かわいいお話

文野志暢

オレとこぶん

オレは シロウ

こいつは オレの子分

いつも オレのしっぽで 遊んでいる



子分は 相棒の子ども

相棒は 狩りが下手だから オレが生き方を 教えるしかない





今日も 子分に 生きる方法を 教える

まずは 狩りの 練習だ 紙を ビリビリにするぞ

オレは 箱から たくさんの紙を出して 空中に浮かべる

そしたら 空中にある紙を ビリビリと破く

子分は オレをみて マネをする



子分 うまいぞ!! もっと もっとだ!

箱の中身が なくなった



次は かくれる練習だ!

自分の かくれる場所をつくるぞ

子分は 布の山に たいあたりをする

「キャッキャッ」

布の山は ボロボロと 崩れる

オレもやろう!



おっ、その中にはかくれないのか?

子分は 布の山を そのままに 自分が入れるくらいの箱をみつけた

頭から中に入ろうとするが、箱を被ってしまう



「あー」



子分はガタガタと、箱を揺らす

なんだ、箱から出られないのか

まったく、そういうところは相棒にそっくりなんだから



おらよ

オレが 箱をどかせば 子分はニコニコ

はぁ オレがしっかりしなきゃ



「シロウー?」

あっ、相棒の声がする

「ちびちゃん見ててくれてありがとう......あーまた派手にやったね」



子分を 立派なネコにするために しょうがないだろう

「もう、そんな顔して 片付けを手伝ってよ!」

仕方がないなと オレは「ニャア」と鳴いた

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