見守りや
クースケ
第1話 見守りや
10月中旬
暑さもだいぶ穏やかになり
過ごしやすい気温の中 あのイベントが今日も行われていた。
(わざわざ屋上でやらなくてもいいのに)
女「いそがしいのに、屋上に呼び出してごめんね‼︎」
彼女は緊張のせいか白く綺麗な頬を微かに赤らめ
緊張の色を隠せなかった。
(僕も 思わずゴクリ、、)
緊張がこちらにも伝わる。
彼女は気持ちをおちつかし、
少しの間、妙な沈黙が辺りをつつむ。
何秒か後にゆっくり口を開いて
女「で でも、この気持ち。 あなたに直接伝えたくて‥‥。あなたの事がすきです。
よかったら私と付き合ってください」
彼は彼女の事を友達だと思っていた。それ故に
彼女に言われたその言葉に少し困惑な表情を抱き
しばらくして何かを吹っ切り元の凛々しい
顔立ちに戻る。
「君の気持ち嬉しいよ。でもゴメン、おれ他に好きな人いるから本当にごめん。」
彼は彼女を傷つけない様に言葉をかけ続けていた。
「ごめん。ごめんね」
彼は同じクラスの 兵藤あきら
部活はサッカー部で正直もてていた。
僕はもてる男も大変だなと思いつつ、カップル不成立した現場を目撃していた。
俺、新城 勉は
いつごろからか、皆に通称(見守りや)と言われているらしい。
そのほったんとなったきっかけは、俺ははなから人とは関わることが嫌いでボッチがすきな性格だった。
だからこの学校の屋上も、お気に入りの場所の一つだ。
俺にはいささか迷惑だが、ここでは二人きりになれるということでこの告白というイベントが行われる。
そしてなぜか、俺がいる時に限ってこのイベントが多いことが流石の俺でも気になっていた。
それを決定づけたのはある登校した月曜日の朝、
下駄箱に靴を入れると「あ、あの…さんですか?」女子の声に振り返ると、みるからに下級生の女子二人組が視界に映った。
も、もしかして。このシチュエーションっていうのは。17年間夢にみたものでは? ああ、いよいよおれも憧れの先輩になっていた!!
「あ、あの私達」
ううっ〜。初々しさがたまらん。OKおーけー、少しぐらい目が離れていたって。お餅たべすぎたのってぐらいの太めでも全然OK。で、どっちだ?
はやる気持ちを隠しつつ平静をよそおって「あ、何?」
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