ざまぁなおバカさん

猫の集会

バーカ

 私の名前は、成瀬ルミナ。

 中学三年生。

 

 本日受験いたします。

 今日は、とっても寒くて息が白い。

 緊張しているせいか、トイレも近い…

 

 

 親友の道子ちゃんも同じ高校を受験する。

 なんだか、同じ空間にいるってだけで少し

 安心する。

 ありがとう。道子ちゃん。

 

 

 今日試験が終わればとりあえず勉強は、ひ

 と休みできる!

 だから、帰りにアイス食べに行くの。

 それを励みに頑張った。

 

 キーンコーンカーンコーン

 あー!やっと終わった〜。

 

 

 昇降口で道子ちゃんと待ち合わせしてたん

 だ。

 一応じゃまにならないようにハジの方に立

 って待ってたんだけど、

「邪魔だろ‼︎ブス!どけよ」

 って男の人がぶつかって来た…

 

「あっ、ごめんなさい」

 とりあえず謝った。

 ここで喧嘩したら、不合格になるかもしれ

 ない。

 我慢。

 すると、

「ブスってうぜーなー」

 と言いながら去って行った。

 

 周りの人からチラチラ見られて恥ずかしか

 った。

 なんなのよ!あいつ‼︎

 受験じゃなかったら、絶対許さなかった。

 でも、今はとにかく抑えなければ。 

 

 ここの高校に入学したいけどあいつも入学

 して来たらやだなぁ。

 そんな事考えてたら道子ちゃんが

「ごめ〜ん。お待たせー」

 って慌てた様子でやってきた。

 あー、道子ちゃんみたらなんか安心した。

 

 で、予定通りアイスを食べに行ったんだけ

 ど…

 道子ちゃんと並んで食べてたら…

 

 ゲッ。

 さっきの感じ悪い男じゃん…。

 しかもこっちに気づいたよ。

 そして、通りすがりにボソッと

「ブスのくせにデブに進化すんのかよ」

 なんて暴言を吐いて過ぎ去った。

 

 

 あー‼︎ムカつく‼︎

 

 でも、とりあえず今は、我慢‼︎

 反撃もできないまま春休みが終わった。


 そして念願の行きたかった高校に入学!

 もちろん道子ちゃんも合格。

 

 実は、私達本当はギャルなの。

 受験の時は印象が良くなるように眼鏡に黒

 髪三つ編みにしてたんだ。

 

 

 残念ながらクラスが別々になってしまった。

 そして、クラスに入るとあのクソ男がいた。

 しかも、隣の席‼︎

 名前は、雨川 響紀 あまかわ ひびき

 

 そっと隣に座った。

 じっと見てくる雨川。

 

 何?バレた?

 そう思ってたら、

「君、かわいいね。彼氏いる?」

 なんて聞いてきたー。

 この間の私ってばれてない!

 じゃ、少し仕返しにこらしめてやろうじゃ

 ない。

 

「ううん。彼氏いないよ。募集中なんだぁ」

 髪をクルクルしながら話した。

 すると鼻の下伸ばしながら

「ふーん。そうかぁ。オレも彼女募集中」

 って言いながらニコニコ気持ち悪い笑顔を

 向けてきた。

 ウザっ。

 

「私さー、優しい人が好きなんだぁ」

「はい!オレ優しいです!」

 なんて言ってくるじゃない。

 女子に暴言吐く男のどこが優しいんだよ‼︎

 ふざけやがって‼︎

 

 

 とりあえず、しばらくは受験の日の事は黙

 っとこ。

 

 早速ギャルの友達がたくさん出来た。

 ギャルの友達もいいけど、なんかあの子気

 になるんだよな…

 

 その子は、いつも一人でポツンとしてる。

 だから、みんなに許可もらって一緒にお昼

 を食べることにした。

 次第にその子も打ち解けてきて、恋バナと

 かもしてくれるようになったんだけど…

 

 その子みさちゃんって言うんだけど、好き

 な人がまさかの雨川って言うじゃない…

 あんな男のどこが…って思ったけど明るく

 て素敵なんだそうな。

 

 そして、告白したいんだと相談を受けた。

 本当は、あんな男が彼氏になるなんてみさ

 ちゃん大丈夫かな?

