第309話 どうやって恋心を
「実は、オリョウさんが使った【
「え、覚えようとしていたってことは、もしかして聖ちゃんも誰かに恋を?」
「いえ。【
聖ちゃんは純情な乙女ではなく、正真正銘、愉悦の睾丸女帝だった。
そんな聖ちゃんの後ろでは、ユーリが【
そのさらに奥では、オリョウさんの指示を受けた誠道さんが【
【
「そんなことより、私が気になったのは、オリョウさんの一度目の【
たしかに、最初の攻撃では誠道さんはオリョウに操られることはなかった。
「それは、オリョウさんが流し込んだラブパワーが、誠道さんがすでに抱いている恋心を凌駕できなかったからです。【
え?
ということは、誠道さんはそれだけの恋心を誰かに抱えていた?
「しかも、誠道さんは操られてはいますが、まだ完全に虜にされているわけではありません。オリョウさんの支配に抵抗しています」
「え? それは本当ですか?」
「非常に不服ですが、誠道さんの全力の攻撃であれば、すぐにでもこの【
私は誠道さんの背中を見る。
操られているように見えて、誠道さんはオリョウさんと戦ってくれている。
それなのに、私が先に諦めてどうするんだ。
「そして、誠道さんが恋心を抱いている相手というのがおそらく……というよりミライさん、あなたです」
「え? わた、し?」
「なに少女漫画によくいる地味系ヒロインみたいにとぼけてるんですか! そんなんだから少女漫画にはパターンがないって言われるんですよ! 普通にどう考えてもそうでしょうが!」
聖ちゃんが怒鳴るようにそう言ってくれた。
「……誠道さんが、わたしに、惚れて」
小さくうなずく。
その真相は誠道さんの心の中にしかないけれど、私はそうであると信じたい。
というより、そうであってほしい。
「だから、ミライさんが誠道さんの恋心を燃え上がらせて、オリョウさんが与えたラブパワーの総量を上回れば、誠道さんは開放されます」
「理屈は理解できました。でも、どうやって誠道さんの恋心を」
「それはっ」
そのとき、誠道さんが攻撃している外側の【
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