第4話

 今日は、久々に琴美とゲームをしている。

 

 テストが終わり癒しタイム。

 

 

 まずは、新作のゲーム‼︎

 そして次は、おなじみのゲーム。

 

 

 負けたらいつも罰ゲームが待っていた。

 変顔とか、モノマネとか。

 

 もう何時間もぶっ通しで遊んだ。

 しばらくして…

 急にシーン…

 

 

 ン?

 

 

 コテっ。

 急にオレの肩にもたれかかる琴美。

 そして、

「すき…」

 

 いきなり⁉︎

 さっきまでこのやろー‼︎次は絶対勝つって

 言ってたのに、まさかの急にすき⁉︎

 

 いきなりすぎないか⁇

 

 でも…

 

「琴美。実はオレもさ、」

 

 まだ話が終わらないまま琴美はまた、

 

「す…  き…  や…」

 ってゆっくり言った。

 

 関西弁⁇

 なんで⁇



 ってか、寝てない⁉︎


 寝言かよ〜。

 

 あぶねー。

 思わず寝てるやつにオレも好きって言いそ

 うになったじゃないか。

 

 

 

 でも、誰をすきなんだよ。

 琴美は、恋バナなんかしないから全然わか

 んねーんだよなー。

 オレの肩にもたれかかる琴美をそっと抱き

 しめた。

 そして、心の中で好きだよって呟いた。

 

 

 起こさないようにそっと布団をかけてあげ

 ると、スヤスヤ眠る琴美。

 でも、ずっとゲーム機を離さない…

 なんて奴だ。

 

 

 ま、そんなところもかわいい。

 

 するとまた、


「す  き  や      き…」

 

 

 すき焼きかよ‼︎

 ったく食いしん坊め!

 

 

 でも、すき焼きで少しホッとした。

 

 

 

 学校でのある日の出来事

 

 休み時間

 同じクラスの坂本が話しかけてきた。

「なぁ、琴美ちゃんと幼馴染なんだよな?

 琴美ちゃんって家で、どんな服装してんの ?」

「あー、家ではさぁ」

 すると、いきなり咳払いしながらオレ達の

 横を通り過ぎる琴美。

「い、家では…普通だよ」

「え〜、普通って何?いいな〜。あんなかわ

 いいこが幼馴染とか」

「あ…うん。まあね…」

 

 

 そうだよな。

 側から見たら大人しくて美人。

 でも実際は、とにかく変わり者…

 

 

 

 その日の夕方

 部屋のドアを開けっ放しだった。

 

 なので琴美のエアー、トントン

「ドア開けてもいいですかー」

「はい。もう開いてますけどー」

「あっ本当だ!スケルトンだった。」

 

 いつものくだらないやりとり。

 

 オレは返事をしたものの、ゲームに集中し ていて琴美を見なかった。

 

「おい‼︎ポチ‼︎」

 ビクッ。

 思わず琴美をみた。

 すると、

「えっ、振り向いたって事はあなた…ポチさ ん⁇」

「なわけねーだろ‼︎急にそんな大きい声…っ

 て‼︎どうした⁈その服装」

「だって今日坂本君に聞かれてたじゃん。私 の私服どんなのって。もしかして、隠し撮 りされてダサいの見られるの嫌じゃん。」

「隠し撮りなんかしねーし。ってか坂本の事

 好きだったりする?」

「ううん、それはない」

「あー、そうなんだ。はっきり言うねー」

「うん。」

 

 

 シーン…

 

「とりあえず座ったら?」

「だね!あっ、奥さんはこちらにどうぞ」

 奥さん⁇

「あ、ちーも来たのか」

 

 そしてゲームを続けるオレ。

 隣でちーと話す琴美。

 

「奥さん!昨日宅の旦那朝帰りしてましたの

 よ!まったく靴も履かないでどこうろつい

 てたのかしら」

「それは、パクだろ。しかも猫は夜行性。

 猫が靴なんか履くわけないだろ」

 ゲームをしながら答えるオレ。

「いやねー、奥さん。男はすぐ男のかたをも

 っちゃって…あら、奥さんったら寝てる」

「猫はとにかくよく寝るよな」

「ええ、でもあなた犬ですよね?よく猫の事

 お詳しいようで」

「誰が犬だ」

「ポチが犬だ」

「あー、そうね…」

 

 

 しばらくしてゴソゴソバックからノートを

 取り出す琴美。

「ねぇ、ちょっとゲームのじゃましてもいい

 かな?」

「え?どういう事⁇」

「今日の数学わかんないとこあってー」

「あ、そういう事か。数学のことならなんで

 も質問なさい」

「えっ、じゃあ、数学の先生って髪何本くら

 いあるの?」

「知るか‼︎問題を聞いてこい!」

「あー、なるほど。じゃあ、ここなんだけど

 解き方こうじゃん?」

「うん。あってるよ。で、最後にここを引け

 ばこれが答え」

「ほぅ。なるほど。いい勉強になりました」

「うむ。いつでも聞きにいらっしゃい」

「はい‼︎なら、わからないとき念じるからさ、

 いつでも心のドア開けといて!」

「んなことできないわ‼︎」

「えー、残念…部屋のドアは開けっ放しなの にね」

「うん。でも心のドアは、なかなか開けっ放

 し難しいよね。」

「そうだよね。私の心のドアも閉まってる

 ってか、締め出された」

「誰にだよ‼︎」

「アハハ、しらん」

「なんだそれ」

 

 

 そんなくだらない会話を繰り返すオレ達な

 のでした。

 

 

 続く。

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