 って思ったけど、好きなんだもん。私がと

 やかくいう筋合いは、ない。

 

 

 話したことは、ほとんどないみたいだった

 けどでもすっごく大好きみたいでみんな全

 力で応援してあげることにした。

 

 

 とりあえず、呼び出し成功。

 

 私達は、その場を去り教室で待った。

 すると足音。

 きたきた。

 ん?

 なんか…

 泣いてる⁇

 

 

 慌ててみんなでみさちゃんの元に駆け寄っ

 た。

 みさちゃんが落ち着いた頃ようやく話を聞

 く事ができた。

 どうやら、雨川はギャルが大好きでオレは

 ルミナみたいな女が好きなんだ。

 ブスのくせによくオレに告白なんてできた

 な。

 なんて暴言を吐いたそうな。

 クソッタレが‼︎

 

 しばらくして雨川がバックを取りに教室に

 入ってきた。

 雨川は、みさちゃんをみるなり

「おまえさー、鏡見た事ないだろ?」

 って言ってきた。

 ムッカー‼︎

 

 

 そして、私をみて

「成瀬を見習え。オレ、成瀬なら付き合って

 もいいぞ」

 なんて言うじゃない。

「はぁ?ふざけんな!お前みたいなクズ男、

 誰が好きになるか。」

 これ、私だから。

 受験の時の眼鏡に黒髪三つ編みの写真を雨

 川にみせた。

「あんた、受験の日私にぶつかってブスって

 暴言吐いたよな?そんなクソ野郎好きにな

 るわけねーだろ」

 って睨んでやった。

 

「え?あの眼鏡女が成瀬⁇へー…そー…」

 そう言って雨川は、教室を出て行った。

 動揺したのか、ドアを閉める時指を挟んで

 た。

 バーカ

 

 みさちゃんは、意外と切り替えが早い。

「私、なんであんな男好きだったんだろう。

 馬鹿みたい」

 って笑った。

「本当だよー」

 ってみんなで笑った。

 

 そして、私も変わりたい!ってみさちゃん

 が明るく言った。

 

 だから、みんなで買い物に行ってギャルメ

 イクを教えてあげた。

 すーっごくかわいい。

 似合ってる。

 

 

 次の日、ギャルに早変わりのみさちゃん。

 男子の目が釘付け。

 今日一日で何人に告白された?

 ってくらい大人気ガールになった。

 

 

 そしたら、雨川

「今のお前なら付き合ってもいいぞ」

 なんてみさちゃんに言ってきた。

 すると、みさちゃん。

「バーカ‼︎そんな性格クソ野郎ごめんだわ」

 ってはっきり答えた。

 

 

 そんな雨川。

 最近暴言吐かなくなった。

 ってか、静かになったみたい。

 

 ほんと馬鹿な男だよ‼︎

 見た目ばっかりディスってさ。

 

 

 でも、なんか落ち込みすぎじゃない⁇

 そんな雨川にみさちゃん。

「雨川。そんなに落ち込まないで‼︎私みたい

 に人は、変われるんだよ?これから頑張ん

 なよ」

 と、優しい声をかけた。

 すると、雨川が

「うん。なんか元気出た。あんな事言ったの

 に、なんか逆に励まされちゃったな〜」

 なんて照れながら頭をかいた。

 もしかして、今雨川…みさちゃんに落ちた

 ?

 顔赤い…

 

 

 数日後、

 やっぱり雨川みさちゃんに惚れてる。

 ってか、いい寄りすぎ…

 

 でも、みさちゃんはもう雨川の事好きじゃ

 ないから断り続けていた。

 残念でしたー‼︎

 

 ざまぁなおバカさん。

 

  終わり 

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