第2話
私の名前は、夏希。
どうやら、彼氏の弘樹と美雪が私に内緒で
いい感じらしい…
二人に裏切られた気分。
許さない‼︎
さて、少しこらしめてやりましょう。
なんとまぁ偶然にも、弘樹はもうすぐお誕
生日。
なので、地獄の誕生日会を開催します。
弘樹には、誕生日外でお祝いしようと伝え
た。
美雪には、二人でご飯しよ。
と言ってある。
はじめ美雪には、断られたけど強引に誘っ
た。
きっと、弘樹との事で私に会いたくないん
だろう。
でも、そんなのお構いなし。
七時に弘樹とお店に入った。
美雪には、七時半と伝えてある。
わざわざ個室をご用意いたしました。
はじめは二人で乾杯。
弘樹を見ながら目を見開いて笑いもせず、
「誕生日おめでとう。」
と言ったら。
弘樹は、一瞬ギョッとした顔をした。
まだ、ここで全てばれてしまっては腹の虫
が治らない。
だから、すかさずニコって笑った。
すると弘樹の顔がほころんだ。
七時半になり美雪が
「お待たせー、夏希。」
と言ってお店に入って来た。
美雪は、弘樹をみて固まった。
弘樹も同じだ。
二人を見て腹の中で笑った。
フッ、バカな奴ら。
私を裏切った罰だ。
「あー、美雪。今日ね弘樹の誕生日なの。み
んなでお祝いした方が楽しいと思って。」
わざとつくり笑顔で話した。
「あ、そうだったんだ。おめでとう…」
「ありがとう…」
なんなんだ。まったく。こいつら‼︎
それから、しばらくしてわざと意地悪を言
ってみた。
「私は、たいがい夜型で弘樹は昼型だから、
本当は、会社員同士の美雪と弘樹が付き合
った方がなんかうまくいきそうじゃん?」
って。
弘樹は、無言。
美雪は、ひきつりながら
「そうかなぁ」
と言った。
地獄の誕生日会は、ずっと変な空気のまま
だった。
本当は、ここで二人を問い詰めてもよかっ
たんだけどそんな事してもどうにもならな
いだろう。
だから、問い詰めなかった。
とにかく、
くそつまらない誕生日会だった。
ちっともスッキリしない。
むしろ、余計腹立たしい。
それから数日後、
二人は、何も言ってこない。
なんでだよ。
これからどうするつもりだよ。
弘樹は、二股を楽しんでいる様子でもなさ
そうだ。
本当、どうしたいのか意味がわからない。
だから、また意地悪を言ってみた。
弘樹に
「そういえば、美雪彼氏できたんだって」
と。
「えっ?」
弘樹が驚いた顔をした。
「うっそー」
と、笑いながら言った。
でも、弘樹は私の顔なんてひとつも見なか
った。
美雪にも、
「弘樹と別れる事になった」
って言ってみた。
そしたら、
「えっ」て。
だからまた、
「うっそー」
と言った。
美雪は、どっと疲れた顔をした。
こいつら、マジでウザい。
しかし、なんで弘樹は別れ話を切り出して
こないのだろう…
もう心の中には、美雪しかいないのに…
なんで?
なんでだろう…
うーん。
あ、もしかして…
そうか。
謎が解けて少しスッキリした。
あー、そう言う事だったのか。
もし、今別れたらここの家賃私が払えなく
なると思って。
なるほど。
今、家賃は半分づつ払っている。
弘樹が出て行くと私一人じゃ生活ができな
くなると思って。
それで…
そんな優しさいらない。惨めになるだけじ
ゃんか‼︎
なんなんだよ。まったく。
だから、私は弘樹が仕事に行っている間に
ある事を決行した。
荷物をまとめてっと。
よし、これでオッケー。
そう。この家を出ることにしました。
弘樹に鍵と手紙を置いた。
今までありがとうと。
この手紙を読んで多分美雪に連絡するだろ
う。
だから、美雪にもラインで
今までありがとうと送った。
そして、その足で携帯屋に向かった。
新しい携帯に変えた。
番号もすべて変えた。
あとは、宿探し。
ふぅ。とりあえず宿も見つかり一安心。
最近あいつらのせいで全然眠れなかった。
でも、今日はゆっくり眠れそう。
なんかスッキリした感じ。
では、おやすみなさい。
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