第14話 VSメズー決着-
「
僕は再び、先と同じ魔法を放つ。魔弾では威力が足りないのは分かっている。
「ブモゥ!!」
魔弾は弾かれてしまうが、メズの意識を僕から逸らすことは出来た。次の魔法発動の準備が出来る。
左手に魔力を集める。魔弾では威力が足りず、|魔砲≪キャノン≫では発動までに時間がかかりすぎる。ならば、メズの急所のみを超高速で貫通する魔法を使う。
「ブモオオオ!!!」
魔力の溜めを見て、メズが僕に目掛けて走り出す。頭を突き出して、僅かに前傾姿勢。急所が丸見えだ!!
「
亜音速を超える初速。そんな攻撃ですら、メズは大槍で迎撃してくる。穂先が徹甲弾とぶつかり、火花を散らす。
メズは両腕にありったけの力を込めて、徹甲弾を弾き飛ばそうとする。しかし——。
「ブモゥァ!?」
バリンッ!と金属が砕ける音が響く。メズが驚愕した瞬間、徹甲弾が頭部を貫く。急所を破壊されたことで、メズの肉体は消滅する。
「魔石……なのかな?」
メズが立っていた場所に、魔石と思われる物が転がる。メズの頭部、つまり馬の頭と同じ茶色をした魔石。だけど、一部分が黒く濁っていた。
「何か、良くない物を感じる」
黒く濁った魔石。そこから感じる禍々しい魔力。ルシファーや僕みたいな魔神の魔力に似ていて、何かが違う魔力だ。
「もしかしてこの魔力って」
ルシファーが前に言っていたことを思い出す。デス・マンティスが現れた理由の一つに、邪神とその眷属による物と言っていた。魔神と似ていてどこか違う雰囲気を漂わせている魔力、メズとゴズはもしかすると。
「ルシファーは……」
僕はゴズと戦っているルシファーに視線を向けて、その光景に驚愕する。
「この程度かしら? 魔物」
それは四肢を切り裂かれたゴズと、それを見下すルシファーの姿であった。
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