第5話 清楚で可憐なお嬢様
まず、なぜゲントルちゃんが狙われているのか、ここにも疑問を持たなくちゃいけないって、普通の神経なら思うかもしれない。
だけど、僕はそんなことを不思議に思わなくなるほど、夢中だった。
親しみやすくなれるように、あだ名を何にしようか、とか。
いつ、どのタイミングで「ハニー」、「愛しているよ」、「君のことは僕が守る」とか言いたいことたくさんあるけど、今すぐ言うことではないな、と感じている。
告白のない片思いならしたことはあったけど、付き合ったことはない。
だから、正直に言うと、女の子の扱い方とかよくわからないし、デートプランも立てたことすらない。
僕は、きっとゲントルちゃんを好きになったんだと思う。
僕は、ゲントルちゃんと話しているうちに仲良くなり、次第にあだ名で呼び合うようになり、僕は「ゲルちゃん」と呼び、ゲルちゃんは僕のことえを「メロさん」と呼んだ。
幸せなのは、この時間だけだったかもしれない。
すぐに、集団が現れた。
見たこともない集団だったけど」、僕が知らないだけかもしれない。
だけど、こんな幸せは長くは続かなかった。
ゲルちゃんは、何者かに殺されていた。
犯人はわからないし、ゲルちゃんの護衛を失敗したと見なされ、僕は城から出て行く形となった。
ショックだった。
僕とせいだというのか?
しかも、ゲルちゃんが亡くなったのは僕の護衛がしっかりできていなかったみたく、僕のせいにするのはおかしい。
この町は狂っている。
ゲルちゃんを殺した集団がわかっていたから、僕が犯人扱いされることはなかった。
ゲルちゃんを殺した組織名は、闇の教団だった。
漫画的な展開なら敵討ちに出かけるだろうけど、城を追い出されたらこんなことをしても意味がない。
次の町にでかけることにした。
才能を集めた中学校に入学することにした。
ここには学校に校則がないため、髪の色は自由で、青髪の女の子を見つけられると思ったから。
僕がその話を知ったのは、ある人にスカウトされたからだ。
歩いていただけで、スカウトされたからだ。
中学校は1年生から3年生まであった。
中学校の名前は、才能育成中学校だった。
様々な才能を持つ人がいた。
ピアニスト、ヴァイオリニスト、ギタリスト、野球選手、スイミング選手、バレー選手、サッカー選手、探偵、恋愛小説家、ファンタジー小説家、推理小説家、歴史小説家は、漫画家、画家、ネイリスト、もいた。
僕の才能は勇者になるけど、これは才能と言えるものなのかどうか悩ましいところだった。
勇者ならまだしも、これは本当に才能なのかといえるものも存在していた。
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