【悪魔の絶頂】第40話 運命のツインレイは凶器の杭で一つになる!
部屋の外の夕闇が陽炎の如く瞬時の舞台のために弱々しい光を放っていた。
男と天井四隅に鎮座した死神との視線の中間に、女は魔物達の生贄のように横たわっていた。
死神は男を認めた。
「お前は悪魔だ。不遇の極めだ。」と
男は何も答えず、だらしなく股を広げ、口から快感の波に耐えきれなかった証である涎の筋を垂らし、失神している哀れな女の顔を見遣っていた。
死神は男に問うた。
「なぁ、女を利用すると言ったな。どう使う気だ。」
男は答えた。
「こいつの十字架が邪魔に思ったのさ。」と
横たわる女の胸で、金色の十字架が、時折、余韻にひくつく女の長く小さな痙攣により揺れていた。
「何故、邪魔と思った?」と死神が更に問うた。
「俺の『怒り』を縮小させる根源が十字架から見えた。
俺は病院でコイツを刺し殺すつもりだった。
できなかった。
俺の心の弱さをこの十字架は知ってやがる。」と
死神は男を煽る。
「そうだ。女如きと「一緒に死のう」などとは不遇者の風上にも置けぬ。」と
男は女の十字架を掴み、そっと女の唇の上に置いた。
すると、女は朦朧とした意識の中で、十字架をそっと咥えた。
死神が笑いながら言った。
「おぉ、もうお前は心配ない!
お前は立派な悪魔だ。
女の奴、十字架をお前の陰茎と勘違いしてるぜ!」と
男もニヤリと笑い、こう言った。
「そうだ。
真の愛、真の別れなどの御遊びに付き合っている暇は俺にはない。
この女との情事如きに、俺の大切な『怒り』を浪費してしまうところだった。
女の口から俺の弱さの根源が出ないよう、35年間の俺との「別れ」という概念を忘れさせてやるのさ。
今ある、現に施される、快感の愛によってな!」
死神は青白い炎を吐き、こう力強く、男に念を押した。
「お前の『怒り』は何に向けるのだ?」と
男は即答した。
「大きなものに向ける。憎しみの塊の社会にな!」と
死神はスッと男の目前にワープしたかのように舞い降り、男を食い入るよう睨んだ。
男も何かを覚悟するかのよう死神の底知れぬほど黒く冷たい龍眼を睨んだ。
死神はゆっくり諭すよう男に言った。
「お前は先程、俺がこの女との繋がりを邪魔したと言った。
その答えは「そのとおり」と言っておく。
お前には、今世は不遇の道を直走る運命が与えられている。
そんな純度の高い不遇者はお前ぐらいであると俺は思っていた。
しかし、神は使いである俺をもお試しになる。
お前の片割れを今世に送り込んだ。
お前らが一つになると不遇が幸福に変わる。
神は俺を試した。
俺は一刀両断、お前らを切り裂いた。」
ここで、男が口を挟んだ。
「何のことを言ってやがるか、さっぱり分からない。
つまり、この女と俺は前世が一つの塊であり、今世は分離し、不遇の人生を歩むところ、一つになりかけた、幸せになりかけた、それをお前が防いだ、そう言うことか?」
死神は大きく顎を開き、こう言った。
「お前達は運命の双子だ!片割れ同士だ。神の許可無く一つにはなれないのだ。」
男は問うた。
「今、神の許可は降りたということか?」と
死神は大きく頷き、こう答えた。
「そうだ!お前の『怒り』が天頂に達する時を俺は待っていたのだ。
お前の弱さが女をこの部屋に招いてくれたが、その弱さは既にお前から消え去った。
いいか!
この女を逝かし殺せ!
いいか!
快感の渦に放り込むのだ!
この女の怒りを覚醒させるために!
