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半年間の寝たきり。
言葉にすると呆気なく一言で済むのに、実際にはそんな軽い話ではない。
とにかく体力が落ちていて、水を飲もうと起き上がるのでも息切れして、内臓機能も低下して固形物が食べられなくなっている。
特に足腰が1番の問題だ。
立って歩くなんて夢物語レベルに衰えている。
貴族令嬢らしく細く白い足は、激しいスポーツもしないしドレスと靴下の下だから年中真っ白という不健康の象徴だったけれど、それでも問題なく歩いて走れた。
それが今や、見るも無惨な棒っきれ状態。
マッチ棒にだってもっと頼り甲斐がある。まさに骨と皮!!
生命維持のために断続的にかけられていた治癒術式の反動と寝たきり生活によって、体力も内臓機能も衰えゆっくり衰弱死して逝くのを名残惜しんで見守っているだけの半年間だった、と大分やつれた公爵家の主治医に言われて申し訳なくなった。
治癒術式は対象者に反動で体力の消費をもたらす。その反動の肩代わりは、禁忌とまでは言わないが忌避されているのは事実だ。しかし、意識不明で衰弱しているわたしを
『意識のある自分はいくらでも栄養を取れて休息できるから』と言って。
シスコンで甘ったれだった
息子に助けられる形で、
わたしの意識が回復した、とすぐに早馬を飛ばしたらしいけど顔を出せたのは深夜近く。たまたま目が覚めた時にベッド横にいたから寝ぼけながら『おかえり』『ただいま』を言い合っただけだった。翌朝、しっかり目覚めた時は夢かと思ったが、現実だったらしい。そのまま夜明けも待たずにまた出て行ったらしい。
肝心の
ヒロインのサラは、『魔人』襲撃時に発した光が『魔人』を一瞬で消し去ったことから教会が調べ、現王族以上の、およそ記録が取られ始めてからは史上最高最強度の女神の加護と判明した。
それと同時に『女神の力』の化身が姿を表し、
この『女神の力』の化身だが、ヒロインにずっと
ついでに芋づる式に思い出したが、攻略キャラ最後の1人。隠しキャラその2はこのナビキャラだ。
攻略を進めていくと最終的に女神と統合するが、その際に判明するのが『女神ではなく
どんな紆余曲折があって
残念ながらヒロインは
ちなみに、『ナビキャラが隠しキャラその2』までは思い出せたけど、歴史の闇っぽい『男神が女神』『英雄の性別』については思い出せていない。ゲーム中で語られていたかも不明だ。記憶力のポンコツ具合は相変わらずに健在だった。
英雄の生まれ変わりの
出陣式の前日には2人揃って見舞いに来てくれた、と聞かされた。
英雄の生まれ変わりたる聖少女が凛々しい女騎士の装束に身を包み、枕元に跪きながら『世界の平穏と無事の帰還を誓う姿』は神々しく尊く、一枚の宗教絵画のようで…、と一部始終を見ていた家人全員がうっとりとした顔で語ってくれた。
国王直轄の騎士団だけでなく各貴族からも騎士団が結成され、その連合総大将は初陣の
出しゃばりで目立ちたがり屋の
『ヒロインと心通わせている』上に『加護』を持つ人間でなければお話にならないのだ。
今回、その超強い近衛騎士団長さんは実質の指揮権を持ってはいるけれど、名目上はあくまで『団長』であって『大将』ではない。
ここまでは『悠久の詩』の、思い出せてる知識と相違点はないと思ったけれど、
まさかのベイルードが第3王子補佐として参戦しているらしい。
あんなに実力を隠したがっていたのに、その片鱗をチラ見せしてまで
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