第108話 アリス オン ザ ベッド

 俺が固まってたらアリスが目覚めた。

「おはよう、アウルム。その‥‥‥、ごめんね。こんな男の子みたいな髪型で‥‥‥」

 いや、違う。そこじゃない。

 そこはすごくいいんだ。


 いや、そうじゃない。


 そこでシルヴィアも起きた。

「おはよう、アウルム。ごめんね、騙すような感じにしちゃって。でもアリスの気持ちわかるから私も協力したの」


 う‥‥‥ん、まぁアリスからの好意はわかっていたし、俺もここ最近はそういう風に気持ちが傾いてきてたけど。


「アリス‥‥‥、わかった。今まですまなかったな。これからはアリスも平等にするから‥‥‥」


「うん、一つお願いがあるの。あとで言うね」


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「おぉ、おはよう。アウルムと夫人達」

「おはようございます。陛下、陛下はご存じだったのですか?」


「んー? 何の事だ?」

 いや、顔がニヤニヤしてるよ。

 絶対陛下もグルだろ、これ。


「おはようございます、陛下。アウルム達もおはよう」

「おはようございます、陛下。まぁ、アリス‥‥‥、良かったわね」


「おはようございます、お父様、お母様」

 アリスはちょっと赤面しながら挨拶してた。


「さぁ、みんな起きてきたところで朝食にしようじゃないか」


 アリスが歩きながら陛下に耳打ちしていた。

 何言われてるんだろうな‥‥‥?


ーーーーーーーーーーーー


 朝食もホテルの朝食みたいなメニューだった。

スープが美味かった、もちろんレシピももらった。


「アウルムよ、近々大規模な開拓を進めていこうと思っている。お主の力を貸して欲しい」

「かしこまりました。喜んで協力させていただきます」


 俺一人でパワーショベル、クレーン、ダンプトラックの役割が果たせるからな。

 戦いばかりでなくこういう平和なことで役に立てる方が嬉しい。


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「では、そろそろ戻ります。陛下、また後日‥‥‥」

「うむ、では近々頼むぞ」



 俺とシルヴィアとアリスの三人で家に戻った。

 コレにも名前つけなきゃな。



「アウルム、アリス。二人とも今日は二人で寝なさい。アウルムの昨日の記憶は曖昧でしょ? ちゃんとしてあげて」

 帰ってくるなりその話か‥‥‥。


「よ‥‥‥、よろしくね、アウルム」

「‥‥‥うん」


 まぁ、いいか。

 心の距離も縮まった事だしな。

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