5 初めて会う仲間

 扉が開かれた瞬間、俺に一斉に視線が集まった。

こんなこと滅多にない俺は、びっくりしたけど、深呼吸をしたら落ち着いた。

するととある少年が俺に話しかけて来た。


「えっ。もしかして一年生。ヤッタ~!同級生がここに来たの初めて、嬉しい。あっ、僕、佐藤(さとう)一輝(かずき)って言います。よろしく。」

いきなり話しかけられて、かなり驚いたけど、

「俺は…斎藤和哉。よろしく。」

いかにも冷静なように答えた。

「えっ。斎藤和哉って言う名前なの?めっちゃ名前似てるじゃん!斎藤君誕生日いつ?」

そう言われてから気づいたけど、たしかに名前すごく似ていて、偶然だなと思いながら、

「9月18日だよ。あと和哉でいいよ」そう答えると、佐藤君の目が輝いた。

「僕の誕生日、10月18日!すごい誕生日まで似てる!本当に偶然だね!和哉!あと僕のことも一輝でいいから。」そう言った佐藤君…じゃなくて一輝は本当に嬉しそうで俺も何故か嬉しくなった。

そのやりとりを見ていた先生は、

「和哉、四時間目くらいにまた来るからな。あともし帰りたかったら、職員室に来いよ。じゃあまた後で。」

そう言って先生は帰って行った。

そして先生と入れ替わるようにして来た学年主任の先生に 

「斎藤君、まずはみんなに自己紹介しよっか。」

みんなと仲良くなりたい。そう思った俺は、

「はい」

とはっきり答えた。

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