第54話 佐渡島サメ騒動! 〈七〉

 まりかは、割れたDVDと玩具おもちゃのチェーンソーを海面からすくい上げると、老婆に鋭く突き付けた。

「このDVDと玩具、そして強大な妖力をあなたに与えた誰かについて教えてもらいたいのだけど」

「だーれが教えるものか! べろべろばあーっ!」

「やっぱり、普通に情報を聞き出すのは無理みたいね」

「じゃな」

 まりかは、カナと顔を見合わせて小さく肩をすくめると、さてどうしたものかと遠い島影に視線を移した。

 自らのアイデンティティである臼を捨てた上にチェーンソーを振り回すという蛮行をしでかした老婆は現在、まりかの霊力で構築された籠目かごめ模様の結界――〈籠目手毬〉によって海面から隔離、拘束されている。チェーンソーを破壊され妖力も使い果たしてしまった老婆は、この堅牢な拘束結界を破ろうなどという悪あがきはせず、代わりに完全に開き直ったふてぶてしい態度でまりかを煙に巻こうとしていた。

(まだ私のこと、海洋怪異対策室の人間だって思ってるみたい。どうして、臼負い婆に力や道具を与えた誰かさんは、この騒動に海異対が出てくると考えたのかしら)

 海上保安庁による〈海異〉対処の方針については、三管区の海洋怪異対策室に所属する友人の菊池あきらから何度か話を聞いたことがある。曰く、海異対は組織内の〈海異〉案件を処理することを目的として設立された部署であり、外部、それも民間のトラブルにわざわざ首を突っ込むことはまずしないとのことだった。

『――ただ、緊急通報118で怪異絡みの要請が入ることは、ごくたまにだけどあるんだよ。民間の事案は所掌じゃないとはいえ、通報が入った以上は何かしらの対応をすべしというのが役所というところでさ。まあ、ほとんどはただの悪戯か、九字切りで祓えるレベルのショボい案件なんだけど』

 この説明を踏まえると、今回のサメ騒動を引き起こした誰かは、宙を泳ぐサメを見た市民が海保に通報することを狙ったとも考えられる。

(でも、これは今ここで考えても仕方が無いわね。それよりも、臼負い婆の処遇について早く決めないと)

 まりかは回収したDVDと玩具を懐に収めると、改めて老婆と向かい合った。

「臼負い婆。私はこの後、あなたの身柄を狢たちに引き渡すつもりよ。でもその前に」

「ハンッ! あの土地神気取りの狢連中に煮られようが焼かれようが何されようが、ぜーーったいに口を割ってやるものか!」

 老婆はまりかの言葉を遮ると、身長よりも小さな拘束結界の中で腕を振り回しながら好き勝手に喚き始めた。

「どうせ、わしは臼を捨てたのじゃ! 臼を捨てた臼負い婆など、ただの婆じゃ! 遅かれ早かれ消えゆく運命じゃ! それならいっそ、あの化け狢共をおちょくりながらすっぱりとあの世に行く方がマシじゃあーーーっ!」

「いや、すっぱりとはいかんじゃろ……」

 カナは呆れ果てた顔で老婆に突っ込みを入れると、気怠けだるげに首を回しながらまりかに提案した。

「もうさっさと島へ引き返して、狢たちに万事任せてしまえばよいではないか。島の支配者として数百年を生きたあの連中なら、このババアから情報を引き出す程度のことは造作も無かろうて」

「それについてなんだけど、私の意見はちょっと違うの」

 まりかは、首から提げた朱色の勾玉を指で弄りながら、不安そうに眉をひそめた。 

「この騒動の黒幕を知りたいというのは、あくまでも私側の事情に過ぎないわ。佐渡島の狢たちとしては、臼負い婆から情報を聞き出すなんて手間をかけず、さっさと処分を下して海沿いの警戒を高めれば充分と考えるのではって気がするのよ」

