第137話 ドラゴン再討伐

「またドラゴンを討伐したぞー!! ばんざーい!」

「「ばんざーい!!」」


 城の被害もそっちのけで兵士たちは大喜びだ。


「ちょっと疲れたわ、魔力を使いすぎたみたい」

 アリスは足がガクガクしていた。


「ワイもや、一撃に全てを込め過ぎたわ、ハハ‥‥‥」

 ハンジローも同様に座り込んでいた。


「もう、堪忍して欲しいわ、ホンマに」

 カエデもヘトヘトみたいだな。


「みんな大丈夫? アリス、肩を貸すわ」

「ありがとう」

 シルヴィアは元気だ。属性付与を少しと矢を撃っただけだからな。


 

 カール将軍が話しかけてきた。

「再度のドラゴン討伐だな。おめでとう、そしてお疲れ様。君たちは本当の『ドラゴンバスター』だ!!」

「「「おぉーーーーーー!!!!」」」


 大歓声が沸き起こる。

「アウルム殿、スキルは戻ったんだな」

「ええ、先程急に‥‥‥」


「原因はアレだ」

 将軍がある死体を指し示す。

「王子の手と足だよ。この感じからして食われたんだろうな。それでスキルの封印が解けたんだろうよ」


 そうだったのか。

 酷いことされたけどもういいや。


「さてと、コレからが大変だよ‥‥‥。この国の後継者が居なくなってしまったからな」


 あぁ、それは大変そうだなぁ。


ーーーーーーーーーーーー


 再び倒されたドラゴン。

 死んだはずのドラゴンの目はまだ光っていた。

 

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