たかが詩じゃないか

詩音 悠

『野良猫』

深い静寂が 二人を包み

見上げた夜空に 無数の星座

風の囁き 花びら揺らし

鼻をくすぐる 匂いの中で 

あなた 私を強く抱きしめ

愛しているよと 両手で包む 

罠にかかった 野良猫はいつか

逃れられない 愛に撃たれる



煌く涙の 雫が光る

見上げた夜空に 輝く月光

夜の片隅 二人の影が

揺れて重なる 知らず知らずに 

あなた 私の唇ふさぎ

離しはしないと 瞳を濡らす

罠にかかった 野良猫はいつか

逃れられない 愛に解けてく



街はネオンに 埋まって眠る

見上げた夜空に 光のカケラ

恋に泣くのは 幸せだから

初めて知ったの 甘い悲しみ 

あなた 私のすべてを許し

心配するなと 指を絡める

罠にかかった 野良猫はいつか

逃れられない 愛に堕ちてく

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

たかが詩じゃないか 詩音 悠 @special12

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る