#07 幼馴染の下着選び



 メグっちに連れて行かれたのは、郊外にあるショッピングモールで、そこにある女性専門のランジェリーショップだった。


 メグっちは俺と腕を組んだまま、俺を連れて店内へ入っていく。



「最近またキツクなったし、そろそろ次いかねーとちょーヤバメ」


「次ってなんだ?キスの次か? それともペッティングの次か!?」


「ちっがうし!ブラのサイズの話だし!!!」


「ああ、そっちの次か、てっきり俺はメグっちだけ先に大人の階段を上ってしまったかと。いまちょっとだけ嫉妬したぞ?」


「・・・メグ、まだ、(処女、だし・・・)ゴニョゴニョ」


「ん?何か言ったかメグっち? それよりも、下着選ぶのにいちいち俺を連れてくる必要ないんじゃないのか? そんなにも俺を連れて歩き回りたいのか、はぁ、全く我儘な幼馴染を持つと、苦労するぜ。やれやれ」


「そ、それは!誰かにアドバイスしてほしーって思っただけだし! べ、別にノリオじゃなくてもいーんだし!」


「そうだよな、むしろ俺よりも水元家のワカメちゃんこと、クルミのが適任だろうし。 何せワカメちゃんって言ったら、パンチラ界ではレジェンドだ」


「いーや、クルミんはダメぽ。 クルミん連れてくるとすぐ拗ねるし」


「ん?なんでクルミが拗ねるんだ?お前たち、仲良しだろ」


「クルミん、オッパイ無いの気にしてっから、メグのサイズ聞いただけでグジグジ文句ゆーし」


「なるほど・・・確かにクルミ、まな板だしな」



 メグっちの下着アドバイザー事情に納得したところで、結局俺がメグっちの下着を選ぶことになった。



 ギャルであるメグっちの下着は、いわゆる見せブラだ。


 ブラウスのボタンはいつも3つくらいは平気で外しているメグっち。

 要は、いつもご自慢の胸元を見せつける習性があるメグっちは、見せるブラにもオシャレに気を使っているのだ。


「ノリオ、何色好き?」


「う~ん、黒とか赤とかのアダルティなのが頭に浮かぶが、メグっちには似合わないだろうな」


「それなー! メグも黒系は似合わないと思うし、やっぱピンクとか水色とか?」


「そうだなぁ・・・そういう清楚系はもっと似合わないな、うん」


「なーる・・・じゃぁ柄もの系?」


「う~ん・・・」


 ギャルといえば、ヒョウ柄とかありそうだが、メグっちにヒョウ柄はちょっと嫌だな。



「あえてココは・・・スク水とかマイクロビキニとか?」


「・・・・ノリオやべー、マジ死ねだし」


 ジト目で低いトーンで答えるメグっち


「なんでだよ!メグっちが俺の好み聞くから、心赴くままに性癖を晒しただけだろ!」



 結局アレだろ?


 主人公様を振り回して幼馴染としての存在感をアピールしたいんだろ?

 好み聞いたり、文句言ったり、我儘な幼馴染だぜ、まったく。





 次の日メグっちは、ブラウスの下に季節外れのスク水を着込んで来て、その日一日ギャル軍団から「スイマーメグっち」と呼ばれていた。



 そう

 俺は罪作りな男、ノリオ。





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