掌編小説・『頭痛』
夢美瑠瑠
掌編小説・『頭痛』
(これは、昨日の「頭痛の日」にアメブロに投稿したものです)
掌編小説・『頭痛』
『Voice of GOD(神の声)』を呼ばれるテロリスト集団?が、世界中に暗躍していた。
”?”がつくのは、そうした何かが存在することが常識的になっているにもかかわらず、存在の成否はもとより実態は杳として謎のままであったからだ。
ごく小さい低い声…「神の声」と呼ばれる、ひそひそとささやくような、それでいて聴こうと思えば誰の耳にもはっきり聴こえて、全員の無意識?に即座即時に意味とニュアンスが伝わる、不思議で不気味な声の”放送”でのべつまくなしに「神の思想」?を布教?しているのだった。
正体は不明で、宇宙人だという解釈もあれば、単なるカルトな宗教団体の仕業という人もいた。
一般社会レベルでは、その「神の声」への言及すらもタブーだった。
アングラレベルでは、口の悪いものがこの声の出元を「馬鹿発見装置」と呼んだり、「エンガチョ司令塔」などと頭のおかしいのがタブーであり隠然たる力を持っている何者かへの歪んだ畏敬の念を込めて言ったりした。
この無意識に訴え続けている「声」を使って人類を支配して侵略者たる「何者か」が権力を乗っ取ろうとしていることは明白だったが、敵は巧妙だった。
つまり、人間が集団レベルで絡め取られ、影響を受けるグループダイナミクス、とりわけ「いじめ」のメカニズムを巧妙に応用して俗世間レベルでの”口封じ”をなしていたのだ。従わないものには
… …
※編注:この後作者は「頭痛いよう」とだけしか原稿を続けられず、そうして消息を絶ったままである…
掌編小説・『頭痛』 夢美瑠瑠 @joeyasushi
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