世界観簡易設定(ご自由にご覧ください)

 最初に注意です。国名や大陸名は雰囲気です、実在するモノと似ていたとしても一切関係ございません。


 この設定を読まなくても、作品は楽しめるようにしています。興味があったら適当なタイミングで読んでみてください。


○中央大陸(ノルギフ大陸)

 近況ノートに簡易地図を載せてます。ご参照ください。


 物語の主な舞台となっている。地球の中央にある大きな大陸。形は歪な菱形をしている。そして真ん中下辺り、切り抜かれるように世界最大の湖(縁海)がある。

 中央大陸の下側には、一回り小さい大陸があるが、登場は未定。地図南東にある小さな島国は、とある人物の故郷である。


 物語開始時点で、西側を人間諸国が支配しており、東側に魔王が統治する魔族連邦がある。


 人間達が使う言語は、一つの共有言語を主体としている(他言語が無くなった訳ではない)。

 そして、魔族もまた単一言語体制である。

 それぞれ異なった言葉のため、バイリンガルでない限り、魔族の国に行っても言葉がわからない。ただし、魔族の言語は人間の言語をもとに創られているため、少し勉強すれば習得は容易である。逆もまた然り。

 

※魔族は魔界時代、言葉をつかうほどの知能がなかった。


○歴史 


 元々、ノルギフ大陸は多民族(人間)が行う陣取りゲームのボードとなっていたが、旧帝国(現中央大陸の東に位置していた)の愚王が大規模召喚魔術により、魔族を呼び出し、世界のバランスは崩壊。


※大規模召喚魔術・・・その当時の帝国民の半数以上を生贄に行われた魔術。魔術発動後、帝国民はたちまち空間に溶けるように消滅した。


・太陽暦800年代、魔族との世界が重なり、領土を争う戦争が大陸東側で起こった。


 その当時、魔族に言葉は通じず、交渉する余地などなかった。そして魔族は獰猛で、人間は臆病だった。


 魔界で、魔族は異種同士、結託することなど決してなかったが、共通の敵(人間)を見つけたことにより一つに纏まり、その頂点に立ったのが一代目魔王であった。


 魔族による東大陸の領土占領開始から10年後。

 召喚魔術の代償により、国力を失った旧帝国は敢え無く敗戦。一部有力者は、東の大陸を放棄し、大陸西側に逃亡。

 

 東大陸を手中に収めた魔族は、西大陸に魔の手を伸ばした。


 魔族の勢いが止まることなく。そして人間は弱かった、西側諸国も圧倒的戦力差になす術もなく敗戦していく。

 結果……国という枠組みを無くし、生き残った人類は市民軍を各地で組織することで、侵略者に対する抵抗と反撃を始めた。

 一致団結して戦いに挑んだ彼らであったが、巨人族や龍族を駆使した、人並み外れた侵攻に悪戦苦闘。

 そればかりか食糧不足や活動拠点の確保などの問題に悩まされ、さらには身勝手な人類同士の争いが戦いの足を引っ張る。1回目の戦いは人間軍の惨敗に終わる。それは、長き人間の不遇の時代の幕開けだった。


・第二次魔人対戦 1100年代。中央大陸支配率(魔族:人間=8:2)

 中央大陸南西端に押し込められ、長き冬の時代を過ごした人間は反撃にでる。

 しかし、それは前回の反省を活かしたとは、思えない戦術であった。

 残った人間達は、逆転の一手として、大陸を揺るがす程の大規模破壊魔術(後に禁術とされる。応用初級レベルの多人数術式であり、代償により使用者が命を落とす等、欠点は多い。人間爆弾とも呼ばれていた)を開発。それを魔族の支配領域に放っていったのだ。


 結果は……人間達の勝利と言っていいが、両者多くの犠牲者ならびに、大陸に大きな傷跡を残した。


・1300〜1500年。中央大陸支配率(魔族:人間=6:4)


 前戦いで、人間と魔族ともに、殆んどの国は壊滅し、総人口数と総魔族数が大幅に減少。

 

