第8話 クリスタル馬車
ミサキ村からさらに北へ進むと東と北に道が分かれます。東がこの国の王都で港町のバーレン。北は森林になっており獣人たちの集落があるそうです。獣人見てみたい気もするのですが情報が集まる王都に先に行ってみましょうか。
途中に魔物さんが出ましたがサンドカッターでひとなぎです。ミハイルが切り刻まない方が売れ行きが良いと言うのでサンドボールに切り替えて倒しました。
夕方になったので野宿する事になりました。野ざらしなんて私には無理です。ここはサンドウイッチの本領発揮です。
「サンドハウス!ミニ!」
簡易お家の完成です。いわゆる鉄筋コンクリートで出来た四角い小さなお家です。
お食事はミハイルがコカトリスでローストチキンを作ってくれました。海藻サラダにコカトリスのガラ出汁で作った濃厚鳥スープも付いています。
「ミハイル。魔物を初めて食べましたけどとても美味しいですね。」
「コカトリスは魔物の中でも美味で有名なのですよ。ミスナ様のお口に合って良かったです。」
ベッドは2つ。お食事のあとめいめいにお風呂に入って寝ました。
◇
翌朝、朝食後に移動方法を考えました。魔力がそこそこ回復しています。村長さん頑張ってくれているみたいです。ミハイルは後片付けをしていて。なんとサンドハウスまで収納してしまいました!
私はまずサンドゴーレムで白いお馬さんを2頭作りました。車の方はどうしましょう。砂から石英を抽出してクリスタルの馬車にしましょうか。中が見えないように白色を濃く付け紫桔梗の飾り彫りで装飾します。窓は透明ですが中から遮光カーテンが引けます。桔梗は大好きな花で私のトレードマークなのです。そして大きくエリス様の紋章を描きます。うん、良い出来ですね。
内装はゆったり6人が乗れる大きさでテーブルも出し入れできる仕様です。お馬さんはゴーレムなので自立行動できます。ですのでこのクリスタル馬車は御者がいりません。〇〇まで行ってくださいと言えば自動で行ってくれます。港町の首都バーレンに向かいます。
◇
途中で馬車が停止しました。障害物がある場合の備えた安全装置が働いたようです。窓を開けて前方を見ますと武器防具を身に着けた4人が魔物と戦っていました。魔物はざっと見ても10匹以上居て包囲しているようです。助けてあげたいけど横取りとか言われたら嫌ですしどうしましょう?
「ミハイル、どうしたらいいかしら?」
「あれはシャドーウルフと言うフォレストウルフの上位魔物です。形勢を見ますと加勢した方がよさそうですね、ミスナ様。」
「では降りて助けましょう。ミハイル」
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