自分らしくなることにした

もぐ( '༥' )

第1話 壊れてしまった自分①

あの時こうしていたら。ああしていたら。

そんなことを思い後悔が残る。

でも過去の私にはそうするしか無かったんだ。



昔から私はみんなよりも何をするのも遅くて、常に遅れをとっていた。

みんなについていくことなんてとても苦手で、勉強も人間関係もなんにも上手くできなかった。

私の考えはみんなとははずれていて、誰も私のことを理解してくれなかった。

価値観のあう人なんていなかった。


周りから見ると私はただの馬鹿な変人。

要するに嫌われ者、モブと言ったところだろう。


1人になることが怖くて、自分を隠した。

みんなと合わせるということで自分を守った。そうすることで、友達と上手くやっていけた。


最初はお外だけで自分を作っていた。

だけどある言葉が私を更に狂わせた。


「あなたの笑った顔が好きだよ」


家族の放った言葉だ。

いい意味でも悪い意味でも私を変えた。


常に笑った。

そうしたら誰かに愛された。

必要とされる人になれた。

家族にも友達にも目上の人にも、多くの人から愛されて、頼りにされて、必要とされた。


常に笑った。

そうしたら、その度に自分がわからなくなっていった。

本当の自分を話せなくなっていった。


段々と1度はめた“仮面”が外せなくなった。


私には本当の自分を出せる人がいなくなっていった。

家にも、外にも。

居場所は沢山できたのに。

心の居場所はどこにもなくなってしまった。


それでも『誰かに愛されたい。誰かに必要とされる人になりたい。』と思ってしまう。


だが、誰かに愛されたい。必要とされたいと思い、される度に自分がわからなくなる。



“本当の私って何なのだろう”


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自分らしくなることにした もぐ( '༥' ) @iammog_ofutondaisuki

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