栄誉

やってしまった.....

たくさんの人があの事件の時、スマホで動画や写真を撮っていた。

まさか拡散されるとは.....


あのあと、佐々木は病院へ、私は校長室へと連れて行かれた。


「日野森さん!さすがね!あなたならやってくれると思ったわ!」

「日野森。よくやったよ。」


___あんたたちは助けようとすらしなかったのに。人任せにしやがって。


「日野森さん。今度警視庁の自殺防止の講演があるだろう?近年自殺が後を立たないらしくてな。今回一人の命を救った君に、スピーチをして欲しいらしいんだ。頼めるかな。」


___なんでまた警視庁はそんなことしてるんだか。そんなスピーチひとつで自殺する人が減ったら最初から自殺しようする人なんていないわよ。


でも、私は優等生。校長先生直々に頼まれたら断れない。


「わかりました。少しでも自殺する人が減ればいいですね。そんなスピーチができるよう頑張ります。」


__模範解答ってとこかしら。


「頼んだよ。」



なんて面倒なものを引き受けてしまったんだろう。

あーあ。やってしまった。



でも、これで終わりではなかった。



「ただいま。」

「楓!!あなた、自殺しようとした子を止めたの!?すごいじゃない!ネットニュースになってるよ!」






__は?

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