第3話 矛盾
ある朝…
毎日を送る中で、
二つの疑問がリリカの中に芽生えた。
整理しよう。
まず一つ目の疑問は
ママとパパの顔が思い浮かばないということ
いつも思い浮かぶ両親の顔は
黒くぼんやりと塗りつぶされていた。
二つ目は
毎日、目が覚めてそれからの私の行動が
断片的な物だという事
ベットから目覚めて行動した
記憶が無いのだ。
いつも私はベットの上にいた。
それでも起きようと試した事はあった。
でも、行動しようとした先は
もやにおおわれ意識が遠のいた。
10回20回30回
覚えてないが。ずっと繰り返す
毎日朝は来てるのに、
空の色も分からない パパとママの顔も分からない。(なんで?どうして、パパ ママ)
何かが確実に変だった。
(自分の体のはずなのに自分の思い通りに行動できないし、両親の顔も見ることすら叶わないの?変よ。)
受け入れ難い現状に困惑し
頭の中に恐怖という感情が覆い尽くす
(断片的な物ばっかりで、私どうしちゃったの?うわぁー。ぁああああああああ!)
様々なハテナが頭の中を駆け巡る。
私が生きていた世界は嘘で
そこには何も無いし何も残って無い?
何も進みやしない同じ光景
行き着く先は一体何処なの?
将来の不安もあるのに現状の不安に押しつぶされそうなリリカはどうしようもないのかな?
いらない子なのかな?
彼女の脳は一つの答えを導き出した。
(死んだ方がいいかも。)
そこから彼女の脳内で意識が消滅するカウントダウンが始まった。
徐々にだが、確実に記憶の中が
真っ白な世界に戻されていく。
そんな最中
「リリカ!!」聞き覚えがある
叫び声が飛び込んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます