暗夜異聞 魔女
ピート
人里から離れて暮らすようになったのはいつからだったろうか。
面倒に巻き込まれることを考えれば、一人で生活するのにも慣れてしまった。
とはいえ、食料をそろそろ買いに街に出る必要がありそうだ。
貯蔵庫の食料を確認し、街で買い揃える必要にあるものを確認する。
いつものように深くフードを被ると、彼女は森の奥の住居から街へと向かう。
街からの帰り道、唸るような獣の声が聞こえる。
縄張り争い?他の獣の縄張りにわざわざ踏み入れるような事が起きた?
何が起こったのか確認する為、彼女は声の聞こえた方へと駆け出した。
ただ、どういうことか彼女の足音は聞こえない。
少し開けた場所で、獣が睨みあう姿が見える。
傷だらけの狼と熊?
普段なら争うような事など滅多にない組み合わせだ。
原因はなんだ?
目を細め、周囲を確認すると、そこには倒れている少女の姿が見える。
あの狼、少女を守っているのか?
「さて、どうしたもんか。厄介事になりそうな気もするが、放っておくと今夜ゆっくりと眠れそうもないさね」そう呟くと彼女の手から閃光が放たれた。
周囲が光に包まれ静寂が訪れる。
「ふむ、おとなしくなったようさね」
傷だらけの狼は少女に寄り添うように、こちらを警戒しているようだが、もう一方の熊は邪魔者に気付くと森の奥へと逃げていった。
「その傷じゃお前さんの命を助けてやるのは難しそうさね。その娘を守っていたのかい?」
自分の言葉が狼に伝わると確信しているように彼女は話しかける。
そこには少女を守っていた狼に対する敬愛のようなものも感じられた。
それに答えるように狼は頷いたようにも見えた。
そして少女の頬を優しく舐め、小さく吠えるとそのまま冷たくなっていった。
「この娘を頼む、か。……騎士の最期の願いを無下にするわけにはいかないさね」
困ったように微笑むと、彼女は少女の身体を確認する。
「大きな傷や怪我はない。しっかりと守っていたんだねぇ。が、熱があるね。埋葬してやりたいところだが、そのまま森に帰るといいさね。この子が私の元を旅立つ時まで、しばらくは面倒を見てやるさね」
そう呟くと彼女は少女を抱き上げ、駆け出した。
「……?」
目の前には知らない銀髪の女性がいる。
私が目覚めたのに気付いたのか、ホッとしたような優しい微笑みを浮かべている。
「眼が覚めたようだね、お嬢さん。喉が渇いてるだろうから、これをゆっくり飲むさね」
横になっていた身体を抱き起こされると、水の入ったコップを手渡される。
手渡されたコップに入った水を飲む。
「そんなに慌てなくていいさね。まだ飲むかい?」そう言いながら、空になったコップに水を注ぐ。
入れてもらった水を飲み干す。随分と喉が乾いていたようだ。
「ありがとうございます」
「大したことはしてないんだから、礼なんて必要ないさね」
「あの……私と一緒に狼がいませんでしたか?」
「私が見つけた時には助けられる傷じゃなくてね。……お嬢さんの事を頼まれただけさね」
「……そうですか」少女の瞳から涙がこぼれる。
「ずっと一緒だったのかい?」
「旅の途中から一緒にいるようになったんです」
「名前は?」
「名前?……!?」
「?」
「……名前?あの子の名前も……思い出せない」
「覚えている事は?」
「あの子と一緒に旅をしてて……追われていたような気もするけど……ごめんなさい」
「子供は大人を頼ればいいさね。それに謝るようなことじゃないさね。身体に怪我や傷がないか見せてもらってもいいかい?」
「お願いします。元気になったら、必ずこのご恩はお返ししますから」
「あの狼にお嬢さんの事は頼まれたのさ。約束したんだから恩を着せるつもりなんかないさね」
そう言うと優しく微笑む。
「私はロゼリア。さて、じゃあ他に怪我がないか確認させてもらうさね」
ロゼリアは私の服を脱がすと、温かいお湯でしぼった布で身体を拭きながら怪我や傷がないか確認していく。