 これに対して、カナがすかさず反論する。

「じゃが、本当の敵を知らぬことには、確実な対策を取ることなど出来ぬではないか。あの抜け目ない狢共なら、その程度の道理は理解すると思うがのう」

「私も、狢たちの支配者としての資質や能力を疑ってるわけじゃないのよ。ただ……」

 まりかは、嫌らしいニヤニヤ笑いを浮かべて聞き耳を立ててくる老婆には取り合わず、自身が抱く懸念についてカナに説明する。

「松前さんの資料には、狢たちはこの佐渡島のことがとても大好きで、その気持ちは現世うつしよの人間以上に強いだろうと書かれていたの。それに、縄張り意識もかなり強くて、島に侵入しようとした妖狐やその他の大妖を過去に何度も退けているということよ」

「つまり、あれか? それほどまでに愛郷心と縄張り意識の強い連中が、外敵と手を組んで島を危険に晒したババアを前に、冷静でいられるはずがないと考えておるわけか?」

「そこまで言うつもりは無いけど……」

 まりかは、滑らかに磨かれた美しい朱色の勾玉に視線を落とした。この勾玉を寄越した大狢の姿を思い浮かべながら、悩ましげに吐息を漏らす。

「私が一番恐れているのはね、臼負い婆の処遇を巡って狢たちが対立してしまう事なの。源助さんと財喜坊さんは、きっと私の話に耳を傾けてくれると思う。でも他の三人については、私の話を聞いてどんな反応を示すのか全然予測できないわ」

 これまで様々な怪異やあやかしたちと接してきたまりかからすると、佐渡島の大狢たちは普通の妖と比べてかなり人間寄りの感覚を持っていると感じる。また、大量発生したサメの怪異を短時間のうちに殲滅してしまった手際の良さから察するに、「人間のような」組織立った行動も得意としているのだろう。 

 だからこそ、今一度強く意識しなければならない。どれほど人間に似ていようが、彼らは幽世に住まう「妖」であり、現世の人間社会で生きる「人間」とは全く異なる存在であるということを。

「愛する島に外敵を招き入れようとした存在に対して、怒りに支配されることなく理性的に、適切な処置を下す。そんな人間みたいな振る舞いを間違いなくしてくれるなんて、そんな甘い幻想を抱く気にはとてもなれない」

 まりかは勾玉から指を離すと、島影に視線を戻した。その目は自然と、島の突端でまばゆい閃光を放つ姫埼灯台に吸い込まれる。

(これが一年前だったら、ここまで悩まなかったのだろうな)

 もしも菊池明と出会わなかったら、そして友人関係にならなかったら、騒動の黒幕を突き止める事にここまでこだわらなかっただろう。カナの言った通り、七面倒臭い事など考えず狢たちに臼負い婆の身柄を引き渡し、さっさと宿に引き上げていたに違いない。

(でも、今はもう違う。海異対に……明に関係するかもしれない重要な情報に対して、見て見ぬふりを決め込むことなんて出来ない。こちらの事情も汲んでもらえるように、どうにかして狢たちを説得しないと)

 とはいえ、相手は数百年に渡って幽世の頂点に君臨してきた、抜け目なく強かな大狢たち。そして、そんな彼らに対してまりかは、体力も霊力も半減した疲労困憊の状態で対峙しなければならないのだ。

(いっそのこと、浄化したことにしてこっそりと横浜に…………駄目だ、絶対にバレる。どう足掻いても正攻法で行くしかない)

 逡巡の果てにようやく決心すると、まりかはカナにこの後の流れを簡単に説明した。

「良いのか? あの連中を完全には信用できぬのじゃろ?」

「はっきり言ってしまうと、私には誰かを尋問するなんて、とてもじゃないけど出来ないのよ。だから、どの道狢たちを頼るしかないの…………大丈夫だって。私なら、なんだかんだで上手い落とし所を見つけられるはずだから」

 心配そうに自分を見つめるカナに気丈に笑って返すと、〈籠目手毬〉から紐を引き出し、姫埼灯台の光を道標みちしるべに島に向かって歩き出そうとした。

「――――灯台?」

 ピタリと、まりかの足が止まった。

 束の間、呼吸も瞬きも忘れて、6秒に1回の周期で繰り返される白色の閃光を凝視する。

「――――ッ!」

 まりかは急いで勾玉を首から外すと、振り子のように揺れる朱色のそれを姫埼灯台の光と重ね合わせた。

(そうか、これなら……!)

 次に、勢い良くカナの方を振り向いて、そのあどけない顔をじっと見つめる。

「な、なんじゃい、いきなり……」

 まりかは最後に、〈籠目手毬〉の中で馬鹿にしたようにこちらを見下ろしている老婆に向き直ると、なんの前置きもなくこう告げたのだった。

「臼負い婆。これよりあなたを、海上安全の神として姫埼灯台に封印します!」

「は?」

「はあああっ!?」

 想像を遥かに超えた突拍子もない宣言に、老婆はもちろん、カナもまたあんぐりと口を開けてまりかを見る。そんな奇異の目をよそに、まりかは片腕を伸ばして姫埼灯台の閃光を指差すと、落ち着いた声でその意図を語り始めた。

「臼という名の宿命を背負い、数多の人々を恐怖におとしいれてきたあなたが、海の道標である灯台の神として生まれ変わり、航海者たちを守護するという新たな役割を得る。あなたを救うには、もうこれしかない」

 そう言って腕を下ろすと、確信に満ちた顔で老婆に頷きかける。

「神として封印してしまえば、あの狢たちだって封印を暴いてまであなたに手出ししようとはしないはずよ。それに」

「ふざけるなあっ!!」

 老婆の怒声が、まりかの顔面を叩いた。数分前までのおどけた態度が嘘だったかのように、皺だらけの顔が激烈な怒りで大きく歪められている。

「何が神じゃ! 神と言えば聞こえは良いが、その実、人間共が薄汚い欲望をぶつけて溜飲を下げるための唾壺だこや肥溜めと何ひとつ変わらんだろうがあ!」

 凶悪な牙の隙間から放たれる呪詛と怨嗟に、拘束結界の籠目模様がギシギシと軋む。

「自分たちにたまたま都合が良ければおだてて祭り上げ、飽いたら飽いたで野辺に打ち棄てて見向きもせん。やしろという名の牢獄に縛られ、お前たち人間の生臭い欲望を一方的に受け続けるなど、真っ平御免じゃあ!」

「まあ、それは一理あるのう」

 カナが、腕を組んでふむふむと頷いている。彼女なりに何か思うところがあるらしい。

「聞いて、臼負い婆」

 肩と拳を怒りに震わせる老婆を目の当たりにしながら、それでもまりかは毅然とした態度を崩すことなく、一歩も引かずに訴え続ける。

「確かに私たち人間は、本来なら自力で成し遂げられるような小さな労苦までもを、神頼みと称して超常の存在に肩代わりさせようと企んでしまう、どうしようもなく弱くて、狡い存在よ。でもね、醜悪な欲望とは全く無縁の純粋な祈りというのも、時にはあるものなの」

 まりかはもう一度、眩い輝きを放つ姫埼灯台を示した。

「あなたがこれから生まれ変わるのは、夜闇を進む航海者たちを導く、灯台の――海上安全の神。そして、そんなあなたに航海者たちが向けるのは、安全な航海への切なる祈り。無事に航海を終えて家族の元へ帰りたいという素朴で、尊い願いなの」

「…………ッ」

 老婆は数秒ほど絶句すると、猛烈な勢いで抗議し出した。

「醜悪さの欠片もない、純粋な祈りの念じゃとお!? そんな息が詰まるような代物、尚更願い下げじゃあ! まーだ怨霊として恐れられ立て奉られたほうが、何万倍もマシってもんじゃあっ! カーッペッペッペッペッ!」

