現役スーパーアイドルの義姉と義妹が毎日俺を殴ってくる(あと不良も)
黒猫虎
短編
1
その日、俺はいつものように同じ学年の不良連中から体育館の倉庫に呼び出されていた。
「お前の
「それだけは、出来な……ッ!?」
ドカッ ボコッ
めちゃくちゃ腹を蹴り上げられる俺。
「シア太のクセに生意気だぞ。俺たちが『ヤレ』と言ったらやれ。分かったな?」
「ぐはッ……」
「返事くらいできねーのか!?」
ドコーッ ボコーッ
派手に地べたを転る俺。
「……分かりました……」
俺こと
苗字を某有名漫画のいじめられっ子風に「シア太」と呼ばれ、実際にいじめを受けている。
何かにつけ殴られ、パシられ、金を巻き上げられる毎日だ。
中学まではここまでヒドいことは無かった。
しかしとある事情で、高校入学してからというもの
それは今年の春、俺に出来た義理の姉と妹が現役の
要は変に目立ってしまい校内の反感を買うことになったのだ。
「
これ無理ゲーだろ。
2
帰宅途中で食材を買い込む。
家族で唯ひとり仕事を持たない俺が自然と飯炊き担当なのだ。
はっきりいって料理の腕だけは自慢できるようになった。
天国にいる母ちゃんに食べさせたいくらいだ。
まあ最近の俺の状況からするとこの願いはすぐに叶ってしまうかもしれないな。
「「ただいまー」」
夜の9時を回ろうかという頃、問題の2人が帰ってくる。
同じ家の中に超美少女が2人もいるという、この違和感。
しかもそれが超有名なスーパーアイドルという……違和感しかない。
「マチポっち、今日のメニュー何ー?」
「マチくん、もちろんハンバーグだよね。アタシ今日ハンバーグの気分」
「お姉ちゃんウソっ!? シィナは絶対すき焼きなんだけど」
や、やばい……今日のメニューは……
「ん? マチくんてばなに震えてるの?」
「どしたー? マチポっち……あっ。これ野菜炒めじゃん! 肉はどうしたん――だっつうの」
ボコーーッ
「ぐはっ」
俺は火にかけているフライパンや食材の安全を一瞬の内に確かめてから、ホコリを立てないようにキッチンの床にうずくまる。
「ちょっとシイナちゃん。気ィ短すぎ」
「ゴメンお姉ちゃん。シィナの右の
テヘッと舌を出す
それもそのはず、この2人は俺から見て(かなり客観的に見て)超
要するにこの2人、現役の
一方の俺は普通の一般高校生男子。
ヒエラルキーは自然とこの家の最下層だ。
そしてこの姉妹の性格が超ドSなのだ。
俺はもしかすると、学校の不良たちよりもこの2人に殴られていた。
3
シャワワーーッ
俺は夕食の後に1階のお風呂に入っている
目的は
パチッ
フワフワとしたカーペットやウサギのぬいぐるみが置かれている、何とも普通女子の部屋だ。
(あの2人が帰ってくる前に、先に物色しておけばよかった)
毎日の義務である食事作りの方に注意が行き過ぎた俺は、最大のチャンスを逃していたことに気づくも後の祭り。
仕方なく危険な時間帯での作戦決行となってしまった。
(
場所は完璧に分かっている。
なぜなら家族の服は全て俺が洗濯して収納しているからだ。
いちばん地味で布が汚れていないパンティを選んで自分のズボンのポケットに入れようとした、正にその時だった――
ガチャッ
とつぜんドアを開けて入ってきた
最初は驚いた様子の
「マチポっち、お姉ちゃんのパン
ヤバい。
「おいこら!」
バチーンッ ゲシーッ ボコーーッ
フリーズした俺の頬に強烈なビンタが張られる。
そこにすかさずローキックとボディフックのコンビネーションが決まった。
「ううっ」
思わずうずくまってしまう。
食べた夕食吐きそう。
「お姉ちゃん来るまで正座してな」
俺の命はここまでかも知れない……
