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どうしようもなく欠けているからきみで満たして欲しいのだと気づく


あのお店また行きたいと君が言い馬鹿馬鹿しいほどシンクロニシティ


跪く私の髪を撫でてゆくあなたはきっと切なげな顔


プラセボと回路のバグを恋と呼び可愛い君と駆け抜ける夏


自分でも子供じみてる気がしてる時間が止まる道具が欲しい


満たされて背中に注ぐキスの雨どれだけ甘いか君は知らず


細胞に残る余韻は覆いたるわれの身体を蝕んでいる


寝息すらジップロックで保存して冷凍庫にしまっておきたい


背後に降る溜め息の甘さが私を溶かしていく雨が降る夜


抱かれたい衝動ひとつ堪えずにすべてはきっと夏のせいだ


傲慢に外されてゆくボタンたち剥き身になった私を嗤う


アイリーン・アドラーみたいに傷跡を残せる女になりたかった

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