第三恋 喪失した?オタク君
体の中が熱い。下から何かが叩いてくる。
なんだ、これ、?
何故か全身の強張りを感じながらゆっくりと目を開けた。薄暗い自室の見慣れた天井。そして、足元に人影。
はっ?
それが、つい最近初恋相手であると認識した男キャラであると認識した瞬間、突き抜けるような衝撃が走った。思わず息が抜ける。数拍遅れて、衝撃の正体が快楽であると脳が処理した。
止めて、なんでぇ
平時なら出そうとも思わない声が上がった。なんだこの声。俺、こんな声出るの?
無理矢理上半身を起こせば、視界に飛び込んでくるのは半裸のキャラと元気に上を向いている己の半身、そしてキャラに押さえつけられている内もも。そして、何か重たいものが体内に在る感覚。
嘘だ、俺、
状況を完全に把握しきる寸前、体の中心を突かれ思わず仰け反った。そのまま何回も突かれ、最早それが快楽なのか何なのか処理できない。
既に幾度も極めていたのか、熱が燻っていて暴れたくなるが、微塵も力が入らない。なのに布団を掴む手には血管が浮いていた。
これを離したらマズイ
直感的にそう思ったが、まるで心を読まれているようにその手首を掴まれあっさりと引き剥がされてしまった。
いやだ、離して、やめて
首を横に振ると、キャラはニヤリと笑い大きく腰を引いた。下半身どころか喉元からズルュリと栓が抜ける感覚に舌先までもがゾクゾクする。限界まで引き抜かれ、喪失感と限界まで開かれる快楽に悶えた。
あ、ああ、っ
かひゅ、と息を吐いたのと同じタイミングで全身を貫かれ、意識が飛ぶ。頭が真っ白になったのに、なおも打ち付けられている。
もう、やだぁ
どこにも熱を逃がせず、ひたすら相手の望むまま嬌声を上げ吐き出す。絶頂しているのに止めて貰えない。極めている間にまた登らされる。
もう、いや、イった、イったからぁっ
泣きながら懇願しても、嬉しそうにするだけで変わらない。助けて、許して。半分うわごとのように叫んだ。涙も涎も気にできない。
ふと、体内で動きが止まるのが伝わった。勝手に痙攣する体に苦しみながらも安堵したその瞬間、視界がぐるりと変わった。同時に内蔵がえぐられ、新しい感覚が弾ける。
ああああああああああああああ
腰が、抜ける。ぺたりと腰が下に着いたのに容赦なく突かれ屈伏させられる。もう、何も考えられない。それなのに、背中にのしかかられる体温と重さが心底心地よい。
や、ばい
意識が再度飛んでいく。そして
目を開けると、明るい自室の見慣れた天井。気持ちの悪い下半身。そう。
「いや、夢オチぃぃぃぃぃぃぃ」
知ってたけどね!?
「ってなことがあったんだけど、これって喪失になんの?幹孝ぁ」
「いや今なんの話聞かされたのさ、俺」
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