違い
「分からんな。分からん。なんの区別なんだ?」
「いや、俺は分かった」
「え。まじで」
「セックスしたことがあるかないか、だ」
「は?」
「こっちがセックスしたことのある人の括りで、こっちがセックスしたことのない人間」
「なんで分かるんだ?」
「いやまあ、俺のは特殊能力みたいなものだから。気にしないで」
「へえ」
「外側が女で内側が男だからかな、やっぱ」
「ぜんぜん見えない」
「男でも男抱けるからね。意外と曖昧だよそこら辺は」
「そっちのがプリミティブなのかもな」
「あんたも中身は女でしょ?」
「俺は女が恋愛対象だ」
「でも私とはセックスできる」
「あ」
「あんたは中身ではなくて外側が女なら愛せる」
「だめなやつか?」
「逆だよ」
「逆?」
「外側で愛せるのはとてもよい。だって内面でどうこうがないじゃん。見てくれだけでいい。これだけ素晴らしいことはないよ」
「そっか」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます