前のエピソード――地上　その四の三

　――ネットニュース速報より関連記事のみ抜粋――

　北海道函館市の商業施設組合連合会の協力により、通信実験が行われた。温泉街のホテル、レストラン、ショッピングモールが、「ＴＥＳＴ」の四文字を表すモールス信号のタイミングに合わせ、施設の照明および上空へ向けたサーチライトを点滅させるというものである。このとき函館市上空を通過した人工衛星の地上ライブ映像から、試験メッセージの肉眼による判読が可能と確認された。

　日本自動車連盟は、夜間〈もちづき〉が上空を通過する時間帯は、自動車を路肩に停車させ、前照灯の消灯、もしくはメッセージ信号へのリンクを行うよう、会員への協力要請を行った。

　ノルウェイの漁業組合が近海で操業する漁船の漁火をメッセージ信号にリンクさせると発表した。

　大韓民国のサッカー連盟が、国内の全スタジアムの照明によるメッセージ送信を検討中との情報が入った。

　世界各地の二十を越える主要都市に複合型遊園施設を展開するワールド・ドリーム・スタジオが、〈もちづき〉への応援メッセージプロジェクトに参加を表明した。夜間帯に入った地域の施設において、その電飾、照明をメッセージ用モールス信号に同期させ、点滅を行うというものである。

　ハワイ州知事が協力を表明した。

〈もちづき〉応援プロジェクト事務局より、送信メッセージが決定したとの発表があった。