「くすぐったいよ、ロゼリア」
「身体を綺麗にしておかないと病気になるんだ。他に大きな傷や怪我もないようだから、色々と思い出せないのは熱が原因かもしれないさね」
「……思い出せるの?」
「さてねぇ、必要な記憶ならきっと思い出せるさね。着ていた服は洗っておくから、この服に着替えておとなしく横になってるさね」
ロゼリアが用意してくれた服は少し大きかったけど、真新しいものだった。
「この服は?」
「お嬢が寝てる間に用意しておいたものさね。私には着る事が出来ないから、着てもらえないなら捨ててしまうだけさね」
「ありがとうございます。ロゼリア」
「少ししたら食事をして、薬を飲むんだよ。私は準備をしてくるさね」
私が横になるのを確認すると、ロゼリアは部屋を出ていった。
横になったまま、部屋を見てみる。
整理されていて、綺麗に片付いている。
ロゼリアに迷惑かけないように、早く元気になって、色んな事を思い出さないと……そんな事を考えている内に私は眠ってしまったようだった。
「お嬢、食事の準備をしてきたよ。食べる事は出来そうかい?」
美味しそうな香りと、ロゼリアの優しい声で起こされた。
「ごめんなさい、寝ちゃってたみたい」
「しっかり寝て、元気になってくれれば一安心さね。パンとスープを用意したけど、食欲は?」
くぅ
小さく鳴ったのは私のお腹の音だった。
「慌てて食べないようにね。私も此処で一緒に食事をするから、お嬢も起き上がって食べるといいさね」
ロゼリアはベッドの上に私が食事出来るよう小さなテーブルを用意してくれた。
「これは?」
「病人がベッドで食事出来るように用意したものさね」
「ロゼリアは職人さんなの?」
「職人?私は……悪い魔女さね」
「魔女?」
「怖いかい?」
「ロゼリアは怖くないよ。それじゃあ魔法が使えるの?」
銀髪を揺らしロゼリアは笑う。
「お嬢はおかしな娘だね。記憶が戻れば私が怖くなるかもしれないさね」
「そんな事ないよ。ロゼリアは優しいもの」
「元気になったお嬢を食べるためかもしれないさね」
「食べるの?」
「さてねぇ」悪戯っぽく微笑むロゼリアは綺麗だ。
「ロゼリアになら食べられても大丈夫」
「!?」
「だって、ロゼリアがいなかったらきっと死んでいたもの。なら私の命はロゼリアのものでしょ」
「どんな生活をしてきたんだか知らないが、私はお嬢を食べなくちゃいけないほど困っちゃいないさね。食事をして、薬を飲んだらまた横になるさね」ロゼリアはそう言うとスープを口にする。
「ロゼリア」
「なんだい?」
「ごめんなさい」
「?」
「私には返せるものがなにもないもの」
「そんな事を気にしてるなら、元気になったら私の手伝いをしてもらうさね」
「手伝い?」
「元気にならないと出来ない事さね。さぁさぁ食事をして、早く元気になって手伝いをするさね」
「うん」口にしたスープは温かくて優しい味がした。
ロゼリアは魔女なんかじゃない。優しくて綺麗な天使様だ。
食事をすませた私に薬を飲ませると、ロゼリアは部屋を出て行った。
「寝付けないかもしれないが、薬が効いてくれば眠たくなってくるはずさね、ベッドで横になってるんだよ」
私の事を気にかけてくれているのか、何度か部屋を覗きにきてくれた。
その度に汗を拭い、着替えの必要がないか確認していく。
熱は翌日にはすっかり下がっていたが、おとなしくしてるようにと言われ、それから数日ロゼリアの用意してくれた食事をして、横になっているだけの日々が過ぎた。
とはいえ、ロゼリアは私が文字の読み書きや計算が出来るの確認していた。
記憶にはないが、私は教育を受ける機会があったようだ。
「お嬢の歳でこれだけの読み書きや計算まで出来るなんて、しっかり教育されてきた証拠さね。お嬢の両親はしっかりした人だろうから、きっとお嬢の事を探してると思うんだが、お嬢はあの騎士と旅をしてたんだろう?」
