サンドウィッチ

シルキー

第1話 エリス様に呼ばれる


私は土宮美砂(ツチミヤミスナ)16歳の女子高生です。愛称はミサミサ。お家は砂太郎おじいちゃんがコンクリート会社経営していて、砂は良いぞが口癖のおじいちゃん子だった私は名前の由来でもある砂が大好きに育ちました。ちょっと変わった女の子です。


私は電車に乗っていた時に連続殺人犯の通り魔に襲われて死んじゃったみたいなの。今私は何か真っ白でふわふわした所にいます。


「ミスナさん。ツチミヤミスナさん。」

「誰です?今私を呼んだのは。」


目の前に形容しがたい美しい女の人が現れました。流水の如く滑らかに流れる髪は水色で煌いていて未来を見透かすようなエメラルドブルーの瞳は宝石よりも輝いていました。


「私の名前はエリス。ツチミヤミスナさん。あなたの魂を呼んだのは私です。」

「土宮美砂と申します。宜しくお願い致します。ところで私に何のご用でしょうか?」

「残念ながらあなたは地球では既に死にました。ですので違う世界に転生をしてみませんかと言うお話です。」

「あなたは神様ですか?何故私なのでしょうか?」

「世界の創造主をそう呼ぶとしたらそうなのでしょう。あなたは魂の共鳴と言いますか私に同調する魂だから呼ばれた訳です。転生するかどうかは自由ですよ。」


私は少しばかり考えてみました。異世界ものの小説はよく読むので転生は知っています。違う世界を見てみたいという思いもあります。私は死んでいるし第二の人生は有難いですね。でも現地の人に乗り移る転生だけは何となく乗っ取りの様で嫌いなんです。


「あの、エリス様。転生はどういった形でしょうか?」

「今あなたは魂だけですので、私が肉体を創りそこに魂を入れて地上に送って差し上げます。右も左もわからないでしょうから一人サポートをお付けしますよ。私の加護と魔法スキルもあなたに最適なものが選択されて付きます。如何ですか?」

「わかりました。何か使命とかありますか?」

「特にはありません。あなたの人生ですので自由に過ごしていただいて結構です。ただ私が創造した世界ではありますが、彼の地の者はわたくしの名を忘れており荒廃しつつある世界です。私の力が弱まっているからです。」


綺麗な女神様は眉を細め悲しそうなお顔をしている。私はこのエリス様がとても好きになってしまいました。私に出来る事をしたいと思います。


「エリス様。転生をお受けしたいと思います。よろしくお願い致します。」

「良かった。では早速お送りしますね。元気で行ってらっしゃい。」

「はい。エリス様。行ってまいります。」


エリス様が微笑むと、私の視界が真っ白に輝きフェードアウトしました。



◇◇◇


第一作目のエリス様の紡ぐ世界「ドールマスター」はこちらです。

ヨロシクね♡

https://kakuyomu.jp/works/16816700428503804748

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