 それでも尚、いがみ合う人間と魔族の紛争は各地で起こっていた。

 そんな中、たった1人の少年が立ち上がる。

 後に勇者と呼ばれる彼は、世界中を旅し、魔族を鎮圧、人間達を救い出した(この戦いを第3次魔人大戦とするかは、魔族と人間の間で認識の差がある。ほとんど勇者しか活躍していないため)。

 そして、彼は魔族連邦の支配者である魔王を組み伏せ、人間軍に勝利を齎した。


 勇者と魔王は、その場で休戦協定を結び、世界に魔族と人間の戦いの終わりを知らしめた。


 その後、勇者を支援していた王国(後にロワード王国となる)を筆頭に人間と、魔族連邦の魔族との間で、戦後処理を目的とした会談が行われた。


 会議により、敗戦国であった魔族連邦に不平等な条件での講和条約が締結された。


 主な条件は、戦いを先導した魔王(二代目)の処刑と魔王軍の武装解除。

 その当時、魔王が根城にしていた現ロワード王国と、現ユーフテス王国の返還。東大陸の一部の一時的占領。人間国の復旧のための労働力の提供など。


 最終的な中央大陸の支配率は、魔族:人間=5:5で落ち着いた。


 人間は中央大陸西側に6大国を築き。

 魔族たちは、三代目魔王(二代目魔王の血筋)を代表として、一大国を中央大陸東側に築いた。


 人間と魔族の間に、長い平和の時代が訪れ、疲弊した世界は、回復に向かっていったのだ。


・1711年 ユーフザリア事件。


 魔族と人間が結んだ講和条約から200年の記念として平和式典が、ユーフテス王国(ユウ達の出身国)の王都ユーフザリアで行われた。

 この式典の終了後には、ローワド王国、ユーフテス王国、魔族連邦の間で、より友好関係を発展させていくための会談が予定されていた。


 しかし、式典に臨席していた三代目魔王が、反魔族主義を主張する人間達に暗殺される襲撃事件があった。

 厳重な警備体制を敷いていたにも関わらず、

間隙を突かれることなった、この事件には謎が多く。

 実行グループのリーダー(国籍ユーフテス)は、魔王殺害後に自爆魔術を使用し、死亡したため、真実は闇に葬られた。先導していたリーダー以外は雇われのただの傭兵であった。

 しかし、二つの勢力が襲撃犯に隠れ、関与していたのではないかと考えられている。


 この事件を巡り、ユーフテスと魔族連邦のあいだでは、数カ月にも渡る話し合いが行われた。 

 ユーフテスは、関係悪化による人間と魔族の和平崩壊を危惧し、『今回の事件は、他国による陰謀であるのは、誰の目にも明らか』だと主張したが、物的証拠は見つからず、刺客の特定はできなかった。

 

 魔族連邦では、暗殺された魔王に変わりに、一代目魔王の時代から大臣であるアガレフが、実質的に政権を握った。本来であれば、四代目魔王は、王位継承権をもつ三代目魔王の第一子であるアクトが即位する筈であった。

 しかし、アクトはまだ魔族としては若かったため、魔王の王妃が摂政となった。 

 そして王妃は政治能力がなかったため、信頼が厚いアガレフ大臣を宰相に任命した。


 宰相となったアガレフは大衆の意見を下に、ユーフテス王国への報復に動く。

 ユーフザリア事件により、未だに大陸東側に痛ましく刻まれている大規模破壊魔術の恐怖、たった一人の人間に完全敗北したあの日の屈辱を思い出し、魔族連邦の民の積年の不満は爆発した。

 講和条約前はユーフテスの大地は魔族が治めていたと土地の返還を求める声や、2度の魔王の死に対する怒りを爆発させた反人間主義者(主に純血を名乗る者)による抗議活動と……人間の殲滅を望む者の存在など。

 

