第23話・コスモ・バビロニア建国戦争その3
クロスボーン・バンガードによるフロンティアⅣ侵攻が始まると、シオ・フェアチャイルドは手持ちサイズのサイコフレームでセシリーの耳飾りにサイコ信号を送ります。
これはドレル(影武者)の呼び出しも兼ねていました。
どうやらシーブックとセシリーは全てを教えられた訳ではなく、すでにカロッゾが死亡した事も伝えられていなかった様子。
偽のドレルを見たセシリーは過去の記憶から一目で影武者の見破り、動揺しています。
回想シーンを見ればわかりますが、セシリー(幼女)とカロッゾは感応波で
オールドタイプのドレルは呼吸が合わず、カロッゾの胸に飛び込みそこねています。
その後セシリーは鉄仮面と面会し、その正体はドレルだと
仮面の男は実の兄……実にガンダムらしい仕掛けです。
ロナ家のカラクリが見えたセシリーはザビーネと同調、アンナマリーに疑われましたが、それこそザビーネの罠でした。
シオに撃たれた傷が完治していないのにシーブックがF91に乗せられたのは、機体のバイオコンピュータがシーブック専用に調整されていたからです。
しかも妹のリィズ・アノーがいないと完成しない仕掛けになっていました。
なお開戦前にシーブックが受けていた操縦訓練はバイオセンサーあるいはサイコフレームを用いていたようで、ほぼ考えるだけでF91を操れます。
ただしマニュアル操作は不得手で、壁のビームライフルを取ろうと一苦労。
サイコミュ機器に慣れすぎて、オートで動かす発想はなかったようです。
スペース・アークと合流したナディア・ロナ(偽装結婚なので姓が変わっていない)は、レジスタンスを自称するロナ家の工作員を使って演説中の鉄仮面を狙撃、その対応を
式典でセシリーからシーブックの捕獲を命じられた金髪ショートの美人さん、エメティ・ヘイズがアンナマリーの出撃を要請したのに、それとは別にジレの指令が下ったのです。
そもそもアンナマリーはザビーネの部下です。
おかげで彼女はクロスボーン・バンガードにいられなくなりました。
ダギ・イルスで脱出したアンナマリーはスペース・アークに居候、ザビーネ抹殺を狙います。
しかしアンナマリーの機体はザビーネのベルガ・ギロスを味方と認識しているので訓練モードでしか発砲できずビームサーベルで攻撃、ザビーネ機はアンナマリー機を敵と認識しているので撃墜。
ジレがアンナマリーを潜入工作中と報告したようで、しかしザビーネは騙されなかった、という流れと思われます。
この過程でコスモ・バビロニア内のスパイがどんどん洗い出されて行きました。
ロナ家に顔を出したナディアは鉄仮面と親子喧嘩。
自分をオールドタイプに生んだ母を憎む鉄仮面は激昂、とばっちりでシオが殺されてしまいました。
ナディアの「人殺し!」は、母が子に向かって言うセリフです。
バグを放出していた現場を押さえたザビーネがジレを射殺。
スパイの洗い出しが終了し、もはや用はないと判断したのでしょう。
鉄仮面はラフレシアで出撃し『これで私もニュータイプだ!』「しかも遠隔コントロールできる」と大はしゃぎ。
しかしオールドタイプにとってバイオコンピュータは、ただニュータイプ気分が味わえサイコ会話に参加できるだけでした。
覚醒したニュータイプが操ると分身するのです。
そして鉄仮面はオールドタイプだったので分身を見分けられません。
天パなら背後で分身しようが一撃ですよサイコミュ抜きで!
覚醒できなかったセシリーはビギナ・ギナのバイオコンピュータを破壊され、シーブックのニュータイプ能力に頼って機体の爆破を指示、爆発に紛れたF91はマスクで隠していた鉄仮面顔を
F91の特殊装甲はレズリー・アノーが開発したもので、溶接工は偽装です。
シーブックは漂流するセシリーを探し、モニカの指導で発見しました。
モニカはバイオコンピュータ抜きでも探し出せそうな覚醒済みニュータイプで、同じく覚醒済みのコチュン(赤ちゃん)も見つけていましたが、シーブックはまだまだニュータイプ初心者で、バイオセンサーとサイコフレームとバイオコンピュータがあっても助けを必要としたのです。
分身する化物より凄いニュータイプは、割と普通に存在しました。
なおスパイ狩りの任務を完遂したザビーネはビームフラッグを広げて凱旋。
協力者の影武者ドレルは建国戦争中に姿をくらましたようです。
長谷川裕一先生はドレルが気になったようですが、富野監督に「気にしなくていいよ。忘れて」と言われて忘れる事にした模様。
そうそうマイッツァー・ロナは何もしてないようで全ての糸を引いてます。
後始末のコスモ・バビロニア解散も、セシリー任せに見せかけてるだけで、ちゃんと働いてるんですよ。
なおコスモ・バビロニアを崩壊させたのはベラ・ロナの演説ではありません。
シーブックが本物の覚醒したニュータイプの力を見せつけ、人工ニュータイプによるニュータイプ至上主義を木っ端微塵に粉砕したからです。
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