 まりかは盛大な拒絶反応を示す老婆にくるりと背中を向けると、今度は固い決意を秘めた瞳でカナの目を見据えた。

「カナ。ほんの少しだけで良い、あなたの力を貸してほしいの」

 そう言って、朱色の勾玉をカナの前に差し出す。

「……はっはーん。そういうことか」

 その意図を察したカナは、悪巧みでも思いついたかのようにニヤリと笑った。

「うむ、良かろう!」

 紅葉のような小さな手を高く掲げ、バチンッと勾玉を挟む形でまりかの手に打ち付ける。

「お前とわし、そして、いにしえ宝玉ほうぎょくに宿りし佐渡島の力を合わせて、超絶強力な式神を創ってやろうではないか!」

「し、式神じゃとお!?」

 カナの言葉を聞きつけた老婆の顔が、さっと青ざめた。結界の籠目模様に思いっきり顔を押し付けると、唾を撒き散らしながら叫び始める。

「ちょっと待て、式神に何をさせるつもりじゃ!?  悪いが、これ以上痛いのは…………おい、聞いとるのか! というか、勝手に話を進めるなーーっ!!」

 まりかとカナは簡単な打ち合わせを済ませると、勾玉を包み込むようにして重ね合わせた手を差し出した。

「準備は良いか?」

「うん、いつでも!」

 ふたりは力強く頷き合うと、正面を向き、勾玉に意識を集中させながら高らかに唱和した。

「「コール・ザ・パイロット!!」」

 バチバチッ、バチッ!

 強烈な電光が、ふたりの手の中から放出された。

「こ、これって」

「早う離れろ!」

 慌てて勾玉から手を離して飛び退いた直後、青い稲妻が、凄まじい雷鳴を轟かせながら空と海を貫いた。

「ッ!!」

「うおっと」

 直視できぬほどの眩しさに顔を背けている少しの間に、柱のように一直線に伸びていた稲妻が回転する勾玉に巻き取られ、巨大なエネルギー体を形成した。まりかとカナが声もなく見守る中、巨大なエネルギー体は、創造主たちの意志を実行するのに最も相応しい姿へと急速に変化していく。

「あ……ああ、あ……」

 老婆は、顕現した巨大な式神の姿を結界越しに見上げながら、恐怖のあまり腰を抜かしてしまう。

 蛇のように細長い胴体と鱗、鋭い牙が並んだ口に長い髭、そして立派なたてがみ。これだけ見れば龍そのものだが、背びれや腹鰭、尾鰭が付いている点を考慮すると、龍ではなく〈龍魚〉とでも呼ぶべきだろう。

「なんだか、すごいのが出来ちゃったわね……」

「わしも、ここまでとは思わなんだわ……」

 その威風堂々とした姿と全身から溢れ出る豊潤な霊力に、まりかもカナも感動と戸惑いが入り混じった複雑な気持ちで〈龍魚〉を眺めている。

 コオオオオォ……

 〈龍魚〉が、洞窟の中を風が吹き抜けるような不思議な声で咆哮した。長い身体を優雅にくねらせて天に昇ると、雲の手前で反転して、〈籠目手毬〉に向かって一気に落下してくる。

「ぎゃあああーーっ!」

 〈龍魚〉の鋭い牙が、〈籠目手毬〉をガッチリと捕らえた。牙と牙の間で悲鳴を上げる老婆の存在を認識しているのかいないのか、〈龍魚〉は表情ひとつ変えずに悠々と尾鰭を動かして姫埼灯台へと去ってしまった。

水先案内人パイロットと言っておったが、あれは案内ではなく連行じゃろう……」

「まあまあ、細かい事は」

 ドオオオン……!