 アガレフは、ユーフテスとの会議において、とても常識ではない要求を述べた。


 要求の内容は、ユーフテス王国の解体と、ユーフテス全領土の返還。それと魔王暗殺の多額な賠償金(人間国と摩族国では通貨は共通ではない。2つの単純なる比較で、相場は人間国の方が高い)。

 現実的ではない、その要求を受けることはないと思われたが、国王は条件付きで応える意向をアガレフと、自国の民に伝えた。

 

 しかしユーフテスの国民は、その発言により現国王への不信感を高めた。その結果、国王への反対暴動が各地で起こり、親魔派で有名であった国王は、今事件の責任追及の末、廃位となる自体となった。


 次期国王は、王のご子息ではなく。クロム王国の息がかかった国王に次ぐ有力者であったサーガル公となった。

 サーガルは、魔族連邦の要求を全て退け、今回の事件、ユーフテス側は一切の責任がないと主張したのであった。


 ユーフザリア事件から一年後。 

 魔族連邦はこれ以上の交渉は無意味と、人間国との講和条約を破り、ユーフテス王国に正式な宣戦布告もなしに、攻撃を開始したのである。ユーフテスに在住している魔族の保護を理由に魔王軍を動かしたのだ。


 

・同1712年 ユーフテスと魔族連邦による戦争。

 大陸中央線(ユーフテス王国と魔族連邦の国境)から始まった今戦争。

 魔族の不意打ちをくらったユーフテスは、戦争準備が間に合わず、苦戦を強いられる。

 さらに、大規模破壊魔術の戦争での使用は、500年前の教訓から5大国で結ばれている魔術基本条約により、禁忌となっている。そのため、ユーフテスは魔族連邦の人海戦術に苦戦を強いられる事となる。


 近隣国であったロワードとクロムの各対応。

 ロワード王国は、戦争開始後すぐに中立国である事を宣言。

 クロム王国は、ユーフテス王国と軍事同盟(相互援助条約)を結んでいたため、後ろ盾として物資支援や兵を動員した。


 2年にも渡った戦争は、王都の陥落、王の降伏により、魔王率いる魔族連邦軍の勝利に終わる。戦勝国である魔王連邦はユーフテスを占領下に置き、多額の賠償金を請求した。


 しかし、ユーフテスを占領下においた魔族連邦に対し、今度はクロム王国が同盟国を大義名分として、占領した領土を開放するように迫った。

 このことに、誰もが人間国一番の軍事力をもつクロム王国と魔族連邦による大戦を予想したが……。

 

 ロワード王国の第一王子であるラルクが、二代目の勇者に任命されたことにより、2国間の関係は一変した、勇者の存在が抑止力としてはたらいたのである。

 そして、中立国としての立場を貫いてきたロワードが間に入り、一触即発の状態をはらみながらも、交渉の末……何とか停戦協定を結ぶ事が叶ったのである。これは戦争開始から3年後のことだ。


 しかし、ロワード内部でも、今回の対応に疑問視を持つ者は当然ながら多数いる(ユーフテス避難民含む)。反魔族を掲げて、内乱を企てる者もいる。


 9年がたった現在も、ユーフテスは魔族連邦の占領下にあり、ロワードが間にはいり、平和的解決の為、交渉を重ねている。


 ここから夢羽が転生した冒頭に繋がる。

 

※5大国の関係性

 講和条約後、西側を納めていたのは6大国であったが、その内の一つであるガレット共和国はクロムとの戦争に負けて吸収されている。

 講和条約はあくまでも、人間と魔族の物であるというのがクロムの主張であった。

 クロム王国の近年の軍事力拡大に対抗するため、ロワードの提案により、5大国の勢力均衡を目的にクロムを除いた4大国で、秘密条約を結んでいた。しかし、ユーフテスは孤立したクロムとの軍事同盟を掛け持ちしていた。

 

○二代目勇者(ロワード王国の第一王子 ラルク) 任命時の演説、ロワード国民と魔族連邦含めた周辺国に向けたもの。


 内容の抜粋『今回の戦いは双方の食い違いにより、生まれた悲しき戦いであり、人間魔族共に戦争を望んでいない、平和をただ貪欲に求めた結果にすぎない。

 欲にかかれ、過去の間違えを繰り返してはいけない。人間と魔族はわかりあえる、今までと同じように 。

 真に尊ぶべきは……相手を尊重する心である事を忘れてはいけない』


○戦争難民

 ユーフテスの戦争により、多くの避難民が生まれた。彼らは、支援国であったクロムを目指した(クロムとユーフテスは高く連なる山脈で遮らているため、移動は困難を極めたが他に選択がなかった)。


 しかし、中には戦場に残され、身動きが取れず、救助を求める人々がいた。 


 トーマス マクシームと、妻であるサラ マクシームは、そういったユーフテスとクロムの国境を越えられず、国内に留まっていた避難民を救うために、義勇兵団をまとめ上げて救済していった(ロワード王国軍は動けなかったため)。

 そして、中立国として静観していたロワード王国であったが、国境を越えて自国に避難してきた避難民は、正式な難民として受け入れる体制をとった。それがユウやノア達である。

 


○守護結界

 対魔の結界……魔力を持たない魔族や魔物が入れないシステムが組まれている(116話以降は、この認識が少し変わる)。

 当然ながら、魔力を持つ者が不正に通らないように監視の約割も担っている。

 さらに、外部からの魔術による干渉を完全に防ぐ。

  

 ロワードは、200年前の講和条約後、魔族の入国移住を許可している(正式な入国審査が必要)が、不法入国者防止のために、ロワード王国建国後直ぐに守護結界を展開した。そして、それ以降一度も解除されたことが無い。

 その原理を知っている者は少ない。ただ魔術である以上、維持管理している人物がいるのは当然な訳で、守護者が管理していると噂程度に言われている。

 


○魔人の誕生

 長い時間をかけて魔族の中には、人間に取り繕うために、より人間に近づく進化をした者がいる(講和条約以前からの話)。そういった魔族と人族の間で生まれたのが魔人である。彼らは、人間国で生きるうえで、権利を与えられていた(ロワードとユーフテスでの話)。しかし、ユーフテスへの魔王軍侵攻から、彼らを見る人々の目が変わった。


 魔人の定義は曖昧で、血縁関係を何世代も前に辿れば、実は魔族の血が混ざっていたというケースもある(事実を隠していたり、一族の家系図から抹消していたりする)。

 

 魔族連邦内では、純血を守っている強い魔族との間で、確執が生まれている。それが反人派と親人派の二代派閥が生まれた理由。


○ユーフテス王国

 200年前の講和条約から、親魔派の王族が統治してきた。隣国の魔族連邦との関係を、時間をかけて順調に築いていた。


 平和主義を掲げ、自己防衛ができる必要最低限度の防衛軍しか持っていなかった。魔術教育においても、戦闘魔術より生活魔術にチカラを入れていた。そのため、クロムと軍事同盟を結んでいた。


○クロム王国


 反魔族主義の国。現国王は〇〇の子孫である(今はネタバレのため言えません)。

 5大国の中で、もっとも広い領土を持ち、人口も他の追随を許さない。そのため、高い生産力を有する。豊富な鉱山が多くあり、魔鉱石の採掘量が世界一である。

 講和条約後、軍備拡大を目論み、産業を大きく発展させる。神命(魔力)を使った魔導具の開発に勤しみ、個の力ではなく。集団としての力をつけていった。

 クロムでは、命神教会が強い力を持っている。


○魔族


 別次元(魔界)で暮らしていた種族。

 魔族の名は、魔界からきた一族から付けられた。

 地球よりも過酷な環境で育った彼らは、強靭な肉体を持ち、環境適応能力が異常なまでに高く。多種多様な容姿と特徴を持っていた。 


 世界が重なった後、その頂点に君臨したのが、魔王であった。魔王は、階級や身分制度を設け、戦闘力が高いものに高い身分を与えた。


 魔族が魔力を持たない理由。実際は、持っていない訳ではない。人間はその生命エネルギーを外に放出し、逆に魔族は体内に蓄積している、それが魔族の強さの秘密でもある。

 

