自粛であり余る時間を使って鈴焼というお菓子を入手したら、わりと幸せになれた件
ろさこ
自粛期間が終わらない
コロナによる自粛期間は延びるに延びて、友人知人に直接会えない日々が続いている。緊急事態宣言が出始めた時期は、
「コロナが明けたらまた会おうね」
と、言い合っていたものだ。
そんなときは同時に「コロナが落ち着いたら〇〇を食べに行きたい」とか、「×××へ旅行に行きたい」などという話題も上がっていた。しかし、コロナが収まる気配は未だに無い。だから数多に上がっている願望は、ついぞ叶えられないでいる。
テレカンアプリを利用して、リモートで会うことはできる。しかし、単にリモートで話したりするだけでは違和感が拭えない。ネットとディスプレイは相手との距離はつないでくれる。でもどうしたって、同じ空気、音、匂いまでを共有することはできないから、対面したのに逆に寂しさが募ってしまうのだ。
仲の良い友人たちとはそのうちに、
「あたかも同じ空間で対話している状況を作り出すにはどうしたら良いか」
と、検討する流れに突入した。何度緊急事態宣言が解除されても、直接会うのが憚られる情勢が続くのだ。せっかく画面越しでも会える機会が確保できたなら、「くふう」が必要になってくる。直接対話しているような面白さとコミュニケーションを、如何に担保していくかがテーマである。
旅行会社が提供しているオンラインツアーを実況しあったり、同じ食材を手に入れてランチやお茶会をしたり。リモートだからこそできる画面共有やネット動画の活用でバリエーションを増やしていった。
中でも、リモートお茶会が友人たちとのニーズに合った。お茶会の日取りを決めて、当日までにお茶会に出す、個人がお勧めしたいお菓子を送り合う。画面越しで同じお菓子を眺めながら、お宅訪問してお茶している気分を味わう。自分の知らない美味しいお菓子と出会うことができて一石二鳥だったのだ。
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