第4話 モブの休日は不安定
モブの休日は最強の救いだ。自分の好きなことを自由にやっていられる。
だが、最近になって僕に危機が訪れていた。中学生時代の友達とゲームをする時間が、以前より明らかに少なくなっている事だ。中学の頃の僕は今と違ってそこまでシャイでは無かった。だから、中学の友達とは、自分が以前の自分で居られる最強の時間だった。しかしその時間はもう訪れないかもしれない。ゲームにはやはり飽きがある。僕はこのゲームを1500時間もプレイした猛者であったが、流石にこれだけやったら飽きる。友達が飽きると同時に僕もゲームをプレイしなくなり、ついには関係そのものが停滞しようとしていた。そして客観的に見て以前の僕を見てくれる人がいなくなった。つまり、完全に陰キャになってしまった。どうりで最近になってツイッターを始めているわけだ。
陰キャの気持ちは多分陰キャにしか分からない。僕は中学まではこんな事になった事が無かった。多分、どちらかと言うと、今思い返せば陽キャ側だった。もちろん僕はその時に陰キャの存在を知っていた、でも僕はそんな人達を知ってて無視し、知らないふりをしていた。学校に来れない人、いわゆる不登校の人だ。僕はそんな人達のことを勝手に馬鹿にしてしまった事が少なからずあった。今思えばその時の僕は僕で無かった気がする………
休日はゲーム、読書、勉強のローテーションである。特にここで問題なのが“勉強”である。僕は勉強が嫌いなせいか、なかなか勉強する気が起きない。時間を設定しても、いつの間にか1時間ぐらい過ぎていることが多い。
もしかしたら読者の皆さんも一回は考えた事があるのではないのだろうか。もし自分が過去の自分、幼稚園の頃の自分にタイムリープできたら、天才になれるのになあとか。これはモブの僕でも妄想ぐらいしたことがある。今の記憶を保持したまま5歳の僕にリープしたら、もう天才だろと。でも、もしこれができて成功するの事は僕にはできない。僕は高校に入って本気で勉強するという目標を持っていた。でも、実際は無意味だった。何も成せてないし、このままでは本当に取り返しがつかない。これと同じなのである。転生したら本気で生きていく!とかってやっても僕は頑張れる人間ではないから毛頭無理である。でも、僕は人生を諦めはしない。
頑張れる人は違う。本気で勉強をするのが高校に入ってからだったという人が、意気込んでタイムリープでもしたら恐らく成功できる。
僕は頑張れる人間になれるようになりたかった。ここでは陰キャもモブも関係ない。
ここまで言っても僕はまだ諦め無い。明日からは勉強するを無限に繰り返して1年が経とうとしている。僕は頑張るなら今からでも遅くないと思う。
陰キャモブの惨たる日常 裕雨 @yuu2022
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。陰キャモブの惨たる日常の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます