【 恋人同士 】


 気付くと、私はなぜだかまた裸だ。

 しかも、お風呂場の椅子に座っている。


「母さん、かゆい所ない?」


(あれっ? 背中が気持ちいい……)


 って、タカヒロ君と一緒にお風呂へ入ってるじゃん!

 しかも、背中洗ってもらってるし!


「あっ、と、特にないからいいわよ……」


 私は急に恥ずかしくなり、慌てて手で胸を隠し、湯船に飛び込んだ。


『ジャバーン!』


 それから、彼の裸を見ないように顔をお湯に付けたり、タオルで顔を押さえたりした。


(何、何? いつも一緒にお風呂に入ってるの……? 聞いてないよ~……)



 ――お風呂から上がり、パジャマに着替えると、彼は私をいきなりお姫様抱っこしてきた。


「きゃっ」


「あはは、何か今日の母さんは、かわいいな」


(何、タカヒロ君、呑気のんきなこと言ってるの……?)


 そのまま2階まで上がり、彼の部屋へ直行し、また朝のベッドの上へゆっくりと私を降ろす。


「母さん、大好きだよ」

「えっ? ちょ、ちょっと待って……」


「待てないよ」

「えっ? あ、あんっ♪」


 彼はパジャマの上から、私の、いや静香おばさんの胸を触ってくる……。


(えっ、えっ、何? 何? 何が始まっちゃうのーーっ!)



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