少数派

巫 歪

小さい時から、「普通の人」と違うことをしていた。

周りの子はみんなでかくれんぼや、鬼ごっこをしている。お絵描きをしている子もいる。本を読んでいる子もいる。大概の子供はそういうことをして、1日を過ごす。

けれど、私は違った。みんなが絵を描いている時、私は石を並べていた。小さいもの、大きいもの、尖ったもの。特に並びに決まりがあるわけではないが、ただひたすら並べていた。


先生が私を呼ぶ。「ひずみちゃん、こっちでみんなとお絵描きしよう。」

私は無視して、黙々と石を並べる。

先生が、小さい声で呟く。「みんなやってるのに、どうしてあの子はいつも外れたようなことをするのかしら。迷惑な子。」


別に、絵を描きたくなかったわけではない。

何か外れたことをしたかったというわけでもない。



私はただ、人と同じことをやりたくないだった。

それでも、世間はそれを許してはくれない。



’'なんで「普通の子」と同じことができないの?’'





巫 歪 5歳。

カンナギ ヒズミ ゴサイ


齢五歳にして、初めて自分が世間から切り離されていると感じた瞬間だった。






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