隣の席のギャルが俺の秘書になってくれた件

桜井正宗

金髪巨乳ギャルと出会った話

 高校二年に上がって直ぐ、隣の席が『宮藤みやふじ 璃香りか』という『ギャル』になった。金髪で肌は恐ろしいほど白く――なんていうか、キャピキャピしていた。ついでに胸も大きかった。まさかの金髪巨乳ギャルである。


 そんな宮藤が俺に話しかけてきた。



「……東雲しののめ すぐるくんだよね」

「あー、うん。よろしく」

「賢くんって、メガネ掛けてるけどカッコいいね」



 いきなり名前で親し気に呼ばれ、俺はドキリとした。おいおい、馴れ馴れしいなと俺は思ったが――なんだろう、しっくりきてしまった。正直、不快感はなかった。



「これは十万もする特注のメガネだからな」

「うわ、高っ。なんだか知的だよね」

「褒めても何もやれんぞ」

「そっかぁ~、じゃあ、ライン交換しよっか」

「唐突だな。てか、なんでそんな俺を気に掛けてくれる。ていうか、友達並の接し方だな」


「まあいいじゃん。隣の席なんだし」



 これがギャルのノリってわけか。恐ろしいな、ギャル。ぼっちの俺には閃光弾のようにまぶしすぎる。


「いいけどさ、俺なんかと付き合っても面白くないぞ」

「それを決めるのはあたしだよ~。既に面白いからアリ!」

「どこがウケたんだか」


「そのメガネ!」


「そこ!?」


 かくして俺と宮藤は出会った。

 交わる事のないはずの縁が交わった瞬間だ。どうして、俺はギャルである彼女と深く付き合うようになったんだか――今でも信じられない。



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