第2話

今日も冷えるなぁ

高校の生活にもなれた、冬休み明けの初登校

「雪、ご飯だぞ」

「ああ、今行きます。」

母さんの兄である照さんとの生活にも馴れてきた。

照さんは、小さいカフェを営んでいる。

この田舎町では人気のカフェだ。

「ご馳走さま、行ってきます。」

「おう、きーつけろよ。」

カランカラーン

綺麗な鈴の音と共に扉が開く。

フーーー、寒い…


「……以上で始業式を終わります。

各クラス担任の指示にしたがって、

教室に戻ってください。一同礼!」


小学校から続く教頭先生の言葉

すっかり冷えた身体を抱きながら、教室に向かう。

"

ああ、席替えがあったっけ、隣は誰だろうか

僕の隣になったやつ、かわいそうだな…

                  "

そんなことを思いながら、行きたくもない教室へと向かう。



「は~い、皆さん久々おは、おはよう!」


変なテンションで教室には行ってきたのは、このクラスの担任である、江原朋子

テンションがおかしすぎて、がちで疲れる


「皆さんお待ちかね、席替えをしようと思いま~す!」

"

     やっぱり席替えか…

     憂鬱だな  ハハッ

                   "

「運も、実力の内よ!」


そう言って、江原先生が取り出したのは小さな箱だった。


ここの学校には、中学からくりあがりではいったため、江原先生のことも先輩によく聞かされていた。

新学期になると必ず席替えを行い、"運も、実力の内よ!"と言ってくじを引かせる。

くじにはひとつだけ当たりがあり…


「すごーい、今回も橋本君が当たりね!」


当たりは紙質が微妙に違う。

いや、そこは揃えろよ!分かりやすすぎだろ

公平もなんもねぇ!

が!僕はあえて当たりを取る。

当たりがあるのに、平等じゃないとか思って当たり避けんのは嫌だ。

当たり出たら、自由に席が決められる!最高だろ!

ずるでもなんでもする!それが僕、橋本雪だ

まぁ、理由は暖房がよくあたる席がいいからだけど…

だって寒いんだよね、2度なんだよね、

もうすぐマイナスいくんだよね、

雪降るんだよね、……………死ぬわ!

そうして暖房がよくあたる席を取った僕は、

ただひたすらに席替えが終わるのを待つ。

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