第3話
帰ってきて、フライパンに目玉焼きを焼いた。
出かける前にたいておいた、ご飯をよそった。
テレビをつけ、ニュースを見ていると、
「よ~」
という変な声が聞こえてきた。
外から鍵を開けて、誰か入ってきたのだ。
驚いて、
「な、なんですか!あなたは!」
と叫ぶ。
「なんですかはねえだろ、渉」
その男は、渉の名を知っていた。
「わ、渉って。そりゃ、驚くでしょ。ちゃんと鍵もかけてるのに、誰か知らない人が、入ってきたらー」
「松田渉。現在、三十九歳、独身。恋人募集中だろ?」
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