4
俺の余命は
その間に俺の家庭の事情を説明しておこう。
俺の家、
俺が親父の連れ子、
義姉と義妹が義母の連れ子になる。
俺が中学3年のときに父が連れてきた再婚相手が一流芸能人かつ実力派の美人女優、
親父はしがない三流映画監督だったから。
同じ業界人であれば一流芸能人と結婚する可能性がゼロでないということか。
ハイスペック義母の連れ子たちは、当時すでに国民的人気を博していた
しかし感動できたのは初めての顔合わせの時ぐらい。
すぐに彼女たちの狂暴な素顔を拝むことになるのだ。
そしてただの男子高校生の俺。
俺以外が芸能人と業界人――
そんな家庭事情だったから自然と俺が家事担当になるのは必然だった。
あっという間に四能家の中に俺を最底辺とした家庭内カースト制度が築かれてしまった。
今現在、俺は新しく出来た
この大きな変化は俺の学校生活にまで問題が及んだ。
最大の問題を起こした原因が1つ歳上の
また俺と同学年だけど早生まれな
「「家から近いから」」
そんなめちゃくちゃとも言いづらい理由で、俺の高校生活はめちゃくちゃにされてしまったのだった。
5
カチャッ
「ん、何? シイナちゃん。――とマチくん。何してるのアタシの部屋で」
「あっ、お姉ちゃん、聞いてよ。コイツさぁ」
お風呂から戻ってきた
……終わった。
とりあえず終わった。
後は2人からの制裁をただ待つのみである。
最悪この家から追い出されるかもしれない。
――全てを聞き終えた
ちょうど俺の鼻先に
ドゲッッ
「ゲフッ」
「マチくん。アタシのパンツで何するつもりだった? アン?」
容赦のない
普段は上品ぶってる
映画やドラマの
その本物の技が本気の気合いを伴って、いつも俺に襲いかかるのだ。
俺は激しく吹っ飛びつつも、現役
「お姉ちゃんが質問しているんだから。正直に答えろよッ」
ここで床に転がった俺の顔を
まだ洗ってない現役
いつからか俺は暴力的
だがそうと知られては本当は嬉しいこのイジメが、間違ってただ痛いだけといったモノに変化しかねない。
この状況を守るために、俺は慎重に行動を選択していかなければいけない――
「アイツらごときがお姉ちゃんとシィナをどうにかしようなんて。本当に頭が悪い連中」
「本当ね。マチくんをイジめるだけで満足しておけば良いものを」
全てを洗いざらい白状した俺の顔は、いまだ魅惑の足裏で踏みにじられている。
そっと上に視線をやると、黒タイツの布越しに
「あっコイツ。シィナのパンツ今見た!」
ドガーッ ドゴーッ ゲシーッ
「ぐぁっ」
「義理の妹の下着見て嬉しいのか、この変態
「ご、誤解……見てない」
まったく誤解じゃない。
だが蹴られて悦んでると知られないように演技。
「待ってシイナちゃん。良いこと考えた」
「何、お姉ちゃん」
「アタシのパンツは返してもらうけど、シイナちゃんのパンツ写真撮るのはいいよ」
「「えっ」」
疑問の声が思わずハモってしまった。
いったい何を考えているんだ
「シイナちゃん。悪いようには絶対ならないからアタシにまかせて」
「お姉ちゃんがそういうなら、仕方ないケド」
もちろん、俺に発言権はない――
6
俺は今、
右目は
「シイナちゃんもっと足開いて。カメラに見せつけて」
「お姉ちゃん。こ、こう?」
俺の持っているカメラには、さっきまでのチラ見で盗み見していたのとは比べられないほどの光景が写し出されていた。
「
「お、お姉ちゃん。こっちは超恥ずかしいんだけど」
「シイナちゃん、もっと本気出して。マチくんもカメラ技術勉強していたでしょう? お
「う、うん」
「わ、わかりました」
どうして、こんなことになったんだ?
正直言ってこんな事態、俺が嬉しいだけだ。
しかしそれをこの2人に見抜かれてしまったら、この貴重な時間が終わってしまう。
嫌々ながらという雰囲気を装い、義理の妹を下から見上げる構図で俺はシャッターを切っていく。
カシャッ
カシャカシャッ
スマホを縦にして、足先から制服のスカートの中、頬を染めてはいるが勝ち気なままの表情を1つの構図に収めていく。
「シイナ、左足を少し上げて」
「な、なに。マチポっちの
「いい写真の為だ。足の裏が写るように撮ってみたい」
「お姉ちゃんの命令だからって調子に乗って……」
普段は俺の言うことなど一切聞かない
各ショットにつき2枚ずつ、表情全部
ピッ カシャ カシャッ
ピッ カシャシャッ
「マチくん、デキはどう? そろそろ見せてくれるかな」
――いや、つい夢中になってしまった。
俺も、
「流石ね。腐っても映画監督の息子。いい腕だわ」
「マチポっちのクセに腕あるんだ。お姉ちゃん、シィナにも見せて――」
「この写真、最高ね。シイナちゃん、めっちゃ色っぽいよ」
「確かに。スマホでこんな写真撮れるなんて、マチポっちプロのカメラマンスキル持ってる?」
「意外に意外、
一応、映画監督の息子として、映像や写真の勉強はしていた。
最近はサボってしまってたが役に立ったようだ。
――これで何とか「恥ずかしい写真」をゲットできた?
「じぁあ、写真全部アタシのスマホに転送して、っと」
「お姉ちゃん、シィナもこれとこの写真欲しい」
「
な、なんだと!?
「マチくん。明日はアイツらに言っといて。『オマエらに渡すパンツも見せるパンツもねえ』ってさ」
本心からおかしいという様子ながらも、ギリギリ笑ってしまうのを堪えている
「最初からマチポっちを見捨てるつもりだったんだ。
「そ、そんな、サヤカさんッ」
パタン
ハハハ、と2人の楽しげな笑い声が響く。
ど、どうする――?
7
「それで、イイワケはそんだけか、――よッ」
ドカーッ ボコーッ
ズザーッッ
「ぐふぅッ」
俺は今、不良連中に絶賛ボコボコにされて、地べたを滑ったり転げたりしているところだ。
全身はズタボロ、腹部は蹴られ過ぎて痛覚を失ってきている――
「今日はあの姉妹は学校に来てるか?」
「来ない日です」
ボス格が下っぱに2人のスケジュールを確認している。
「シア太、2人を学校に迎えに来いと呼び出せ」
「俺にはムリだよ。仕事中のハズだから」
ドゲーーッッ
「げぅっ――ッ」
「どんなに遅くなってもいいから来いと言え」
「……」
(あの2人が俺なんかの為に来るハズがない)
そう諦めていた俺だったが、SNSで連絡すると「すぐに行く」と返事がきた。
「見捨てられずに助かったな。よし。
それから約3時間後、夜の闇が訪れ始めた頃。
義姉妹2人が体育館の倉庫に到着する。
思ったよりもずっと早く
俺なんて
今からでも帰って欲しいくらいなのだが……
「ガハハ。お前ら、
下品に笑うボス格と手下たち。
しかし――
「おい、お前ら何のつもりだ――ッ!?」
2人は不良共に臆することなく、ズイズイと地べたに転がる俺の方に向かってくる。
「ふざけんな、コイツがどうなってもいいのかッ」
ドカッ ドゲッ
何度も俺を蹴り上げるボス格。
それでも近づく2人。
気圧される不良たち。
その彼らの目の前で、
今度は
ドガーッ ドゴーッ
――俺に。
「げほッ、げはッ」
「マチくん。仕事中のアタシたちを呼び出すなんて、どういうつもり?」
ドゲーッ ドゴーーッ
「お、おい、ソイツはお前の
ボス格が引いている。
今度は
「マチポっち、シィナたちに迷惑かけるなって、シィナ何回もゆったよねッ」
ドゴンーッ ボゴンーーッ
「ひでえ、俺らでもソコまではしないぜ……」
2人の蹴りが普段よりも激しい気がする。
だが大切な仕事に穴をあけたのだとしたら、これくらいは当然だ。
「……くはっ……ハァ…………ウグ…………」
散々蹴り飛ばされた後、
「コラちょっと待て。俺の目は誤魔化せねーぞ。密かに
バシィーーン! 「グァッ」
引き摺られながら後ろを見る形となっていた俺の目に映ったのは、ボス格に
この2人はアクションもこなす女優を目指しているので、格闘術のレッスンを受けている。
本当に見事なハイキックだった……
(次回は映画用の撮影機で撮りたい)
思わず父親譲りの血が騒いでしまう。
「お前ら、このまま帰ってただで済むと思ってるのか!?」
「そうだ、そうだ!」
「ゼッテェ、帰さねーよ!」
下っぱたちが倉庫の出口をふさぎにかかる。
「……サヤカさん、シイナ、俺を置いていってくれ。俺がもっと殴られればヤツらの気も済むかもしれない」
「確かにソレでもいいかもしれないけど……コイツらをタダで済ませる
「後はよろしくお願いしますね」
「ああ、まかせろ」
これ以降は俺たちが現場から去った後の出来事であり、俺は後から知った話である――
「な、なんだぁ、テメエら!?」
「俺らは《
「小僧ども大人しくしろ。痛い目見たくなければな?」
ドカッ バキッ ドゲシッ
「うわぁーっ」
「い、痛てぇー」
「こ、降参しますーっ」
「次やったら警察につき出すからなッ」
8
――後で聞いたトコロによると、彼らは彼女たちの所属する事務所の社長と暴力仕事担当の非正規社員の皆さんとのことだそうだ。
「けしてヤ○ザではないそうなので安心して」と言われたのだが、全然安心出来ないのだが(汗)
このご時世、反社会勢力との付き合いは一発アウトなので、絶対にしてはいけない。
「さて、マチくん。もう歩けると思うけど?」
「えっ?」
あれっ。
何か見抜かれてちゃっている?
引きずられていた俺は、のそのそと立ち上がる。
「やっぱり。毎日アタシたちに『教育』されてるマチくんがアイツらの『へなちょこキック』でどうにかなるはずないもんね?」
「だと思った! 毎日シィナとお姉ちゃんに鍛えられてるし?」
「……まあ。あれくらいなら大丈夫です」
この2人には、どこまで見抜かれてしまっているのか。
「家に帰ったら、いつもよりキツ目にオシオキしないとね」
ゾクリ。
9
《サヤカ視点》
新しくできた
彼をひと目見たとき、アタシはなんともいえない
それは子猫に対して感じる「愛しさと同時に苛めたいと感じる気持ち」に似ていた。
出来るだけマチくんの近くにいたいと感じたアタシは、それまで通っていた芸能人の多く通う学校から、マチくんの通う学校に転校することにした。
するとなぜか妹のシイナもアタシについてくるという。
いつもアタシにベッタリなお姉ちゃん子だったから仕方なかったかもしれない。
その結果、マチくんが学校でいじめを受けることになっていたとは……
アタシたち以外がマチくんをイジめるなんて許せないわ。
ドガンッ
アタシの渾身の蹴りがマチくんのお腹にめり込む。
「ぐは――ッ」
マチくんの顔がかわいく歪む。
こう見えて、アタシたちの蹴りは何人も共演者を病院送りにしている。
何しろ、香港アクションスターと本場の武術家の直伝。
また、非公式ながら免許皆伝を言い渡されてもいる。
このアタシの蹴りを何回も耐えられるマチくんの秘密は何だろう。
長いこと不思議に思っていた。
その秘密が今日解き明かされた。
マチくんは尋常じゃないほど受け身の技術に長けているのだろう。
完璧に不良の技を受けて、ワザと自分から吹っ飛んでいた。
さすがアタシの拳と蹴りを何回も耐えられる男の子だ。
バシィッ グシャーッ
「ぎゃーッ ぐぁーッ」
やはり。
ギリギリのところで威力を受け流している。
全ての威力を消せてはいないけど、たぶん4分の1位にはダメージを減少できてる。
見た目はまったく
それにしても……
必死な顔でアタシの蹴りを耐えるマチくんが本当にカワイイ。
そして、痛みを堪えながらも必死にアタシのスカートの中を何度も盗み見る凡人顔。
もうダメ。
アタシ堪えられない。
マチくんのその顔、アタシ好き。
とてもゾクゾクするのよ。
バコーッ ドカーーッ
「痛いッ うわーッ」
ゾクゾクッ♡
ああっ、もうガン見してるよーーーっ。
バレてるんですけどー?