「騎士?」
「あぁ、あの狼のことさね」
「ありがとうロゼリア」あの子を騎士と言ってくれたことが嬉しかった。
「何か覚えてる事はあるかい?」
「あの子と森を走ってた記憶はあるんだけど、どうして森に入ったのかも走っていた理由もわからない」
「走っていたのは、熊に追われていたのが理由かもしれないさね。荷物は確認してみたかい?」
「ロゼリアも一緒に確認してくれる?」
「私に見られて困るような物が出てくるかもしれないけどいいのかい?」
「ロゼリアに隠し事はしたくないし、それに何が見られて困る物かなんてわからないもの」
「じゃぁ、一緒に確認するさね」
ロゼリアと荷物を確認していく。
着替え、保存食、旅に必要な雑貨が数点、路銀としては少し多く感じるお金。私の記憶を呼び覚ますような物、何か手がかりになりそうな物もなかった。
私は何故あの子と旅をしていたんだろう?
「残念だったね」ロゼリアは少し寂しそうに微笑む。
「もしかしたら逃げてる内に無くしてしまったのかもね」
「あとで森を探してみるとするさね」
「私も一緒に行くからね」
「お嬢もかい?」
「ダメ?」
「森は危険がいっぱいだからねぇ。子供はお家でおとなしくしてるのが一番さね」
「あの子と一緒だったけど、私は旅をしてたのよ?森に入ればそういう事も思い出せるかもしれないじゃない」
「お嬢が怪我をしないように、見守ってやるさね」
食事をしてから森に行く事にするから、準備をしておくように私に伝えると、食事の準備のため、ロゼリアは部屋を出ていった。
ロゼリアと暮らすようになって、半年くらい過ぎた。
私の記憶は戻らないままだ。
変わったのは食事の準備をロゼリアとするようになったり、森へ一緒に狩りに出掛けたり、薬草採集に出掛けたりするようになったくらいだ。
私はそれなりに料理も出来ていたようだ。
ナイフや包丁の持ち方を見て、ロゼリアは「これなら安心して食事の支度を手伝ってもらえそうだ」と笑っていた。
自分のことを魔女と言うロゼリアは、この森で一人で暮らしているようだった。
訪ねてくる人はたまにいたが、ロゼリアが誰かに会いに行くような事はなかった。
ずっと一人で寂しくないのかな?そんな事が口に出たとき、「今はお嬢が居てくれるからねぇ」と少し照れたように答えてくれた。
私の記憶が戻ってもロゼリアは一緒にいる事を許してくれるかな?
名前だけでも思い出せたら、ロゼリアに呼んでもらえるのにな。
名は大切なものだからと言って、ロゼリアは私をお嬢としか呼んでくれない。
大切なものなら、ロゼリアが新しく名付けてくれてもいいのに。
「今日は街へ出掛けるけど、お嬢はどうするさね?」
「私が行って邪魔にならない?」
「お嬢は駄々をこねるような年頃でもないからね、はぐれたりしないなら大丈夫さね」
「じゃあ、はぐれないように手を繋いでくれる?」
「おやおや、お嬢がそんな甘えん坊だったとは、新しい発見がこれからもありそうさね」
「ダメ?」
「記憶が戻ってないお嬢を街に置き去りにするわけにも、悪い連中に連れていかれるわけにもいかないさね」ロゼリアは優しく微笑むと、荷物が運べるように少し大きめの手提げ籠を持つようにと渡すと、しっかりと手を繋いでくれた。
「ロゼリア……街でもお嬢呼びなの?」
「いやかい?」
「このまま記憶が戻らないようなら、私は名前をロゼリアに付けてほしいもの。それが少し早くなったって構わないとは思わない?」
「一緒に街に行けば、お嬢の記憶に響くようなモノがあるかもしれないさね。だから、帰ってからそのことは一緒に考えるさね」少し困ったようにロゼリアは微笑む。
私に向けるロゼリアの表情はいつも優しい。
此処に訪ねてくる人は、皆ロゼリアに感謝して帰っていった。
ロゼリアは自分を悪い魔女と言っていたけど、人から感謝される魔女なんているんだろうか?
魔女……私に残ってる記憶では忌み嫌われる存在だったはずだ。
でも、ロゼリアはそんな人じゃない。
私を助けてくれて、今日まで一緒に生活して、怖いと思ったことも一度だってないんだから。
たくさんの人が行き交う。
人混みではぐれないように手を繋いでおいたのは正解だったようだ。
この娘を私はどうするべきなんだろう?
「ルルド!」
誰かを呼ぶ声が聞こえる。
「?何かあったのかしら?」声のした方を見ると青年がこちらに駆け寄ってきた。
「お嬢の記憶の手がかりに出会えたようさね」ロゼリアは微笑む。
「私の?」
「彼に聞いてみればいいさね」
駆け寄ってきた青年が目の前にいる。
でも記憶にないのだ。この人は私の知り合いなんんだろうか?
「ルルド、こんな所で再会できるとは思ってなかったよ。元気かい?」
「?……貴方は?」
「別れ際に少し口論になったけど、それはないだろ?ルルドは先生には会えたのかい?」
「先生?」
「お兄さん、立ち話すると往来の邪魔になる。この先で食事でもしながら色々と話をしようじゃないか」
「貴女は?」
「この娘の保護者みたいなもんさね」
「そうか、ルルドが一人じゃなくてよかった」
青年は安心したように笑う。
「名前も名乗らないままで失礼しました。私はエルディ。ルルドからは商売の仕方を学んだのです。まだまだ駆け出しの行商人ですが……」
「私はロゼリア。戸惑いの森に住む……悪い魔女さね」
「ロゼリアは悪い魔女なんかじゃないわ」
ルルドが慌てるようにそれを否定する、その姿は年相応の少女のものだった。
「ルルド?」
「エルディには色々と不思議に思うこともあるようだし、その辺りをゆっくり話し合うべきだと思うわけさね」
「そのようですね。ただ、冗談でも魔女を自称してはいけない。場所によってはすぐ教会に連れていかれますよ」
「そう簡単に捕まるなら魔女ではないさね」
「ロゼリア捕まるの?」
「そんな顔をしない。私はお嬢が旅立つまで一緒にいるさね」
そんな二人の様子を不思議そうにエルディは見つめる。
「ルルド?」
「懇意にしてる店がある、行こうか」
ロゼリアはルルドの手を繋いだまま歩き出す。
エルディはその後を追うように歩き出した。
ロゼリアは店に入ると、奥の席へと進む。
「久しいねロゼリア」店主らしき人物がロゼリアに話しかける。
「あぁ、適当に料理と飲み物をもらえるかい?」
「任せておきな」店主はにこやかに笑うと厨房へと消えていった。
「さて、食事をしながら話そうじゃないか、お嬢……ルルドのことをね」
二人は互いの知るルルドの事を話し始めた。
ロゼリアは、森でルルドを保護したこと、記憶を失ったままのルルドと半年ほど一緒に暮らしていることを。
エルディは、何の伝手もなく商売を始めようとした頃にルルドと出会い、商売のやり方を教わったこと、一年ほどルルドが行商の旅に付き合ってくれたことを。
そして、ルルドも自身を魔女と言っていたことを。
「私が魔女?」
「そうだよ。君も自分で言っていたんだ。『私は魔女だけど本当に旅を一緒にするつもりなの?』ってね」
「物好きだねエルディ」
「こんな小さな子が魔女を自称する理由も気になったけど、それ以上にルルドの知識と知恵が私には必要だった。本当に魔女だったとしても、ルルドは悪い魔女ではないと思ったしね」
「何故だい?」
「有り金をすべて巻き上げられてしまうところだったんだよ。美味い話に乗せられてね。それを偶々居合わせたルルドが騙せれてるって教えてくれたのさ。放っておいたって問題なんか何もないのにね。おかげで私はもう少ししたら店が構えられそうなくらいには成長できた。あの時助けられてなかったら奴隷としてもう死んでしまっていたかもしれない。だから、ルルドには感謝しかないのさ。ルルド、覚えていないかもしれないけど、本当にありがとう。私に出来る事は協力させてもらうし、金銭が必要なら今の貯えを全て渡してもいい」
「エルディ、私は悪い魔女だと言ったはずさね。私が金に困ってるからと無心したらどうするつもりだったのさ」
「もちろん渡せるだけ渡すさ。金はまた商売を続ければいい」
その言葉に迷いや躊躇する様子はなかった。
「何も覚えていなくてごめんなさい、エルディさん」
「なに、思い出してもらえなくたって君がしてくれた事、教えてくれた事は私の中にあるからね。それにエルディでいい」
「ロゼリア……私が魔女でも一緒にいてくれる?」
「お嬢が巣立つまで一緒にいると言ったはずさね。お嬢……いやルルド。良い名前じゃないか」ロゼリアはいつものように優しく微笑む。
「エルディは他にルルドの事で知っている事はないのかい?」
「ルルドは、先生にもう一度会うために旅をしているんだと言っていた。その為に無くした鍵を探していたみたいだ。ルルドを別れてから私もルルドから聞いた鍵が市に出ていないか気にしてはいたんだが……」
「鍵?」
「先生に貰った大切な鍵を無くしてしまったから、先生の所に帰れないんだってね」
「先生ってのは?」
「ルルドに色んな事を教えて、命を助けてくれた恩人だと言っていたよ。思い出せないかい?」
「……先生?」
「そうだよ。ウォルフ・ウィザード、黒髪で金の瞳だと……」
「!?ウォルフだと?」
「知ってるのかロゼリア?」
「そうか……ルルドはウォルフの縁者か」
「ロゼリア?」
「ウォルフとは随分昔に一緒に暮らしていた事があるさね」
「一緒に?」
「あぁ。私が魔女になったのはウォルフが私に術を教えてくれたからさね」
「ロゼリアも?」
「そうさね。小娘だった私にウォルフは魔術と呼ばれる術と知識を教えてくれた。あの家は、その頃一緒に暮らすためにウォルフが用意してくれたものさね」
「その話は私が聞いても問題ないのかい?」
「魔女と旅をしていた男に聞かれて困るような話ではないさね」
「ロゼリアは私の姉弟子になるのね。……お姉さん。……ロゼリア姉さん」嬉しそうにルルドが小さく呟く。
「私もルルドが可愛い妹弟子とわかって嬉しいさね」少し照れたようにロゼリアは微笑む。
「ロゼリア、ルルドのことをよろしくお願いします。私に出来る事があれば何でも言って欲しい。必要な物があれば用意するし……」
「エルディは随分とお人好しな商人なんだねぇ」
「ルルドがそんな商人にしたのさ」
「そうかい?」
「そうさ。再会とこの出会いに乾杯」そう言ってエルディはエールを掲げる。
「では、物好きな商人との出会いに」ロゼリアはそう笑うとエールを掲げた。
「……じゃあ、私の過去を知る人との再会に」
三人はたくさんの話をした。
ルルドは二人に話を聞くばかりだったが、それは楽しく、なんだか懐かしい不思議な時間だった。
エルディはしばらく街に留まると言い、いつの間にか店を構えていた。
それは戸惑いの森への魔女討伐隊が派遣される数年前の話だった。
Fin
暗夜異聞 魔女 ピート @peat_wizard
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