 そして、エリカ達魔人は、魔力回路が未熟なため、外に放出する段階で阻害されている。また、総魔力量も低くなっている(人間の半分程度)。

 

 魔族の環境適応力について。人間界と重なった当初は、人型は殆どいなかった。

 異型で、地球環境に見合わない大型な種族が大半を締めていた。なにより知性が低く、理性がなく、欲望に忠実で、気性も大変荒かった。

 しかし、地球を支配していた人間に近づくように進化し、その容姿も変えていき、知性と理性を高めていった。これは魔人や純血など関係なく起きた変化である。ただし、魔人の方が人間により近い存在であるのは間違えない。


 魔族の種族について。龍族や吸血族、巨人族といった目立った特徴がある者には特定の種族名をつけられているが……。

 魔族達を能力や身体的な特徴から、種族として仕分けていくのは困難を極める。というか、不可能に近い。

 彼らは、日々進化しているので、種の名前をつけたはずが、次の日には全く別の生物になってる例もある。

 そのため多くの魔族は、種族名がなく。大別として、亜人種と獣人種と無人種に分けられている。

 魔族からしたら、そもそも、そういった種族に分けるという必要性を覚えておらず、考えてすらない、魔族は魔族である。

 


○魔術


 人間達が使う神秘。魔力(生命エネルギー)を元に魔術式から算出される超常的な現象。

 魔族世界と繋がったあと、魔術という呼び方を嫌い神聖術、魔力を神命と呼ぶ者もいる。


 生活の随所に活用されており、多くの魔導具は人々の暮らしには欠かせないものである。


○二代目魔王

 

 彼女は、現在を含めて、全魔族最強であると語り継がれるほど、他の魔族とは一線を画す、戦闘能力を持っていた。

 戦闘狂であった一代目魔王を殺害し、魔王の座を奪い取った。しかし、彼女自身はそれほど戦いを好んではいない。人間達の戦闘に明け暮れる日々に嫌気がさし、1代目魔王の殺害を決意した。


○一代目勇者

 

 全生物最強と言われた少年。次元の違いから、その力を比較して測ることすら出来なかったという。


 第三次魔人大戦以前、人間達がまだ劣勢にあった当時、ノルギフ大陸の最も西側に、唯一残っていた人間国のワード家の次男として生まれた。

 優秀な兄をもち、優しい両親に育てられた。

 しかし、彼は生まれながらにして、病に侵されていた。そのため、幼少期は家で寝たきりで過ごす事が多かった。ただ家族はそんな彼を深い愛で愛し、彼も幸せに包まれていたという。


そんな幸せが長く続くこともなく。彼は5才という若さでその一生を終えることとなる。死因は感染症であった。

  

 …………………………………………

 …………………………………………

 ネタバレのため、ここもまだ書けません。


 齢16歳の時、二代目魔王を打ち倒し、魔族との休戦を望んだ。

 彼はその当時では、一風変わった価値観を持っていたと言われている。


 ただ、その最後は悲しいものだったと、書記には記されている、

 

 その偉業と軌跡は多くの人々に語られ、絵本になるほど、有名な人物。

 命神教会では神に次いで崇められる存在。

 膨大な神命(魔力)を持った勇者は神に最も愛された人であると信じられている。そのため、此度の勇者ラルクも信仰の対象である。

 しかし、肝心の勇者が拠点としているロワードでは命神教の力は弱い(発祥地であるにも関わらず、あまり受け入れられなかった。そもそも信仰心が弱いことと、魔術についての教育レベルの高さが理由である。)

 彼らは1代目勇者の史実についても少々異なった教育を受けている。此度の二代目勇者が魔族との和平を結ぼうとしていることが信じられず、ラルクを勇者の名を語る異端者と言うものも少なくない。そういった者達は、ラルクを王国がでっち上げた都合がいい存在、神に真に愛された存在ではないとしている。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る