後悔

〈アキラ視点〉









ハルト「煌!」






就職支援科の前で張り紙を見ていると

陽兎が手をあげて近づいてきた






アキラ「どうした?ここに用なわけじゃないだろ?」






ハルト「お前を探してたんだよ!

  あの焼き鳥屋に行こうと思って」





アキラ「じゃ、先に行こうぜ」






陽兎と歩いていると

去年の様に新入生が声をかけてきたけど

「ごめんね」と歩きながらかわしている

隣の陽兎に目を向けてた





アキラ「・・・・・・」





去年は…声をかけられると立ち止まって

相手の話を聞いてあげてから

優しく断りをいれていたけど…





( ・・・・ずっと泣いてたからな… )





あんな夜中にドアの前でいつまで泣かせる

わけにはいかずコンビニに連れて行こうとしたが

陽兎はアパートから離れたくないと言って

中々立ちあがろうとしなかった…






ハルト「ォレが…もっと……ァキラの…

  はなしをチャッ……ちゃんと聞いて…たら…」






そう…ずっとお姉さんへの後悔ばかりを言って

何時間も泣き続けていたあの日を思い出した…





( ・・・・教えてやるべっきだったな… )





お姉さんの出張は嘘だと

教えた方がよかったのかもしれないと思っていた…






ハルト「・・ヒナから…距離を置きたいって言われて…」






明け方コンビニのキッチンに座る陽兎から

1ヶ月前にお姉さんからそう言われて

ずっと会っていなかったと聞いた時は後悔した…




でも、俺から言われて動いてばかりでも

ダメだと思っていた…

お姉さんと付き合っているのは陽兎で…

陽兎が自分で思い行動しなければ

何も変わらない気がしたから…

そう思って言わなかったけど…

 





ハルト「あと何回食いに来れるかな?笑」






隣りで笑う陽兎の顔を見ながら

やっぱり教えてやるべきだったと思った…





あの日から…

陽兎の笑顔はいつも…

泣きそうな顔に見えるから…






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