第3話

ねえ、彼ピ。今私たち2人きりだよね。放課後の教室に。あっ、そう言えば彼ピ言ってたよね。『カレカノはラノベでは放課後の教室でイチャつくのが王道』って言ってたよね。じゃあ私たちもイチャつく?とゆうか、私がイチャイチャしたい。ダメ?


よかった♪ん?でもギャルはパンケーキ屋とかに行ってデートしたいものじゃないのかって?それはそうだけどさ。とゆうか私も放課後にやりたいよ?でも、そうゆうところって学校帰りの他校のギャルが沢山いるじゃん?彼ピはイケメンだから声かけられるじゃん?必然的に。彼ピは優しすぎるし陰キャでそうゆう経験が少ないから断り切れないじゃん。私がいれば声をかけられないって?ギャルの中には平気な顔をして人の彼ピを奪ってくる奴もいるから。それが大きな理由かな。


他の理由?それは……。やっば。ハズい。……いわなきゃダメ?…うん。わかった。じゃあいうね?……2人きりですごしたかったから、かな。


ん?それならお家デートでもよくないか?それはダメ。お家デートってさ、私の中では特別なことをする時って決めてるからさ。特別なこと?言わせんなし!顔が赤くなってる……?うっさい!バカ!彼ピ嫌い!


え?じゃあもう帰るし別れる?ごめんなさい。冗談です。だから帰らないで!私のこと捨てないで!!……うん。もう彼ピ嫌いって言わない。ごめん。だから彼ピも別れるって言わないで。……言わない?ほんとうに?言う時は本当に別れる時だから?は?彼ピ、私と別れる予定あんの?ないでしょ?じゃあ言わなくてもいいじゃん。彼ピは私のこと不安にするのが楽しいの?私、別れる気なんてないから。


世間一般的な話?ふーん。でも言わなくてもいいよね?余計な一言だよね?


うん。わかってくれたなら許す。


(きゅ~)


ねえ、怒ったらお腹空いちゃった。購買はまだやってるよね?じゃあさお菓子買いに行こ?え?彼ピお菓子持ってるの?!じゃあなんで昼休みに購買でチョコレート買ったの?購買でしか売ってないものだから?なるほど。


あっ、懐かし~!お菓子の詰め合わせ久しぶりに見た!彼ピはなんでこれを買ったの?これを買うと好きなアニメの特典がもらえるから?もしかしてクリアファイル?え?違う?じゃあ何?色紙?へ~。色紙のためだけにコンビニをはしごしまくったの?!すごいね!


(きゅ~)


話を広げすぎちゃった。早く食べよ?私、甘いお菓子好きだからチョコレートメインで食べるね!


(ぱくっ!モグモグ)


うえぇぇ……。なにこれにぎゃい……。これ、ビターなの?!え?!甘いのはこっち……?あっ……。思いっきり『ビター』って書いてる……。


口直ししたい……。ん?彼ピなにこれ?え?今日学校行くときになんとなく買った超絶甘いチョコレートで口直し?ありがとっ!


(ぱくっ!)


わぁ~!あま~!このチョコレート、口の中に入れた瞬間溶けてさっきの苦みがもう口の中から綺麗になくなっちゃったよ!これぜったい高いじゃん!え?一粒で500円……?高っ!!そんな高級品を私の口直しのためにくれたの?!苦みが辛そうだったから?……ありがと。嬉しい。


(キーンコーンカーンコーン♪)


……ありゃ。もう強制下校時間になっちゃった。もう少し彼ピとお菓子食べたかったなぁ。


明日もある?……そうだね!うん!それじゃ片付けて帰ろっか!



私と彼ピの家の方向が同じことが判明して今運命感じてるんだけど。彼ピも初知りなんだ~。世界って広いよね~。あっ!てことは駄菓子屋あったのわかる?そうそう!優しいおじいちゃんが店主をしてた!去年潰れちゃったけどね。小さい頃よくお小遣いを片手に通ったなぁ。え?彼ピも?!じゃあ私たち知らず知らずのうちに出会ってたってことだよね!マジもんの運命じゃん!


じゃあブランコしかない公園も知ってる?え?!今もたまに行ってるの?!私は小さい頃よく遊びに行ったけどもう行ってないよ。今度一緒に行こっ!約束ね!


あー……。もう家についちゃった……。もっと彼ピと話したいよぉ。電話でも話せるって?でもラノベとか読むんじゃないの?


私を優先してくれるの?じゃあ今日は寝落ち通話しよ!じゃあ8時頃にかけるね!じゃあね!

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