 ほどなくして、姫埼灯台に青い稲妻が落ちた。カナは片手でひさしを作って目を細め、封印が成功したかどうかを確認する。

「ふむ、成功したようじゃ。まず問題無いじゃろうが、島を出る前に一度様子を見に行ったほうが安心じゃな」

「この後上陸したら、その足で向かうわ。源助さんたちにも説明しなきゃだし」

 まりかは今すぐ宿に戻って布団に潜り込みたい気持ちを抑えながら、今後の段取りを頭の中で素早く組み立てていく。

(どっちにしろ、狢たちには正直に話さなくちゃいけないわね)

 何せ、島とは縁もゆかりも無い人間が、彼らの領域内で神を封じるなどという勝手をしでかしたのだ。依頼自体は無事に達成できたとはいえ、それなりの釈明は必要だろう。

 そんなまりかの心境を見透かしたように、カナがズバリと指摘した。

「おい、まりか。それらしい理屈を並べておったが、結局のところはあのババアの命を奪いたくなかったんじゃろう? 本音が漏れておったぞ」

「うっ」

 内心気にしていた不注意による失敗ケアレスミスを見事に突かれたまりかは、少々ムキになって言い返す。

「でも、それだけじゃないから! 明に関係するかもしれない情報を手に入れたいって思ったのは本当だし!」 

「それくらい分かっとるわい」

 カナが、彼女にしては珍しい優しげな微笑みを浮かべた。思いもよらぬ反応に、まりかの胸が小さく跳ね上がる。

「まあ、わしは良いと思うぞ」

 カナはまりかの顔から視線を外すと、両腕を上げてウンと気持ち良さそうに背筋を伸ばした。

「それを叶えるだけの充分な実力があり、なおかつ、その結果に責任が持てるというのであればな」

「……ん、ありがと」

 まりかは、照れ隠しに頬を掻きながら小さな声で礼を言った。そんなまりかをチラリと見たカナは、何も言わずにこっそりと小さく笑う。

「――さて、戻りますか」

「うむ」

 まりかは、姫埼灯台で待ち受けるだろう五匹の大狢たちの姿を思い起こして気力と霊力を奮い立たせると、カナと共に、島への一歩を踏み出したのだった。




***




 機械のランプが点在する暗い部屋の中で、ひとりの男が床にうずくまっている。

「う、うう……」

「あら、どうしたの?」

 ひとりの女が、部屋の中に入ってきた。破損したVRゴーグルが床に転がっているのを一瞥すると、片膝をついて男の顔を覗き込む。

「まあ大変。ひとつしかないお目々が真っ赤っ赤じゃない」

「触るな、年増が」

 男は、肩に触れようとした女の手を乱雑に跳ね除けると、たった今起きた出来事を手短に説明する。

「子供の人魚ですって?」

 女が、怪訝そうに眉をひそめた。

「独りでいたってことは、海洋怪異対策室とは無関係なのかしら」

「知るか」

 男は右目を抑えながら立ち上がると、ふらつく身体を支えながら部屋を出ようとした。

「ちょっと、どうするのよ。ア……《神》がまた癇癪起こしちゃうわ。この間だって、すごく大変だったんだから」

「また貴様が慰めて差し上げれば良いだろう」

「ねえ」

「断る」

 男は荒々しく扉を閉めると、赤色灯が照らす廊下を進みながら、VRゴーグル越しに見た人魚の姿を思い返す。

 青い入れ墨が刻まれた褐色肌の上半身と、クジラやイルカに似た下半身。長くて白い髪と、ニタリと剥き出されたギザギザの歯。そして、チカチカと瞬く金色の瞳が、男の脳裏に妙に生々しく焼き付いている。

(よくも、よくも俺の目を……!)

 男は、右目を抑えていた手を左の眼窩に嵌めた義眼に滑らせると、熾火となって燻っていた憎悪を激しく燃え上がらせた。



 この大海を蝕もうとする毒牙の持ち主が、獲物に狙いを定めるまであともう少し。

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