でも、ゾクゾクするぅ。
どうしよう、マチくん、ホント好きだよーーーっ。
10
《シイナ視点》
シィナとお姉ちゃんに新しくできた
マチポっちをひと目見たとき、シィナは「めちゃくちゃいじめてあげたい」って思ったんだ。
凡人顔なんだけどナゼかカワイイ。
きっとお母さんがお
お姉ちゃんが「マチくんの学校に転校する」って言い始めた時は「あっ、お姉ちゃんもなんだ」ってすぐ分かった。
このままだとお姉ちゃんに取られてしまう未来しか見えなかったから、シィナもいっしょに転校すると決めた。
まさか、学校であんなにイジメを受けていたとはびっくり。
でもお姉ちゃんに毎日あれだけ可愛がられて平気なマチポっちなら、アレくらい平気だったと思う。
気分は良くないけど。
アイツらには、今度別で制裁しよう……
マチポっちはシィナたち家族には隠している「投資」の才能がある。
シィナにはバレているけど。
だからお金を巻き上げられてもマチポっちは困らなかったんだろうと思う。
けど。
絶対許せない。
慰謝料も上乗せして高額請求してやる!
あーー、でもでも。
もしかしたら、あのことバレちゃったかもしんないな。
お姉ちゃんに。
あっ、シィナがマチポっちを「本気で好き」なのがバレるのは心配してないよ?
(でも、ソッチがバレるのも、もしかした時間の問題かも)
ドゲンッ
「うぎゃっ」
シィナがお姉ちゃんバレを心配しているのは、シィナのマチポっちへの攻撃が【演技】だってこと。
だってお姉ちゃん、いつも本気でマチポっちのこと蹴るんだもん。
シィナはお姉ちゃんにバレないように【演技】で本気に見せかけた攻撃をしてるんだ。
シィナたちは、香港アクションスターと本場の武術家の直伝の技を受け継いでいる。
それに映画女優として一流の
見て見て。
このシィナの本気蹴りに見せ掛けた演技蹴りを!
パシーーンッ
「うわーっ」
演技ハイキックがマチポっちにヒット!
それを受けたマチポっちが見事なダメージを喰らった演技!
この阿吽の呼吸は愛でしょ、もう。
最後は体重が乗ってるように見せ掛けたシィナ特性の足裏顔面マッサージ!
屈辱の表情のマチポっちだけど、チラチラとシィナの足を、太ももを、スカートの奥を盗み見ているのが分かる。
――ゾクゾクゾクッ♡
ああっ、足の裏の臭い嗅いじゃってるじゃん、なめちゃってるじゃん!
スカートの中のパンツもガン見じゃん、もはや!
もう、この変態
どうしよう、シィナ、本気で好きになっちゃったかも……
お
11
うーん。
2人から普段より2、3倍位強烈な『わからせ』を喰らいながら、俺は必死に思考を巡らせていた。
種あかしをすると、俺は幼少期から親父の映画撮影に付き合った結果「ある程度の攻撃なら完璧に受け流す事が出来る」というスタントマンの
だから
でも、それだけだと
それに対して、
これは非常に不味い。
喰らっている演技だけだとすぐに
だから、あえて
これはかなり高い技術力を要するテクニックだ。
バコーッ ドカーーッ
ドゲンッ バシーーン
「ぐわーーーっ」
2人から同時に顔面へのストレートと足を払うような強烈なローキックを同時に喰らった俺。
それぞれを見た目の4分の1のダメージになるように『喰らう演技』と『ダメージを自らに与えるテクニック』を実行する。
ゴロロッと床を転がり、大の字にノビた
その俺の顔のすぐ上に、体を動かしたからか、顔を上気させてマジで色気しか感じない現役
俺の顔のそばからそびえ立ち制服のスカートの奥に消えていく、神々しい黒ニーハイ姿の長いおみ足の持ち主は
これまた同じく、神聖さ溢れるようにそびえ立った黒タイツに包まれた長いおみ足の持ち主は
もちろん、スカートの奥はバッチリ見えている。
――見事な絶景である。
「マチくん、まだまだイケるよね。全部分かってるんだから」
「えーっ。マチポっち――お
おい。
繰り返しになりますが、2人のスカートの奥が、パンツが見えちゃってるんですが。
特に黒ニーハイ
それとも2人は俺にスカートの中を、パンツを見せつけてるんでしょうか。
ん!?
今もしかして
震えるほどにウレシイ――
あ、あれっ。
俺何かした!?
あれか。
「自分だけの妹だったのに、俺に取られちゃった」
みたいな?
俺は
フッ
――《
~fin~
現役スーパーアイドルの義姉と義妹が毎日俺を殴ってくる(あと不良も) 黒猫虎 @kuronfkoha
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます