20:VSコボルドの群れ
【固有スキル】
異世界配信
スパチャポイント残660
【取得スキル】
剣術Lv2
-取得済武技
スラッシュ
ガード
ペネトレイション
身体強化Lv1
筋力上昇Lv2
魔法系スキル
回復魔法Lv1
-取得済魔法
ファーストエイド
生活魔法
-取得済魔法
クリーン
ライト
クリエイトウォーター
クリエイトファイア
危険察知
存在察知
害意察知
ストレージ(極小)
------
自分のステータスの書いてあるギルドカードを一瞬見て、私はどんなスキルを取ればあの人達を助けに行くことができるのかを考えていた。
「時間が無い⋯⋯早く決めないと⋯⋯」
:リナちゃん、エリナさんの使ってた風魔法とかはどうなの?あと土魔法なんかは防御に使えるって俺達の中では有名だけど
リナ:確かに⋯⋯エリナさんの魔法はLv2だったって聞きましたし、あれに近い威力を出せれば⋯⋯土魔法は私は良く分からないですね
:問題は風魔法にしろ土魔法にしろ魔力をどれくらい使うかかな⋯⋯それ方面のスキルは無いの?魔力増強みたいな
リナ:魔力上昇のスキルならあるみたいですけど、Lv1で100ポイントかかるので結構厳しいです⋯⋯
:ポイントの残りはどれくらいあるの?
リナ:660です
:魔法のLv1は基本属性はLv2まで上げたら150ポイントって前言ってたし、風魔法、土魔法、回復魔法Lv2、これで400ポイント、剣術Lv3で600ポイント⋯⋯あと40ポイントあれば⋯⋯
:んじゃ俺が40ポイント分入れてあげるよ、確か4000円だったよな?
:ま、マジか!?
:面白いもん見せてもらえたらまた投げてあげるから頑張って
リナ:わかりました、やってみます!
:無理だと思ったらすぐに逃げるんだよ
リナ:リサを悲しませる訳にもいかないので分かってます!
:んじゃ投げるよー
リナ:ありがとうございます!
そしてリスナーさんが4000円のスパチャをしてくれたお陰でポイントが40増え、魔力上昇Lv1も取得する事が出来た。
------
リナ
【固有スキル】
異世界配信
スパチャポイント残高0
【取得スキル】
物理系スキル
剣術Lv3
-取得済武技
スラッシュ
ガード
ペネトレイション
ガードブレイク
グランスラッシュ
身体強化Lv1
筋力上昇Lv2
-----
魔法系スキル
風魔法Lv2
-取得済魔法
ウインドカッター
ウインドブレード
土魔法Lv2
-取得済魔法
アースバレット
アースウォール
回復魔法Lv2
-取得済魔法
ファーストエイド
ヒール
アンチポイズン
生活魔法
-取得済魔法
クリーン
ライト
クリエイトウォーター
クリエイトファイア
魔力上昇Lv1
危険察知
存在察知
害意察知
ストレージ(極小)
------
新しい私のステータスはこんな感じになった。
スキルを取得した事で、なんとなく使い方が分かり、この魔法達があればなんとか戦える気がしてきた。
危険察知が知らせる危険さが和らいで来たのもあり、おそらくしっかり戦えればなんとかなるのだろうか。
そしてタイミングを見計らったかのように、あの場で戦っている二人の声が聞こえて来た。
「クソッ⋯⋯アタシはもうだめだ⋯⋯お前だけでも逃げろ!」
「嫌よ! リアを置いて行けるわけ⋯⋯」
「でもお前は後衛だ! 魔法を使う為の詠唱時間をアタシが稼げないんだ⋯⋯無駄死にだけはやめてくれ⋯⋯」
「リア⋯⋯」
二人組のうち一人は盾と剣を持った剣士、もう一人は魔法使いのようなローブを羽織った女の子達で、狭い場所でなんとかコボルドを足止めしているようだった。
:ねえリナちゃん、あの盾持った子怪我してるみたいだしヒールで治せたりしない?
「確かに治せたら⋯⋯」
治す事が出来れば間違いなく現状より有利に戦えるのは私でも理解出来た。
だから私は二人の後ろにそっと近付くと、ヒールの詠唱を始めた。
『ヒール』
初めての魔法だったけれど、しっかりと発動し、剣士の女の子にヒールの光が届いた。
「これは⋯⋯? シアが?」
「ううん、私じゃない⋯⋯でもそれなら」
「少しくらいはいけそうだな!」
「私が使える中で一番威力のある魔法を詠唱するからリア、お願いしても?」
「任せろ!」
:リナちゃん、次は二人に当てないように風魔法をコボルドにぶつけられない?
リナ:多分いけます!
そして私はヒールを使った後、コボルドにバレないうちにウインドブレードの魔法を詠唱しながら群れへ近付いた。
このウインドブレードの魔法は一回だけエリナさんが使っているのを見た事があって、かなり高威力の魔法だったのを覚えている。
だけどエリナさんの場合は風魔法の威力を上げる固有スキルを持っていたから強かった可能性もあるから、失敗した時が少し怖い。
『ウインドブレード』
私の中の魔力が一気に減る感覚を感じながらもなんとか魔法の発動に成功すると、風の刃はコボルドの群れの後方を一気に切り裂いて行った。
五分の一ほど倒すと、コボルド達は私に狙いを定めたのか、こちらを向き何匹かが飛び掛かって来た。
「増援か!? 助かる!」
「ヒールを使ってくれた子はどこに?」
「それも私です!」
「⋯⋯じゃあヒールは期待出来ないな」
「私の魔力も結構限界近いので、近接戦で倒したいと思います!」
「分かった! アタシがある程度引き付けるから一匹ずつ確実に頼む!」
「分かりました!」
剣士の女の子が敵の気を引いてくれると言うので私はそれを信じて剣を振るった。
剣術スキルのLv3の威力はかなりの物で、どう剣を振れば敵の攻撃を受けずに行けるのかといった事まで感覚的に理解出来てしまう。
スキルさえあれば初心者でも戦えると言う事に恐ろしさを感じてしまう。
「うおおおおおおおおお!!!!」
剣士の女の子は大きく叫ぶと周囲のコボルドの一部が剣士の女の子に向かって行った。
これが挑発スキルと呼ばれているものなのだろう。 私はこれをチャンスと思い、大技で周囲のコボルドを薙ぎ払う事にした。
『グランスラッシュ』
このスキルは一瞬だけタメ時間が発生する代わりに、スラッシュの倍近い速度で薙ぎ払いをする事が出来る。
隙が生まれるのもあって状況次第ではあるけれど、かなり高威力で、私に飛び掛かって来ていたコボルドは綺麗に切断された。
「これでもまだ半分も行ってない⋯⋯」
スキルを使った事で体力も一気に消耗してしまい、このスキルを連発して勝つと言うのも無理だと理解した。
私は余韻に浸る暇も無く、次のコボルドへ向かい、私の方を向いているコボルドに向けて広範囲に飛び散るようにクリエイトウォーターを発動した。
発動までの時間がかなり短い生活魔法と言う事もあり、私がコボルドの目の前に行くよりも先にコボルドの顔に水がかかり、隙が生まれた。
この事を教えてくれたエリナさん達には感謝してもしきれない。
「今ッ!」
私はとにかくコボルドの首を断ち切り、次から次へと切り裂いて行った。
「かなり減って来たな⋯⋯アタシもスキルを使う! 少し息を整える時間を作るから残りは任せた!」
「はい!」
『シールドバッシュ』
私もちょうど一息入れたかったのもあり、バックステップで距離を取ると、剣士の女の子の周囲にいたコボルドが突然吹き飛んだ。
「ハァ⋯⋯ハァ⋯⋯あとは、頼んだ⋯⋯」
「リア、後は任せて!」
『アースバレット』
それなりに大きな石が数個生み出され、コボルド達に向かって飛んでいくと、コボルドの頭に石が当たり、コボルドは強く頭を打ったのか気絶していた。
「トドメを刺します!」
「お願い!」
私は気絶したコボルドに近付くと、心臓を一突きし、トドメを刺す。
「残り数匹、援護お願いします!」
「任せて!」
私は疲れた体を必死に動かし、残り数匹のコボルドに向かって行った。
魔法使いの女の子の援護もあり無事に討伐が完了すると、二人に手伝って貰い、討伐証明の耳を切り取り、アイテムボックスに保管した。
「本当にありがとう、もうダメかと思ったぜ⋯⋯」
「間に合って良かったです!
⋯⋯と言うか私もかなり不安でした」
「リア⋯⋯良かった⋯⋯
あなたも本当にありがとう!
何て呼べばよかったかな?」
「あっ、私はリナです!
そっちの剣士の子がリアさんで良かったですか?」
「あー、アタシはアリアだ、こっちの魔法使いがシア。 んでシアがアタシの事を勝手にリアって呼んでるだけなんだよ」
「アリアさんとシアさんですね!
とりあえず無事に助けられてよかったです⋯⋯」
「とりあえず、今の森は何かがおかしいから一旦ギルドに報告に戻るべきだと思うんだけど、リナも一緒に来てもらっても良いか?」
「はい! 正直もうクタクタです⋯⋯」
「「同じく⋯⋯」」
そして私達は死体の後処理だけ行い、街へと戻る事にした。
♢
スキルの説明
武技
体力を消耗する代わりに高威力の攻撃を行うスキル。
レベルの上昇などで体力が増えると使える回数も増える。
リナはこの時点でまだLv2の為、剣術Lv3のスキルを使うと体力が大幅に減ったように感じる。
魔法スキル
自分の体内にある魔力を使用して発動するスキル。
武技と違い、詠唱時間と呼ばれる魔法発動までの時間を経過すると高威力の魔法攻撃が出来る。
魔力は自然回復するが、一番早い回復方法は寝る事。
消費魔力は生活魔法<攻撃魔法<回復魔法
Lvによって使える魔法が増えるが上位の魔法になるにつれ、消費魔力が増えていく。
回復魔法は
ファーストエイド、傷口を癒す程度の回復魔法
ヒール、大きめの傷や打撲を治せる
今回の場合アリアは打撲でまともに剣が握れなくなっていたのもあり、苦戦していた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます