3分で考えて作ったシリーズ。

佐音

パティシエ

泡立て器を今日も握る。パティシエになってから約3ヶ月。ここの仕事も多少は慣れてきた。いつか自分の店を出す。それが私の目標。在り来りかもしれないけど。でも、私はきっとなれる。だって才能があるんだから。

「きゃあああ!」

けたたましい声。誰の声?勿論、私の声。ボウルをひっくり返してしまった。私としたことが。あああせっかく頑張って混ぜたこのクリームがああああああ全部排水溝に流れていぐううい゛や゛だああああああああうぐえいおえあ゛おお゛おおおお゛お

「うるさいし何歳だよ4歳くらいのうるささしてるぞお前。」

「4歳じゃなくて62歳です〜!!この顔面が目に入らぬかぁ?!」

「4歳くらいじゃないときついってことだよ。」

「あんだっでえ゛え゛?????」

「声がでかいんだよ。。アフリカゾウか…」

「あなたのその目はビー玉なのかな??ラムネの中に突っ込んでやろうか???」

「一般的な老害とは違う方向の老害行ってるよなお前…」

「24歳が62歳にどんな口の利き方しとんねん!だから君はいつまでも下っ端なんだよ。」


こいつどこまでもうるさい。ほんとに62歳なのか。控えめに言っても14歳程度の喋り方だしテンションだし控えめに言って道端の犬のフン以下だぞ……

てか下っ端歴ならあいつの方が2ヶ月長いしなんというか38歳差なのにこんなに普通になんの躊躇もなく下に見れるのはなんだろう。俺がおかしいのか?


そんなこんなで24歳の彼は数年後には自分の店を出し大ヒット。

彼女は数年後でも下っ端でしたとさ。

ああ。彼女がパティシエになる前はスーパーのレジ打ちをしてたそうな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る