私の好きな人は保健室の先生に夢中⁇

猫の集会

第1話

 私は、高校一年生。

 山口いちご。


 入学早々遅刻するー‼︎

 

 昨日緊張して全然眠れなくてやっと明るく

 なりかけた時眠りについたの。

 もーっ。

 私のばかぁ!

 

 急いで靴箱にって…

 アレ?

 私の靴箱どこだっけ⁇

 焦るともう周りが見えなくなってしまう。

 

 あー、あったあった。

 ホッ。

 もう安心って思って上靴を履いた。

 

 トントン。

 誰かが私の肩を叩いた。

 きっと橋本あんりちゃんだ。 

 中学から仲良しのあんりちゃん。

 同じ高校に入れてうれし〜よ〜。

 

「あんりちゃ〜ん。おはよ〜」

 もう、一緒な事が嬉しくてあんりちゃんに

 抱きついた。

 ん?あんりちゃん

 ゴツくなった?

 しかもいつもの香りじゃない…

 新しい制服だから?

 ってか、

 私の視線の先にあんりちゃん‼︎

 

 じゃあ、私が今抱きついてる人って…

 

「いちご…何してんの⁉︎」

 あんりちゃんの目が点になってる…

 

 バッ。

 あんりちゃんじゃない!

 見ると背の高いちょっと悪そうな男子…

 え…

 私、今この人に抱きついてたんだ…

 なんて大胆な…

 

 

 ちょっと放心状態になってたら、

「その靴箱オレのところだから」

 って言って私の靴を持って真顔で私に返し

 てきた。

「あ、すみません…」

 やっちまったー。

 

 

 私は、あんりちゃんに連れられて放心状態

 のまま教室に入った。

 あんりちゃんが同じクラスでよかった…

 

 

 席に着こうとしたら、私の後ろの席…

 さっき抱きついてしまった人。

 気まずい…

 無言でずっとこっち見てるし。

 軽くお辞儀をして前の席に座った。

 

 大丈夫だよね⁇

 今度は、席とか間違えてないよね⁉︎

 ドキドキしながら座った。

 

 はー。

 もう朝一どっと疲れたー…。

 ってか、真後ろに居られると辛い…

 心が折れそう…

 

 

 明日からも、毎日顔を合わせるんだ…

 気まずいーー‼︎

 

 とりあえず、もう靴箱間違えないようにし

 なきゃ。

 

 彼は、山村登輝やまむらとうき

 

 

 次の日は、遅刻しないように朝早くに出た。

 よし!

 今日は、完璧‼︎

 いい一日になりそう!

 

 朝の会で、

 先生がプリントを配り出した。

 で、張り切って後ろの人に回した。

 後ろの席は、あの山村君…

 

 でも、今日は失敗してないしー。

 にっこりしながら勢いよく振り向いてプリ

 ントを渡したんだけど…

 ん?

 なんで顔抑えてるんだろ?

「どうしたの?」

 ?

「あんたの髪、振り向いた時バシッてオレの

 顔に当たった」


 えっ…またやっちまった…

 

 今日は、ポニーテールだった…

 次から気をつけよう。

「ごめん」 

 そう一言いい、前を向いた。


 あー、怖いよー。

 早く席替えしないかな…

 

 

 次の時から、プリントがある日は気をつけ

 て渡さなきゃ。



 そして、プリントを配る時がまたやってき

 た。なので、ものすごーくスローで少しず

 つ振り向いた。髪が当たらないように。

 そしたら、ホラーみたいで気持ち悪いって

 真顔で塩対応…

 

 

 もうっ。

 ただでさえ怖そうなのにずっと怒らせっぱ

 なし。

 

 

 気を取り直して、委員会でも入ろっと。

「保健委員やりたい人?」

「はい‼︎」

 私は、ピーンって手を挙げた。

「ちょうど二人ですね。じゃあ、保健委員は

 この二人で決定。」

 えっ⁇

 二人?

 私しか挙げてなくない⁈

 

 

 恐る恐る後ろを振り向くと…

 

 えーっ⁉︎

 山村君…

 委員会とかやらなそうじゃん‼︎

 なんで……

 なんで手挙げてんのーっ……

 

 

「今日早速委員会がありますから放課後委員

 さんは、残ってください」

 なんてクラス委員さんが淡々と話す。

 

 

 もうこれ以上山村君と関わりたくないのに。

 

 

 仕方なく放課後保健室に向かった。

 遅れたら大変だから早めに行かなきゃ。

 

 

「失礼しまーす。」

 保健の先生美人で有名なんだよね。

 やっぱりいつ見ても美人だわぁ。

 

 

 まだ、みんな来てないのか。

 私と先生だけか…

 

 とりあえず空いてる席に座った。

「まだ、みんな揃うまで好きにしててね」

 ってにっこりする先生。


 カーテンが閉まってるところは誰か寝てる

 のかな?

 って思ってみてたら、先生が

「とう…じゃない。山村君そろそろおきなさ

 い」って山村君を起こしていた。

 山村君いないと思ってたら、寝てたんかい。

 

 いやいや。そうじゃなくて!

 今先生、山村君の事下の名前で呼ぼうとし

 なかった⁇

 

 

 とうきくんって言う名前だ。

 先生、とう…何って呼ぶつもりだったんだ

 ろう…

 

「あー、もっと寝たかったのになー」

「いつもゲームばっかりしてるからよ。早く

 寝なきゃだめよ」

 なんて話し声がする。

 

 先生と山村君ってどういう関係?

 二人が気になる。

 

 先生の苗字は、小峰だし…

 きょうだいとかじゃないよね…

 うーむ………

 

 

 委員会が始まりみんなに用紙を配る先生。

「あれ?一枚足りないね⁈ごめーん。今コピ

 ーしてくるから待っててー」

 みんなは、はーいって返事したけど…

 山村君。

 先生を見ながらクスクスって笑った。

 

 うわー。

 山村君の笑顔初めて見た。

 やばー。

 あんな顔して笑うんだ。

 優しい顔。

 

 どうしよう。

 私、今更だけどあの人に抱きついた事ある

 んだ。

 ドキドキしてきちゃった。

 どうしよう。

 素敵な笑顔。

 私…

 もしかして、

 好きになっちゃったかも…⁉︎ 

 

 でも先生とどんな関係なんだろう…⁇ 

 続く。 

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