第6話
同窓会の日付は来週の土曜日。
開催場所は都内の居酒屋だ。
元々参加をする予定だった同窓会。
「もしかして、これが原因か?」
よく思い出してみれば、俺の夢を見始めたきっかけはこの同窓会の参加ハガキを出してからかもしれない。
中学の同窓会。
中学生時代、忘れもしない。
うちの中学校は複数の小学校から生徒が集まる学校だった。
初めて会う子がたくさんいて、倉坂さんもその一人だった。
先生の話をちゃんと聞く優等生で、頭はそこそこ良く、友達はあまりいないのか二人組でいつも行動をしていた。
そして、小学生からいじめにあっているようだった。
俺は倉坂さんが通っていた小学校の男の子たちと仲良くなり、遊ぶ仲になった。
その時に、倉坂さんにちょっかいをかけた男の子がいるのを見て「俺もやっていいんだ」と勝手に思って加担するようになった。
横を通るたびにブスと言ったり、靴に石を詰めたり、彼女をバイ菌扱いしたり、偽のラブレターを書いて日曜日に来るところを見たり、と今思えばひどいことをしていた。
理由は特になかった。
みんながいじめていたから俺も一緒になっていじめた。
ただそれだけのことだ。
そんな彼女とたまたま高校が一緒になった俺はある時、階段を降りていく彼女を見つけた。
中学生の子供だった自分の今までの行動を思い出し、後悔した。
そこで彼女に声をかけて引き止めた。
彼女はそれに応じてくれ、立ち止まってくれた。
そこで俺が謝ると、彼女は快く受け入れてくれたのだ。
あんな、夢の中のようなことはなかったはずだ。
彼女は笑顔で許してくれたんだから。
だから俺に恨みがあってもおかしくはないが、それは終わった話のはずだ。
でも、彼女が今もずっと恨んでいたら。
本当は心の底から今も恨んでいたとしたら。
心霊番組で見た、オカルト的なことを俺にされていたら。
『ふざけるな』
ずっと聞いていたあの声が、彼女の声だとしたら。
「……ど、同窓会は彼女も来るはずだ。そうだ、こんなに時間も立っているんだ。許してないわけないよな!今、彼女が俺のことをどう思っているかも聞けるし。もしまだ恨んでいるなら謝ればいいんだ!そうだよ!それがいい!」
俺はお祓いよりも先に彼女に会うことにした。
その日の夢は、何も変わってはいなかった。
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