3.休息 ~より

3.前節

━─━─ № 3-1 (556) ─━─━

  〖やさしい〗(形容詞)


やさしい】  #802

 〈単純でわかりやすい〉〈扱いやすい〉の意。

 転じて〈不用意である〉の意。


やさしい】  #803

 〈上品で美しい〉〈思いやりがある〉〈穏和である〉〈殊勝でけなである〉の意。


やさしい】⚠  #804

 〈刺激が少ない〉〈悪影響を与えない〉の意。


☞ 語源は〈身の細まるような引け目を感じるさま〉の意の〔い〕。



━─━─ № 3-3 (558) ─━─━

  〖あられもない〗(形容詞)


られもい】⚠⛏  #805

 〈許容のしようも無い〉の意。

 転じて〈あってはならない〉〈とんでもない〉〈ふさわしくない〉〈はしたない〉の意。


られもい】✗  #806

 語義不相応のため[られもい]を遣うことをすいしょうする。

 この表記では〈存在そのものも無い〉のような意となる。



━─━─ № 3-5 (560) ─━─━

  〖へんなこと〗⛏(成句・名詞)


へんこと】⚠⛏  #807

 〈なんかアレな事〉の意。

 わざわざここに掲載する必要あるかという異論は、これを認めない。



━─━─ № 3-7 (562) ─━─━

  〖ぢたばた〗〖じたばた〗(サ変名詞)


】【】⚠⛏  #808

 〈手足や体をせわしく動かすさま〉〈慌ててもがくさま〉〈事態が急転するさま〉の意。



━─━─ № 3-9 (564) ─━─━

  〖おわる〗(ラ五段動詞)


わる】  #809

 〈物事が終了する〉の意。


わる】⚠  #810

 〈物事が完了する〉の意。


わる】⚠  #811

 〈学事が修了する〉の意。


終焉おわる】⚯  #812

 〈命運が尽きる〉の意。



━─━─ № 3-11 (566) ─━─━

  〖おく〗(カ五段動詞)


く】  #813

 〈物や事柄に場を占有させる〉〈配備する〉の意。


く】⚠  #814

 〈その場をもちいる〉〈その場を借りる〉の意。

 使用ひんのわりに常用の読みではないので注意。


く】⚠  #815

 〈戦略的ないし大局的な観点で適切な状態に裁く〉の意。

 使用ひんのわりに常用の読みではないので注意。


く】⚠  #816

 〈そのままにとどめる〉〈その場にとどまる〉〈戦術的ないし局所的な観点で適切な状態にさばく〉の意。

 はいこれで「しょじょ」の意味わかるよね。



━─━─ № 3-13 (568) ─━─━

  〖さておき〗(接続詞)


さてき】⚠⛏  #817

 〈それはそれとして〉〈ひとまず話題から追い出すとして〉の意。

 [さて]はこれを表記する目的で作られた国字で、組成はおそらく〔〕。

 [き]は〈手付かずにしておく物〉の意であり、しめて〝その事はそのままという事にして〟のような意味合いとなる。


さてき】⚠✗  #818

 語義不相応のため[さてき]を遣うことをすいしょうする。

 この表記では〈そのような手段を設置して(⁉)〉のような意となる。



━─━─ № 3-15 (570) ─━─━

  〖へや〗(名詞)


】⚠  #819

 〈いえの敷地を壁で仕切った一区画〉の意。

 なお{}{}は訓読みであり、かつ常用漢字表には載っていないが、代わりに{}が常用熟語として掲載されているので常用外ではない。


へや】⚠  #820

 〈屋内の一空間〉〈住まい〉の意。

 転じて〈空間〉〈穴ぐら〉〈他から隔絶した場所〉〈居場所〉〈特別なへやを持つ者〉の意。



━─━─ № 3-17 (572) ─━─━

  〖あつい〗(形容詞)


あつい】  #821

 〈温度が著しく高い〉〈熱気づいている〉の意。


あつい】  #822

 〈生活環境の温度が高い〉の意。


あつい】  #823

 〈平面体の両面間の距離が大きい〉の意。


あつい】⚠  #824

 〈図々しい〉の意。


あつい】⚠  #825

 〈心入れの程度が大きい〉の意。

 転じて〈傷病の程度が重い〉の意。


あつい】⚠  #826

 〈敬虔である〉の意。


あつい】⚠  #827

 〈穏やかな人柄である〉の意。


あつい】⚠  #828

 〈人情深い〉の意。


あつい】⚠  #829

 〈ていねいである〉の意。

 転じて〈ていねいすぎてくどい〉の意。


あつい】⚠  #830

 〈深みが大きい〉の意。

 転じて〈純度が高い〉の意。



━─━─ № 3-19 (574) ─━─━

  〖のどか〗(名容詞)


のどか】⚠  #831

 〈のびのびとくつろいでさま〉〈天気よくおだやかなさま〉の意。


長閑のどか】⚯✗  #832

 語義不相応のため[のどか]を遣うことをすいしょうする。

 この表記では〈長く広く何もない空間〉の意となる。

 〔閑〕は〈仕切り〉転じて〈暇〉〈静寂〉の意。



━─━─ № 3-21 (576) ─━─━

  〖しつらえる〗(ワア下一段動詞)


しつらえる】⚠  #833

 〈用に備えて設け整える〉の意。



━─━─ № 3-23 (578) ─━─━

  〖かこつける〗(カ下一段動詞)


かこつける】⚠  #834

 〈人に頼んで言葉を取り次いでもらう〉〈言葉をたくす〉の意。

 転じて〈実際にはさして重要でない事だが体裁的にそれを理由としておく〉〈口実にする〉の意。

 この字には字義柄「かこつ〔つ〕」との読みが当てられたが、ほか「ことづける〔ける〕」もまた当てられ、どうやらこの二つが混同されて「かこつける」との新語が誕生してしまったらしく、しかしその意味としては〈かこつ〉と変わるものではない。

 〝かこちけり〟との古風な言い回しが元なのかと思ったら違った……。

 ……もちろん「かっつける」ではない。



━─━─ № 3-25 (580) ─━─━

  〖もし〗(接続詞)


】⚠⛏  #835

 〈わずかばかり〉の意。

 転じて〈あわい可能性として〉〈仮に〉の意。

 〝ちょっといいですか〟と会話開始の同意を求める感嘆詞「もし」の語源ではあるが、英語における通話開始時の合図[Helloハロー]に代わるものとして考案された「もしもし」とは別物で、{もしもし}と繰り返しては言わない。



━─━─ № 3-27 (582) ─━─━

  〖おもんぱかる〗(ラ五段動詞)


おもんぱかる】⚠  #836

 〈内心を考えて推量する〉の意。

 厳密には単に〈深く考える〉だけであり、他から修飾されないかぎり〈思いやる〉〈気を配る〉という意味を持たない。

 原語は〔思いはかる〕。



━─━─ № 3-29 (584) ─━─━

  〖でくわす〗〖はちあわす〗(サ五段動詞)


わす】⚠⛏  #837

 〈思いけず行き合う〉の意。


くわす】⚠✗  #838

 語義不相応となる場合が想定されるため[わす]を遣うことをすいしょうする。

 たとえば〝やっかいな交差点にした〟のように、当該語は非生物に対しても言うもので、その場合に〔会〕の字は不適切であると思われる。

 ところで悪代官()が正義の味方に襲い掛かられてピンチなときに〝であえ、であえ〜!〟と絶叫しているあれは「え」であり、ちなみにこの{あい}は〈働き掛けに対する受け合わせ〉〈応対〉転じて〈試合〉〈勝負〉の意で、そこを〝出会え、出会え〜!〟とってしまうと出会い系サイトです。


はちわす】⚠✗  #839

 前提知識を要するため[わす]を遣うことをすいしょうする。

 ここでの〔鉢〕は〈頭〉の意とされるが、これは〝仏教でのたくはつに用いられるはちが坊主頭に似ていること〟によるもの。

 〈ひたいて〉の意の「はちまき」も同様である。



━─━─ № 3-31 (586) ─━─━

  〖へこへこ〗(サ変名容詞)


へこへこ】【こへこ】⚠⛏  #840

 〈弱々しくたわみやすいさま〉〈情けなくもしたに出るさま〉の意。



━─━─ № 3-33 (588) ─━─━

  〖ごまかす〗(サ五段動詞)


かす】⚠⛏  #841

 〈でたらめによって相手の追及をく〉の意。

 転じて〈人目をあざむいて不正を働く〉の意。


す】⚠✗  #842

 同義のため[かす]を遣うことをすいしょうする。

 〔魔〕の〈異界の物〉との字義がけいのように感じられる。


す】✗  #843

 語義不相応のため[かす]を遣うことをすいしょうする。

 この表記では〈仏教とう儀式へと変化させる(⁉)〉のような意となる。


す】⚠✗  #844

 前提知識を要するため[かす]を遣うことをすいしょうする。

 〝である『どうらん』は中身がほぼくうどうだから、食べると騙された感じがする〟ことから。



━─━─ № 3-35 (590) ─━─━

  〖なよなよ〗(サ変名容詞)


なよなよ】【よなよ】⚠  #845

 〈力なく弱々しいさま〉〈しなやかなさま〉の意。



━─━─ № 3-37 (592) ─━─━

  〖むすむす〗(サ変名容詞)


むすむす】【すむす】⚠⛏  #846

 〈押し黙って愛想のないさま〉の意。



━─━─ № 3-39 (594) ─━─━

  〖おも〗〖おぼ〗⛏(副詞的名詞)


おも】【おぼ】⚠⛏  #847

 〈こころ〉の意。

 転じて〈肝要な部分〉〈気持ち〉〈目には見えないもの〉の意。

 古語〔おも〕〔おぼ〕に相当し、「おもい」「おぼえ」「おも」「おも」「おもておも〕」「おぼろ」などの語源。

 なお、マ行は濁るとバ行に転じるものであり、だから例えば「」が濁ると{}になる。



━─━─ № 3-41 (596) ─━─━

  〖おもしろい〗(形容詞)


おもしろい】⚠⛏  #848

 〈心が華やぐ〉の意。

 転じて〈楽しい〉〈可笑をかしい〉〈興味深い〉の意。

 〔華〕は〈おしろい〉転じて〈けんらんであるさま〉の意で、{しろい}の読みがある。


おもしろい】⚠⛏✗  #849

 同義のため[おもしろい]を遣うことをすいしょうする。

 なお〔鵠〕は〈はくちょうくぐい)〉転じて〈もの〉〈まと〉〈はくちょういろ〉の意。

 別のい方〝せいこくる〟の「せいこく」は〈最も効果的な射当て方〉転じて〈矢のまとの中央〉〈物事の肝心な部分〉の意。

 ちなみに、よく話題にのぼる「まとる」については、そもそも〔的〕の字義は〝かんじんなものすくいあげる〟であって、つまり〈矢のまと〉ではなく〈目的物〉の意であるから「射る」より「得る」が適切であるので、「まとる」ないし「まとる」のほうがとうい方かと考えられる。

 なお、矢の目的物こと〈矢のまと〉は「まと」である。


おもしろい】✗  #850

 語義不相応のため[おもしろい]を遣うことをすいしょうする。

 この表記では〈表面に何も無い〉〈無表情〉の意となる。

 〔面〕は〈おも〉〈うわ〉の意。

 〔白〕は〈白色〉〈けがれのない状態〉〈なにもない状態〉〈はっきりとした状態〉転じて〈申しひらきをする〉の意。



━─━─ № 3-43 (598) ─━─━

  〖すっきり〗(サ変名容詞)


っきり】⚠⛏  #851

 〈滞るものがなく快いさま〉〈未練ないさま〉の意。



━─━─ № 3-45 (600) ─━─━

  〖そうともなく〗⛏(接続詞)


【そうともなく】⚠⛏  #852

 〈そういうわけでもなく〉〈そうするわけでもなく〉の意。

 組成は〔然様そうく〕。



━─━─ № 3-47 (602) ─━─━

  〖ぽつ〗〖ぼつ〗〖ぽち〗〖ぼち〗(名詞)


ぽつ】【ぼつ】【ぽち】【ぼち】⚠⛏  #853

 〈点状の突起物〉〈buttonボタン〉〈粒ひとつ〉〈点状の穴〉の意。

 転じて〈単独〉〈孤独〉〈ごく少量〉の意。

 〝ぽつぽつと〟〝ポチ(犬の名前)〟〝ぼちぼちでんなあ〟など。

 [ぼつ][ぼち]は[ぽつ][ぽち]の濁音減価であり、一般に比較的大きめの[ぽつ][ぽち]を言う。



━─━─ № 3-49 (604) ─━─━

  〖ぽつり〗〖ぼつり〗(副詞)


ぽつり】【ぼつり】⚠⛏  #854

 〈点や穴などが出来るさま〉〈水滴などがしたたり落ちるさま〉〈言葉少なであるさま〉〈孤独で寂しげであるさま〉の意。



━─━─ № 3-51 (606) ─━─━

  〖ぼっち〗〖ぽっち〗(副助詞的名詞)


ぽっち】【ぼっち】⚠⛏  #855

 〈ぽつ〉〈ぼつ〉の意。


ぼっ】⚠⛏  #856

 〈交友関係がないさま〉〈孤独な身の上であるさま〉の意。


法師ぽっち】【法師ぼっち】⚯✗  #857

 語義不相応のため[ぼっ]を遣うことをすいしょうする。

 この表記では〈師範がつとまるほど学識や経験に富んだそうりょ〉の意となる。

 一般に〔ひとぼう〕を由来とするとされるが、「ぽつり」などの語が別途存在する以上、むしろ逆に「法師ぼっち」のほうが当て字なのではないかと疑われるもの。

 そもそも法師でないものを法師と表記すべきではない。



━─━─ № 3-53 (608) ─━─━

  〖こゆい〗〖こいい〗〖こい〗(形容詞)


こゆい】⚠⛏  #858

 〈滞るものがなく快いさま〉〈未練ないさま〉の意。

 「こいい」の音便で、ともに関西方面での「い」の方言とされるが、正直こちらのほうが発音上の都合がいいように感じられる。


い】【こいい】⚠✗  #859

 同義のため[こゆい]を遣うことをすいしょうする。



━─━─ № 3-55 (610) ─━─━

  〖せせらぎ〗⛏(名詞)


せせらぎ】⚠⛏  #860

 〈水がさらさら流れているさま〉の意。

 組成は〔ぎ〕と思われる。


渓流せせらぎ】【細流せせらぎ】⚯✗  #861

 語義不相応となる場合が想定されるため[せせらぎ]を遣うことをすいしょうする。

 解釈上ほぼ同義だが、肝心の水の流れの様子を説明していないように感じられるもの。



━─━─ № 3-57 (612) ─━─━

  〖じゃま〗(サ変名容詞)


じゃ】⚠  #862

 〈にくむべきもの〉〈忌みきらうべきもの〉の意。

 転じて〈妨害〉〈障害〉〈けいかんしょう〉〈割り込み〉〈足手まとい〉〈やっかい〉〈面倒〉〈ざわり〉の意。

 本来は仏教用語であるが、仏教がなくとも成立する語と判断したもの。



━─━─ № 3-59 (614) ─━─━

  〖ようやっと〗(副詞)


ようやっと】【うやっと】⚠⛏  #863

 〈待望の事柄が時間や手数の掛かった後に実現するさま〉の意。

 [うやく]と[っと]を複合したい回し。



━─━─ № 3-61 (616) ─━─━

  〖たづねる〗〖たずねる〗(ナ下一段動詞)


たづねる】【たずねる】⚠  #864

 〈訳柄を問う〉〈問いただす〉〈聴取する〉の意。


たづねる】【たずねる】  #865

 〈人のところをおとずれる〉〈人の行き先をたずね探す〉の意。


たづねる】【たずねる】⚠  #866

 〈えんえきする〉〈き出す〉〈情報を引き出す〉の意。


たづねる】【たずねる】  #867

 〈正式にたずねる〉〈問いただす〉〈裁判する〉の意。


たづねる】【たずねる】⚠  #868

 〈たずねて見極める〉の意。

 転じて〈言い負かそうとする〉〈論破せんとする〉の意。


たづねる】【たずねる】⚠  #869

 〈既存のものを調べ出す〉の意。

 転じて〈既知のものを膨らませる〉の意。



━─━─ № 3-63 (618) ─━─━

  〖ためらう〗(ワア五段動詞)


ためらう】⚠  #870

 〈迷ってなかなか決心がつかない〉の意。


ためらう】⚠✗  #871

 同義のため[ためらう]を遣うことをすいしょうする。


躊躇ためらう】⚯✗  #872

 同義のため[ためらう]を遣うことをすいしょうする。

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