最強チート能力持ち異世界転移者である僕が騎士団を辞めて、旅に出ようとしたら異世界最強のヤンデレ騎士団長がついてくるせいで女の子にうつつを抜かせない件

リヒト

プロローグ

 何処から光が入っているのかわからない、だけどほのかに明るい洞窟を僕は歩く。

 

 コツコツ

 

 無音の洞窟の中、僕の進む足音だけが響く。

 

 コツコツ

 

 洞窟の先に光が見てくる。


「うっ……」

 

 洞窟を出た先、僕を差す光に思わず目を瞑る。

 ずっと洞窟を歩いてきたから陽の光が眩しい。

 洞窟を出た先にあったのは景色の良い野原。天上に揺らめく太陽。

 温かな陽の光が辺りを包み、街路樹くらいの高さの低い木になっている赤い木の実を輝かせる。


「美味しいそう……」

 

 僕は赤い木の実の美味しそうな匂いにつられて、そっと手を伸ばす。

 手触りの良い葉っぱを撫でながら赤い木の実を一つ、もぎ取る。


「いただきます」

 

 僕はいつものくせでそう告げ、口に含む。

 口に含くみ……噛んだと同時に口の中に広がる瑞々しさと甘さ。

 木の実一つで僕は幸せな気分になる。そして、たった一粒だけで満腹感に満たされる。


「ふー」

 

 僕は満たされたお腹を擦り、立ち上がる。

 一体ここがどこなのか。それを僕は知らない。だが不思議と恐怖感はない。どこか夢見心地な気分に浸され、僕は辺りを見渡す。

 すると、僕は一つ光を見つける。

 野原な中、唐突にぽつんとある光を。


「よし」

 

 僕は何も疑問に思わず、迷わずに光の中に入っていた。

 僕の視界は光に包まれ、そして──────

  

 そしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそしてそして

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る