お前の快楽の虜にするのだ!」
こう死神は叫ぶと、青白い炎を女の裸体にゴォーと吹きかけ、纏っていたドス黒い灰色の雲を脱ぎ捨てた。
そして、一筋の青光る筋となり、十字架をワナワナと咥える女の口から体内へと入り込んで行った。
すると、瞑っていた女の目が薄らと開き、咥えた十字架を唇から落とし、そして、男の陰茎を咥え込んだ。
男はニヤリと笑い、死神の意図を汲み、ベットに横たわった。
そう、運命の双子、ツインレイがここで一つになる明認杭のように、凶器たる陰茎を突き上げて!
女は反り返る凶器から咥えた口を離し、そして、ゆっくりと長く細い脚で男の上を跨いだ。
女の目は既に蕩けていた。
女の口は既に快感に負けたかのように唾液を垂らしていた。
女の淫靡な下腹部の恥毛も既にしっとりと濡れていた。
女は男に懇願した。
「ま、ま、また、逝かして、お願い。いっぱい、いっぱい、逝かして下さい。死ぬほど逝かしてぇ~」と
そして、ゆっくりと腰を降ろし、凶器を受け入れた。
「はぁぅ~、す、す、凄い~、ち、ち、違う、は、は、初めてぇ~」と
女が大声で叫んだ。
男が問うた。
「何と違うんだ!」と
女が大声で叫び始めた。
「主人のと違う~、違う~、い、いい、良いょぅ~、こっちが…、あっ、あっ、も、もう、もう、い、い、いくぅ、いっちゃぅ~」と
男が陰茎を抜いた。
「だ、ダメェ~、してぇ!してぇ!お、お願い!逝かせてぇ~、お願い!何でも、何でも、するからぁ~、逝かせてぇ~!」と
女が男の上でジタバタしながら、腰を擦り付け、男に懇願した。
男は両腕で女の細い太腿を掴むと、女の腰を浮かせ、凶器たる陰茎を女の膣口に当てがった。
女は急いで腰をそれに沈めようとするが、男の腕がそれを許さない。
男が問うた。
「何でもするか?」と
女は「うん、うん」と頷き、口から涎を垂らす。
男は女の太腿から腕を離した。
女の腰がスッと沈んだ。
「あぅ~」と女が大きく仰け反った。
男がそれに構わず、下から強く突き始めた。
「あ、あ、あぅ、いぃー、あ、す、凄い!」と女が涙を流し、歓喜の喘ぎを叫ぶ。
男が女を煽る。
「お前の喜びはここにある!
お前の憎しみは何処にあるんだ?
おい!
答えろ!」と
女は逝き掛かりながら、それをぐっと堪え、また、男に凶器を抜かれまいと、急いで背一杯に答えた。
「し、主人が、憎い。あの男が憎い!あっ、あっ、憎い~、あっ、い、い、いくぅ~」と
女はそう叫びながら大きく仰け反り、そして、どっと男の胸の中に倒れ込んでしまった。
男はワナワナと震える女の唇を指で撫で、汗で濡れた髪の毛を撫で、快楽の涙で濡れたまつ毛を撫でながら、こう言った。
「旦那が憎いか!
よし、分かった!
お前の憎しみの蓄積をこの部屋に映し出せ!
叫べ!
憎しみを快感と共に叫べ!」と
そして、男はウイスキーをグイッと一飲みし、瓶から抗うつ剤を鷲掴みし、口に放り込み、噛み締めた!
「ひぃっ~」と女が悲鳴を上げた。
そして、女は夢中に男にしがみついたが、腰は浮かせていた。
中に居る男の凶器が、鋭く女の中を削りに掛かり始めたのだ。
そして、女はあの大きな快感を期待した。
そう子宮口を鉄球のような亀頭で突かれる快感を!
女は浮かした腰をじわじわと沈め、涎を垂らし、言葉にならない喘ぎ声を発し続けた。
永遠に終わらない、悪魔の行為
この後、朝方まで、女は逝かされ続けた。何度も何度も絶頂を迎え、夫である旦那を罵り、淫語を叫び、何度も何度も…
時を同じくし、バックの中のスマホも憎しみ相手からの架電により、何度も何度も震えていた。
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