訓練後、ある少年の休日
訓練を受けた子どもたちの中に入学して間もない男の子がいた。彼は他の子たちと違い、真面目に訓練に取り組んでいた。
「お兄ちゃん、お姉ちゃんたちはお話しながら避難してる。大丈夫かな」
周りの様子をじっくりと観察できていたようだ。本当に災害が起こったときのことを考えられる子なのかもしれない。
訓練から数日が過ぎた休日。彼は早起きをする習慣がついていた。好きな番組をいち早く見るためだ。ヒーロー物の作品が特に好きだったようだ。
「やっぱり、リーダーの赤が一番かっこいい!僕もみんなを助けられるヒーローになりたいけど……」
複数のヒーローが登場する戦隊ものの中でも、リーダー格の赤に憧れている様子。だけど、どこかうかない顔をしている。
「あんな風に悪いヤツラをやっつけるなんて出来ない、僕にはムリだ……」
何かに立ち向かうことを怖がっているようだ。勇気が持てない。
「どうしたら、あの人みたいに勇気を持ってたたかうことが出来るのかな?」
男の子は真剣な眼差しで、画面に映るリーダーの赤に問いかけていた。
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