第36話 召喚者達 4
波目はオレのトレードマーク。
ゲームのアバターは皆カッコよく見せたいみたいで、マジでイケメンが多いんだ。でなけりゃメチャイカつい髭ヅラの奴とか。
だから波目=ジュピターって言う位、オレの証になってたんだ。
今尚波目の童顔でいる事に後悔は無いよ。
結局変えられないモノってあるから。
まぁ、ここまでオレの正体を
本来なら戦士カンストの魔法剣士
魔法剣士は
尤も転生者が殆ど亡くなってるって言うのは最近知ったんだけどね。
あの野太い声の神!
何処迄オレ達を弄べば気が済む‼︎
まさか出産処か棄子にすらなってないなんて。
召喚者と同様に森に赤子を放置する形になってたなんて。即魔物に喰われてるのが殆どって話だ。全くもってふざけんな!
それはさておき。
オレは再び陞爵されてこの度男爵になりました。
未だ法衣貴族。まぁ、領地持ちなんて面倒くさいからいいけど。
で、帝都に家の無いオレは、法皇クロノ公爵家別邸の離れを間借りする事になったんだ。
そして今、陞爵記念パーティがこの離れで行われてるんだ。
本来、たかが男爵位陞爵のパーティなんてこじんまりの筈なのに、かなり規模が大きいのはオレの立ち位置の所為。
このパーティにリスティア皇女とそのエスコートでルシアン皇太子が顔を出しているんだ。
勿論
婚約者として参加しているカミーユも皇太子達の参加を聞かされた時は「真っ青になった」って言ってた。でもカミーユは
それ以上にカミーユのドレスがさ!
ちょっと大人っぽい濃い目のワインレッドのドレス。肩は完全に露出して胸元も広がってて。谷間は勿論なだらかな稜線も見えて。
ヤバいよ、チラ見処か最初釘付けになって…。
「もう、どこ見てんの?」
「あ、ゴメン。でもさ、その」
「プッ、クスクス。ウソウソ。こんなの着て『見るな』なんて、私、そこまで我儘言わないから」
ちょっぴりはにかむように微笑むカミーユはとても可愛くて、でも身体はメチャクチャ大人っぽいから、もうドギマギしてて…。
「ロディもそのタキシード、すっごく素敵」
「もちっとイケメンだったら似合ってたかな」
「もう。私にとっては
「オレにとってもカミーユ以上の女性はいないよ」
呼ばれなかったら多分抱き締めてキスもしてたかもしれない。オレ達は主宰として皆を迎える為にホールへと呼び出された。
「行こう、カミーユ。これからも横でオレを支えてくれな」
「はい、
ふぇ?だからヤバいって。
オレ達は少し紅くなって照れつつ、皇太子殿下以下賓客を迎えたんだ。
色んな方と挨拶し交友を深める。
主流はやっぱ皇女派の貴族達。でもブヌア家の手前、皇太子派の方々もチラホラ。それに法皇家所縁の方々。
そんな中モルド辺境伯令嬢ドリス嬢を紹介された。
「はじめまして。モルド辺境伯名代として参りました、ドリス=カロン・モルドですわ」
「はじめまして。ロディマス=パイル・クロノと」
「婚約者のカミーユ=レノ・ブヌアです」
皇女殿下から聞いてる。帝国魔法学院の同級生でとても仲の良い令嬢って。
「貴方達が辺境伯領の
どう見ても向こうは大学生くらいか?5~6歳位は年上だよね。
「いえ、まぁ。色々伝手もありますので」
さて、藪蛇になるといけないから話題変えよう。
「黒髪見るとホッとします。
アバターの人気はやっぱ金髪。次に銀とかでその後は有り得ない色になる。赤はまだマシ。水色とか黄色とか紫にピンクだって存在する。
「私達は
「どうなんでしょう。
確かにリリアさんも、その親、祖父たる人も黒髪だった。遠く紐解けば
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この方がクロノ男爵ロディマス卿。
今、
本当に紅眼。でも不思議と禍々しさはない。寧ろ暖かみを感じる眼差しだわ。
それに婚約者のカミーユさん。
確かエルフの先祖返りって。綺麗な銀髪にライトグリーンの目…。顔だけみたらエルフみたい。でも耳は尖ってないし身体の発育だって私より良くない?14って中学生でしょう?まぁ日本人とは違うと思うけど、それにしても…。
え?ミリシアの事を聞く?
やっぱり、貴方は
黒髪にホッとって…。
確かに
どうやらこの2人は
うん。確信した。
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