薬に関する謎
この章では、薬と医療に関して書いています。筆者は専門家ではないので、内容に関して一切責任は持てません。悪しからず。
お母様
『自閉スペクトラム症の薬の影響でウトウトしてしまった時』
『イライラを抑える軽いお薬を毎日一錠だけ飲んで、』
爽彩さんの死体検案書
『薬物血中濃度は治療域』
爽彩さんは、自閉スペクトラム症の治療のために、小学生の頃から薬を服用していたらしい。
自閉スペクトラム症の場合は、それ専用の薬というのは、どうも存在していないらしい。抗精神病薬を、症状に合わせて処方することが多いようだ。
今のところ、薬の種類までは判明していない。
その一方で、死体検案書に医師が『統合失調症』と誤った病名を記載していたことが報道され問題となっている。
文春オンライン
『服用していたPTSDの薬から道警が病名を推測して伝えたものを、医師がそのまま書いた』
この記述から推測すると、PTSDと統合失調症に共通する薬ということになる。
少々ググってみると、PTSDに対して処方される薬というのは、基本的にSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)がメインらしい。薬剤名では『パロキセチン』(パキシルが有名)『セルトラリン』『フルオキセチン』といったところだ。
しかし、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)のガイドには、『慎重に服用すべき場合』として『脳の器質的障害または統合失調症の素因のある人』とある。
統合失調症にSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が処方されることは、まず考えにくい。
ここで疑問が生じる。
爽彩さんが服用していたのがSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)だとすれば、何故、警察官が統合失調症と判断したのか。そして何故、医師がそれを追認したのか。
警察官が誤認したとしても、医師がそれに気づかなければ、医師に責任がある。
警察官が意図的にミスリードして、医師に強要したとすれば、警察官に責任がある。
警察官が意図的にミスリードして、医師がそれに気づかなければ、双方に責任がある。
医師は、ただ病名を聞いただけで、薬の種類までは知らなかった可能性もあるが、それはそれで問題ではある。薬物血中濃度の検査結果で、ある程度は把握出来るとは思う。
或いは、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)ではなくて、他の薬が処方されていた可能性もある。しかし、統合失調症の治療薬をPTSD(心的外傷後ストレス障)に対して処方するとは考えにくい。それはそれで、担当医の説明を求める必要が生じるだろう。
そもそも十四歳の女児に、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)を処方するケースがあるのか、ちょっとわかりません。
その統合失調症の治療薬も多岐に渡るが、その中に少々気になるものを発見した。
『リスペドリン』(リスパダール)、『アリピプラゾール』(エビリファイ)、は、統合失調症の治療薬として一般的なものだが、自閉スペクトラム症に対しても処方されるらしい。
爽彩さんは小学生の頃から、自閉スペクトラム症の治療薬を服用していた。
これらの薬であれば、警察官と医師が、統合失調症と誤認することも、充分有り得ることになる。
そうなると、文春オンラインの『服用していたPTSDの薬から道警が病名を推測して伝えたものを、医師がそのまま書いた』という記述に誤りがあった可能性もある。この場合、確認した病院側が『PTSDの薬』と述べたのであろう。
結局のところ、爽彩さんは何の薬を服用していたのか。
自閉スペクトラム症の薬に加えてPTSDの薬を服用していたのか。
従来の薬から新たな薬に切り替えたのか。
新たな『PTSDの薬』というのが、そもそも存在していないのか。
また警察官は、どこから薬の情報を得たのか。
爽彩さん本人が所持していたのか。
検査結果によるものか。
御遺族から聞いたのか。
御遺族側からの抗議を受けて、死体検案書は修正されているという。既に詳細は把握されているのであろう。我々がこれ以上、追求する必要もないのかもしれない。
しかし、詳細を知らない我々としては、陰謀論も払拭出来ないのである。
プライバシーの問題もあるが、この点は、今一度検証が必要ではないだろうか。
ちょっと文春さんあたりに、再び取材して頂きたいところである。
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