第5話 今、ここにあるもの、ここにある事

何気ない日々の暮らしの中

自分が歳を取って気づいたこと

若いと、出来るのが当たり前で、それが普通と思っていた

けれど、歳を取って、気付かされたことは

たくさんあって、そのどれもが

あぐらをかいていたのかも、しれないな

求めた事と違ったから、認められなかっただけ

本当は、違ったんだと思う事ばかり

自身の両親は、普通の世間一般的な両親じゃなかった

父親は、女狂いに酒好きで、家に帰ってくる事はほとんどなかった

母親は、あまりに弱く、泣いている事が多く

自力で何とかしようともせず、父親の給料で食っていく事しか出来ないと思い込み

何もしなかった

自分が求めた、普通一般的な家族とは程遠く

周りの子が、親にしてもらっている事とは

到底、似ても似つかなかった

けれど、今思うのは、そんな親でも

自分を施設に入れずに、何とか、育てては貰った事

酷い事も、もちろんされた

けど、そんな事を言ってたって、今時何が良くなるわけじゃない

無かったことにばかり、目を向けるより

あった事に、目を向けるようになった時

2度の手術をして、体力も減ったけど、生きて、何とか働いたり出来ている事に、有り難い

息子の事や、体調で、仕事が出来ない時も沢山ある

それでも、周りが助けてくれる

そのおかげで、私は生きていられて

何とか生活をしている

それも、感謝

求めた親からの愛とは、異なったが

毎年、海やプールには連れて行ってくれた父親

全く愛が無かったわけじゃない

きっと、目を向けるところを変えれば

有り難く、感謝出来る事は、たくさんあるよ

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