1 家族同士の結婚から恋愛結婚への推移
カクヨム読者ならなじみ深いであろう家族の取り決めによる結婚。登録されている年齢層はわかりませんが、みなさまの祖父母世代では見合い結婚が普通というのを聞いたことがあるかもしれません。お若い方では曾祖父母の話しになるかもしれませんね。では世界的に見ると結婚事情はどうなのでしょうか。
教授が文献で辿れたもので最古のものは11~12世紀ごろの物だそうです。その結婚様式はいわゆる貴族的な結婚。貴族的な結婚で思い浮かべるであろう家同士の取り決めによる結婚ですね。これは家格が高ければ高い程縛られ、庶民ではそうでもなかったそうです。それでも「そうでもなかった」程度であり庶民でもやはり家同士の取り決めによる結婚が普通だったようです。
この家族同士の結婚という考えは非常に長い間変化がありませんでした。文献を追えたのが11~12世紀までのものと考えると、それ以前から家族同士の結婚であったかもしれないことを考えるともっと長い間変化がなかったのかもしれませんね。ここはまだ文献を探しているところだそうです。
この家族同士の結婚という考え方に変化が起きるのは実に約700年後の18世紀末期から19世紀初頭になります。これが恋愛結婚です。どれだけ長い間家族同士の取り決めによる結婚が続いていたかわかりますね。どうしてこれが変化したのかは別項にて解説させていただきます。
とはいえ、いつの時代も考え方をすぐに変化することはできません。ここから恋愛結婚の考え方が主流になるまでにはさらに100年程度の時間がかかりました。浸透したのは実に20世紀に入ってからです。そこから日本に恋愛結婚の考えが入ってきたのは明治期になります。日本に恋愛結婚が主流となったのは昭和末期~平成初期頃でしょうか。
こう歴史的に見ると恋愛結婚へ移行したのは実に120年程度、日本では3~40年程度しかたっていない本当に新しい考え方なんですね。こう見比べるといかに日本での恋愛結婚の浸透が速いかが見えます。
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